ワイルドライフ
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『ワイルドライフ』は、藤崎聖人の漫画。週刊少年サンデー2003年2号より連載。2006年、第51回小学館漫画賞受賞。2007年2月現在まで21巻刊行。
目次 |
[編集] ストーリー
絶対音感をもつ獣医師、岩城鉄生が患蓄の消えかかっている命を救っていく物語。REDから腐敗しきった盟央大に夜間診療のため勤務医として入り、日々戦い続けている。そして持ち前の熱意で多くの患蓄の命を救い、盟央大に染まった人たちの心も少しずつ変えてきている。
[編集] 傾向
『ゴッドハンド輝』同様「患畜が一度も死なない」「結果的にすべてうまくいく」など、読者が感じる矛盾と相反して、鉄生は作中で神格化している。
週刊少年サンデー2006年30号で本編に全く関係のない株投資に関する話題を唐突に掲載したり、34号で特定会社(ホソカワ粉体技術研究所)の商品を宣伝するようなエピソードを掲載するなど、「ネタ切れを起こしているのではないか」という声も聞かれた。なお、因果関係は不明であるが、ホソカワ粉体技術研究所の株価が当該号の発売直前まで下落し続けていたのに、発売後に若干上がった。
[編集] 登場人物
[編集] 主要人物
- 岩城鉄生
- 読みはいわしろ てっしょう。声優は小野坂昌也。3月21日生まれ。血液型O型。
- この物語の主人公。備わっていた絶対音感(しかし、最近では絶対音感を間違った意味で「微かな音も聞こえるなど」と使われている部分が多く目立つ)と、熱い心をもつ若い獣医師。三流大学である馬鹿(うまか)大学を卒業し、R.E.D.の医局第2科「WILD LIFE」という野生生物専門の科に勤務してきたが、現在は盟央大に移って以降から多くの患蓄の命を救い、盟央大の人の心を変えていっている。当初は獣医大卒業したのかと疑うほど知識不足で、本人も勉強は嫌いだといっていたがそれでも患畜を救いたいという思いから独自に並ならない努力により、最近は段々と知識を蓄えて逞しくなってきた。性格は鈍感でポジティブ。細かいことは気にしない上、動物に対してのネーミングセンスは欠片も無く、動物の種類の名前にしてしまう(後述を参考)。キレやすくて、他人の辛辣な言動に挑発し易い。苦手なものは幽霊など。特技は旺盛な食欲を取ることで、趣味はツーリング。特徴は、金髪染毛、ピアス、ゴーグル、ウォレットチェーン。年齢推定は25~27歳位。一人称は「俺」。数々の女性(特に宝生)から好意を向けられているのに、自前の鈍さからそれに気づかない。
- 同じ週刊少年サンデー連載の漫画「焼きたて!!ジャぱん」のアニメ版に何度か登場したが、最近は原作にも登場、そちらでは人の治療もする。
- 犬
- 読みはいぬ。声優は斎藤千和。6月25日生まれ(鉄生と出会った日)。血液型D1D2型。
- 鉄生が飼っている犬で名前も「犬」。看護犬の素質があり、鉄生の重要な相棒。またはボケキャラが多い本作の中で数少ない突っ込み役。突っ込みをするときは早乙女玄馬よろしく看板を使う。実は飼い主の鉄生よりも賢い節がある。生まれつき心臓が弱く、今までに二度の手術を行っている。
- 陵刀司
- 読みはりょうとう つかさ。声優は石田彰。8月6日生まれ。血液型OK(a-)型。
- この物語の準主人公(たまに自分が主人公で仕切る場面もある)。盟央大の教授。鉄生と同じくR.E.D.から盟央大を変えるため盟央大に移ってきた、元は「WILD LIFE」の主任。外見からはどうみても鉄生と同年代にしか見えないが実年齢はなんと44歳。幼少期をアメリカで過ごし、22歳の時点で獣医師免許と医師免許の両方を持っていた、天才中の天才。また獣医学の権威、陵刀遣威の息子であり、小さい頃から父についてまわりいろいろな動物を見てきた豊富な経験により、患畜を見ただけで症例を見抜いてしまう「絶対眼力」を会得しており、腕前も人間離れしている。ただ、そんな超人的能力に反して性格には高宮院長をも困らせるほどの難があり、極度の変人かつ両刀で、タコが大好き。しかも縛りに興味があるサディスト。更には父も認める生粋の怠け者。漫画(最近はエロ漫画を読んでいることが多い)が大好きで、隙あらば仕事をサボって読みふけっている。それらの清々しいくらい無茶苦茶な性格に加え、目的のためには手段を選ばない腹黒い面があり、仕事のサボりが外に漏れないよう(職場では周知の事実だったが)に犬を脅迫したり、永田オーナーや大学の生徒を洗脳したりとその行動は大変恐ろしく、瀬能曰く「日本一恐ろしい獣医」である。20年経過しても全く老いる事のないその外見の秘密(どうやら遺伝体質のようで、父親・遣威は本当に息子にそっくりで、祖母・七香に到っては女子高生くらいにしか見えないが丁度100歳)には謎が多い。一人称は「僕」。鉄生のことは、獣医師としても男としても大変気に入っており、常に食べてしまおうと狙っている。陵刀司の母(陵刀遣威の妻)は登場機会が無い為か、今のところ未登場(彼女の詳細は不明)。
- 瀬能みか
- 読みはせのう みか。声優は堀江由衣。5月13日生まれ。血液型B型。
- 本作のヒロイン。永田似園出身のR.E.D.の獣看護士。鉄生と同じ新米としてR.E.D.に携わる。よく鉄生と共に患蓄たちの命を救ってきた。優しい心の持ち主だが、少し弱気な面もある。情熱の高い獣医師として鉄生を慕っているが、基本的には馬鹿だと思いがちにも。また、鉄生に対しての恋愛感情も密かに現れている。最近は、鉄生と陵刀が盟央大に移籍した為、不定期な出番となっている。推定年齢は20代位で鉄生より年下。鉄生の幼馴染である宝生沙戸音に顔には出さないが、ある意味恋のライバル視されている。永田似園出身だが、彼女についての家族や過去は、明確がない。3サイズはスリーサイズ上から90・60・90(井上和香と同じ)である。
[編集] R.E.D.
読みはレッド。日本で唯一、救急車を所有している獣医病院。
- 高宮澄弘
- 読みはたかみや すみひろ。声優は中田譲治。11月3日生まれ。血液型A型。
- R.E.D.の院長で、素性には未だ不明点が多い。独身。ハンドパワー(?)を使い虎を大人しくさせたことがある、R.E.D.最強の男。陵刀遣威の教え子の一人。安座間学長は学生時代からの友人。
- 鞍智久孝
- 読みはくらち ひさたか。声優は神谷浩史。9月15日生まれ。血液型A型。
- 鉄生とほぼ同期。大学院出のエリートで、登場初期はよく鉄生と揉め事になったり、劣等感やライバル心が高かったが、オーストラリアやイラクなどでの経験で鉄生や瀬能にも見分けられない位に外見や中身が大きく成長した。その時に苦労したせいで白髪になった。だが環境に染まりやすい性格。15巻以降、最近は出番はない。
- 美坂洋平
- 読みはみさか ようへい。声優は小山力也。
- 陵刀の後輩(!!!)で、元R.E.D No.1の手術の天才。一人息子を亡くしたことをキッカケにアル中となったが、鉄生や院長の説得で復帰。今は尚且つ現R.E.D.No.1だが、その割には出番の活躍の幅が下がる場合も。陵刀が盟央大に移籍した後、跡を継いでR.E.Dの主任となるが、それ以降からほとんど出番がない。
- 木々樹リン
- 読みはききき りん。間違ってもきき きりんではない。
- 日本人(父親)とカナダ人(母親)との間に生まれたハーフの樹木医。普段は大人しいが、母親が殺された事のトラウマにより、木々に害を受けている状態を見ると暴走してしまう一面を持つ。鉄生の活躍により、二度と暴れないと約束した。語尾はカタカナ(「~デス」等)。12巻以降、ほとんど出番がなく、どうしているのか不明。
[編集] 永田似園
読みはながたにえん。R.E.D.の敷地外(隣)に建てられている身寄りのない子や家庭に事情のある子供達のための養護施設(R.E.D.が資金の援助している)。0歳から高校生までの入居者がいる。R.E.D.の獣医として働くための試験会場でもある。瀬能も元園児の子供であった。鉄生はよく大士やなっちゃんと遊び付き合っている。
- 永田利休
- 読みはながた りきゅう。声優は青野武。
- R.E.D.のオーナー兼永田似園の園長。登場当初は厳しい性格の人物だが、食事のおかずを取られた事を根に持つなど、子供っぽい一面もある。陵刀の幾度にもわたる洗脳によって性格が変化してしまい、当初の姿は見る影もない。20年以上前に患畜のために寝る間も惜しんで働く高宮院長らR.E.D.の職員の姿を見て資金の援助を申し出た。
- 大士
- 読みはたいし。永田似園の園児。フルネームは今のところ不明。鉄生に対して、態度や言動は悪いが、根はとても素直で優しい。
- 若葉なつき
- 読みはわかば なつき。永田似園の園児。愛称「なっちゃん」。当初は大士に一目惚れしていて、誰とも遊ばなかったが、鉄生の励ましにより、明るい女の子として、現在大士と付き合っている模様。
- 伊藤静也
- 読みはいとう しずや。永田似園の園児。すみこを気にかけていた。
- 色須すみこ
- 読みはしきす すみこ。永田似園に入園した女の子。出産と同時に母を亡くし、父に甘やかされて育ち偏食に。鉄欠乏症という病気を持つ。
[編集] 盟央大
- 観月和香
- 読みはみづき わか。
- 盟央大の研修医。はじめは盟央大の方針で患蓄を救いたい心を押し殺していたが、鉄生の熱意によって変わった。真面目で常識人。作者の好きなグラビアアイドルの井上和香と女優の観月ありさの名前に基づいての名前とされている。名前の洒落かどうか不明だが、和歌山県出身である。
- 和賀真二
- 読みはわが しんじ。
- 盟央大獣医学部4年生。広島出身で一人称は「ワシ」。見た目はリーゼント頭の不良(極道)的な外見に反して優秀で、成績は五番以内に入るほどの優等生である様子。鉄生を兄のように慕っている。
- 為田民生
- 読みはためだ たみお。
- 和賀の級友。和賀同様に鉄生を慕う。気弱で成績が悪く、手先や臨床が不器用な一件で、以前は自殺を計ろうとした暗い性格だったが、鉄生と出会えたおかげで少しずつ前向きに明るくなっていく。その結果、最近は人気者でモテられるようになる。鉄生同様の金髪だが、地毛と思われる。
- 平波零
- 読みはへいなみ れい。
- 盟央大の第一外科学部長。始めは鉄生を嫌っていたが、犬の手術の共同作業によって鉄生の存在を認める。昔は心臓外科医を目指していたが、獣医学部にしか合格できず断念した。そのためか腕はたしかである。名前は綾波レイと波平から。
- 安座間隆一
- 読みはあざま りょういち。
- 盟央大の学長で付属病院の病院長。腐った盟央大を変えるべく奮闘するが、立場上ヘタに身動きができない状態。死領原渡とは何らかの関係がある模様。
- 鉢辺教授
- 読みははちべきょうじゅ。
- 盟央大の第三外科の教授。別名「うっかり鉢辺」という盟央大で最も腕の悪い教授だが、盟央大創始者の孫で、現理事長の息子。ペットのオウム「ミツクニ」を飼っている。黒木助教授に熱愛している。実はオタク。
- 八尋巧/死領巧
- 読みはやひろ たくみ/しりょう たくみ。
- 新たに盟央大の勤務医として来た、謎の青年。青い髪。アメリカに勤務していたが、夜間診療のため、日本へ帰国。死領原渡の異母弟ではあるが、兄の手先というわけではない。鉄生を気に入っているらしいが、彼の裏の目的や素性は不明。流石の陵刀も彼についての人物はお手上げのよう。現在は長期休暇中。
- 桜坂
- 読みはさくらざか。
- 盟央大の助教授でエリート。瀬能さんとお見合いをし、二人でカナダへ渡ろうとしたが、鉄生の出現により瀬能さんを諦め、一人でカナダのキャンベリー大学に移籍した。が、ホームシックにより再び盟央大へ舞い戻る。
- 繁森久也
- 読みはしげもり ひさや。盟央大学前学長医学部名誉教授。
- 清川教授
- 読みはきよかわきょうじゅ。
- 盟央大で患畜の治療に熱心な内科医。手術で患畜が何度も死んでしまった経歴を持つ。鉄生が勝手に内科の患畜を診た件についての結果、症例検討会議の開拓を試みようと思っている。
[編集] レギュラー
- 宝生紗戸音
- 読みはほうしょう さとね。声優は白石涼子。2月24日生まれ。血液型A型。
- 鉄生とは小さい頃からの幼馴染。当初は鉄生に対して強気だったが、犬のことがあって以来、鉄生のことを見直し惚れている。だが何度アプローチをかけても肝心の鉄生にはまったく効果がない。また少々妄想癖があり、どんな想像をしてもほとんどネガティヴへと落ちてしまう。現在NANAという航空会社でスチュワーデスとして働いており、飛行機の中でたびたび鉄生と出会う。彼女の妄想から治療の糸口が見つかるなど、意外な活躍を見せる時も。スリーサイズはB80・W58・H86(沢尻エリカと同じ)。
- 小竹佳世子
- 読みはしの かよこ。
- 宝生の同僚。獣医大卒で獣医師免許があるが、本人曰く血を見るのが苦手な為、スチュワーデスに転身。超強気な性格。5~6巻で陵刀に一目惚れしているが、18巻の登場ではそのような様子は見られない。
- 矢納龍二
- 読みはやのう りゅうじ。
- 鉄生や宝生の親友。本牧南署(ほんもくみなみしょ)の刑事。高校時代(コミック一巻)から今の所、サングラスで登場しているため、彼の素顔は不明。
- 死領原渡
- 読みはしりょう げんと。
- 獣医師であり、凄腕の狩人(ハンター)。陵刀とは何かの因縁があるらしい。極悪非道で陵刀曰く、純粋に殺しが好き。本人によると治すよりも殺す方が好きらしい。
- 陵刀遣威
- 読みはりょうとう けんい。12月8日生まれ。血液型OK(a-)型。
- 陵刀司の実父。帝都大の名誉教授で獣医学会全体に絶大な権力を持つ。若い外見だが実年齢は年金を貰える年。
- 陵刀七香
- 読みはりょうとう なのか。
- 陵刀司の祖母。7巻の写真や10巻辺りに彼女の素顔は見られるが、基本的には15巻から初登場。見た目は女子高生のような容姿だが実年齢100歳(!!)。
- 賀集真吾
- 読みはかしゅう しんご。声優は速水奨。7月20日生まれ。血液型AB型。
- 病気になってしまった"犬"を賀集に頼み治してもらったことをきっかけに、鉄生は獣医師という目標を見つけた。つまりこの人がいなかったら、この話は存在しないという結構重要な人物である。現在はオーストラリアに住んでいる。しかし、第1話でしか出演したことがない為、鉄生との再会は今のところ無い。
[編集] その他
- 鰯屋
- 読みはいわしや。鉄生の親友。横浜の美容師。左右の上腕に入れ墨が彫ってある。
- 山黒
- 読みはやまぐろ。鉄生の親友。不動産屋。
- バルボア
- UNDP(国連開発計画)の職員。北極の生態系を守っている。鉄生による呼称は「ロッキー」。
- 西沢悟
- 読みはにしざわ さとる。水族館「小田原マリーンワールド」のペンギン飼育員。
- 片利部先生
- 読みはかたりべせんせい。1985年、帝都大学付属病院で陵刀と共に働いていた。息子の直也がいる。
- 平波沙々恵
- 読みはへいなみ ささえ。盟央大の平波学部長の娘。父との仲は良くない。鉄生に一目惚れした。
- 平波船世
- 読みはへいなみ ふなよ。盟央大の平波学部長の家内。
- 黒木理緒
- 読みはくろき りお。盟央大の黒木助教授の娘。愛犬のサクラがいる。
- 永澤圭輔
- 読みはながさわ けいすけ。動物愛護法改正委員会の議員。
- 永澤千彰
- 読みはながさわ ちあき。永澤議員の娘で環境省自然環境局。父のような政治家を目指す。八尋巧の幼馴染?
- 下山健人
- 読みはしもやま けんと。山川水族館飼育員セイウチ担当。
- 隅沢克之
- すみさわ かつゆき。山川水族館飼育員海水魚コーナー担当。
- 和賀真一
- 読みはわが しんいち。和賀真二の兄で和賀水産(実家)の東京支社長。鉄生曰く「ヤーさん」で外見は極道的。
- 三黒昴
- 読みはみくろ すばる。為田の従兄妹(いとこ)。愛犬カービィを飼う。
- 美河憲一
- 読みはみかわ けんいち。アミニシキヘビのアミちゃんの飼い主。息子の名前は「憲次」。モデルは美川憲一。
[編集] ゆかいな動物達
- クマ
- 鉄生が北極に行った時に母熊と離れ離れになった突然変異の白熊の子供。「クマ」と鉄生が名付ける。
- ネンネン
- 植呂動物園パンダ舎のパンダ。鉄生は「パン公」と呼ぶ。
- アミちゃん
- 「ヘビ使い座の女」の名曲で有名な美河憲一のペット。アミメニシキヘビ。
- 銀河
- 間多動物園の子キリン。
[編集] ドラマCD
- ドラマCD「ワイルドライフ」Vol.1 2006年7月21日発売
- ドラマCD「ワイルドライフ」Vol.2 2006年9月22日発売
[編集] 外部リンク
週刊少年サンデー連載中の漫画作品