交響曲第5番 (ドヴォルザーク)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
クラシック音楽 |
---|
作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ |
ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 |
ルネサンス - バロック |
古典派 - ロマン派 |
近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 |
木管楽器 - 金管楽器 |
打楽器 - 声楽 |
一覧 |
作曲家 - 曲名 |
指揮者 - 演奏家 |
オーケストラ - 室内楽団 |
音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 |
宗教音楽 |
メタ |
ポータル - プロジェクト |
カテゴリ |
交響曲第5番ヘ長調 作品76(こうきょうきょくだい5ばん ヘちょうちょう さくひん76)は、チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザークが作曲した交響曲である。ブルクハウザー番号はB.54。
目次 |
[編集] 概要
1888年にジムロック社より出版された。既に第6番、第7番が出版されていたため、古くは第3番とよばれていた。(最初に第5番として出版されたのは、現在の第9番「新世界より」である) 作品番号も、ドヴォルザーク本人は24番とする予定であったにも関わらず、ジムロック社によって作曲順とは異なる、第6番、第7番よりも大きな76番とされた。なお、出版に際してドヴォルザークはこの交響曲を指揮者のハンス・フォン・ビューローに捧げた。
交響曲第4番まではワーグナーの影響が見られたが、一転してスラブ風の牧歌的な作風となっており、またブラームスの影響が見られるようになる。本作のこの2つの特徴は、交響曲第6番など後の作品に引き継がれていくこととなる。
演奏時間は約40分。
[編集] 歴史
- 1875年 6月15日にオーケストレーションに着手し、同年7月23日に完成。
- 1879年 3月29日、プラハにてアドルフ・チェフ指揮、国民劇場管弦楽団により初演。
- 1888年 ジムロック社より「交響曲第3番」として出版される。
[編集] 曲の構成
- 第1楽章 Allegro, ma non troppo
- アレグロ・マ・ノン・トロッポ。序奏をもたないソナタ形式。ヘ長調。全体的に牧歌的で楽しげな曲調である。クラリネット、すぐ次に繰り返すフルートによる牧歌的な第1主題aで始まり、急激に盛り上がりほとんど全ての楽器による壮大で華やかな第1主題bへ続く。次に現れるヴァイオリンによる第2主題ものどかな旋律である。
- 第2楽章 Andante con moto
- アンダンテ・コン・モート。三部形式。イ短調。第1楽章とは異なり、不安げで寂しい楽章である。冒頭からチェロによって悲しげに主題が提示され、次にヴァイオリン、フルートに引き継がれる。明朗な中間部ののち、再現部は再び暗鬱な主題が繰り返され、大きく盛り上がったのち寂しげに終わる。
- 第3楽章 Andante con moto, quasi l'istesso tempo-Allegro scherzando
- アンダンテ・コン・モート、クアジ・リステッソ・テンポーアレグロ・スケルツァンド。スケルツォ。変ロ長調。第2楽章の主題を用いた序奏があるため、ドヴォルザークは第2楽章から「ごく短い小休止の後にすぐ続いて演奏すること」としている。主要部のスケルツォの主題は、序奏とは一転し非常に明るい快活なものである。
- 第4楽章 Finale: Allegro molto
- フィナーレ:アレグロ・モルト。ソナタ形式。第1楽章と同じくヘ長調。第1主題の変奏による重々しくも荘厳な低弦の序奏ではじまる。イ短調の序奏からヘ長調での第1主題ののち、クラリネットとヴァイオリンが第2主題を応答風に提示する。
[編集] 楽器編成
カテゴリ: 交響曲 | ドヴォルザークの楽曲