ロバート・ジョンソン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロバート・リロイ・ジョンソン(Robert Leroy Johnson、1911年5月8日 - 1938年8月16日)は、アメリカ合衆国ミシシッピ州出身のミュージシャン。1930年代に活躍した。
エリック・クラプトン、キース・リチャーズら、多くのミュージシャンに影響を与えた。
[編集] 生涯
アコースティック・ギター一本でブルースを弾き語りして、アメリカ大陸中を渡り歩いた。当時の聴衆はそのギター・テクニックが巧みなのに驚き、「十字路で悪魔に魂を売り渡して引き換えにテクニックを身につけた」という伝説が広まった。これが有名な「クロスロード伝説」である。(なお、19世紀の名ヴァイオリニスト・パガニーニにも同様の伝説がある)
夫のいる女性に手を出したため、27歳の時に毒殺されたとされている。上記のクロスロード伝説では、彼を毒殺したのは悪魔ということになっている。
ミシシッピ州グリーンウッドの町役場に提出された彼の死亡届では、彼の死因欄には「No Doctor」とのみ記載されている。
彼が遺したものは3枚の写真と29曲41テイクだけである。
[編集] 関連する作品
- ジャック・ウォマックの小説『テラプレーン』では、過去の地球に似た「もう一つの世界」が登場する。そこでは、1939年になってもロバート・ジョンソンが生きており、彼がニューヨークのハーレムでライヴをするシーンがある。この小説のタイトルも、ジョンソンの曲「テラプレーン・ブルース」からとられている。
- 浦沢直樹の漫画、20世紀少年に、彼のエピソードが登場する。また、作中のロックバンド、エロイムエッサイムズのダミアン吉田が、それに酷似した経験をする。
- 平本アキラの漫画、『俺と悪魔のブルーズ』では、クロスロード伝説を主軸に平凡な農夫・RJの数奇な運命が描かれる。RJすなわちロバート・ジョンソンの生涯をモチーフとして物語が展開し、サン・ハウスやウィリー・ブラウンなど実在したブルーズマンが登場するが、大筋は純然なフィクションとなっている。
- コーエン兄弟の映画「オー・ブラザー!」にはロバート・ジョンソンのようなキャラクターが登場する。
[編集] 関連項目
カテゴリ: アメリカ合衆国のギタリスト | アフリカ系アメリカ人のミュージシャン | ミシシッピ州の人物 | ロックの殿堂 | ブルース | 毒殺された人物