伊予鉄道郡中線
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郡中線(ぐんちゅうせん)は、愛媛県松山市の松山市駅から愛媛県伊予市の郡中港駅までを結ぶ伊予鉄道の鉄道路線である。
郡中線は西寄りを通っているものの、JR予讃線とほぼ並行している。旧来からの市街地域を結んでいるため運転本数はJR線より多い。
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[編集] 路線データ
[編集] 運行形態
各駅停車のみの運転。全て線内折り返しで高浜線・横河原線との直通運転はない。松山市発で9時から20時半までは完全15分間隔(00・15・30・45分)の2両編成4本で運行されているが、平日ダイヤの早朝の始発から午前9時前後までは、末端部の松前~郡中港間が約20分間隔の運行で、その代わりに増結されて3両編成3本(松山市・松前間には松山市発松前折り返し列車が平日のみ2便運行される)となる。20時台後半から22時30分の終電までは2両編成で30分間隔で運転される。
終点郡中港駅までの所要時間は24分。(各駅停車のみ)
増結分の車両は運転台付きの電動車で、単体自走で車庫市駅間を回送されるため、朝のラッシュ時間終了後、1両で回送される同車を見ることができる。
[編集] 歴史
松山から郡中方面への延伸は伊予鉄道が計画していたが実現できず、宮内治三郎ら地元の有志で設立された南予鉄道によって1896年に開業した。八幡浜方面への延伸構想があったが資金難から郡中駅までの開業にとどまった。その後、伊予鉄道に合併される。国鉄讃予線(現在の予讃線)が1930年に南郡中駅(現在の伊予市駅)まで延伸されると、対抗して郡中線も郡中港駅まで延伸した。
- 1896年7月4日 南予鉄道により藤原(現在の松山市)~郡中間が開業。
- 1900年5月1日 伊予鉄道が南予鉄道を合併。郡中線となる。藤原駅を外側(現在の松山市)駅に統合。
- 1901年2月21日 地蔵町駅開業。
- 1902年6月1日 外側駅を松山駅に改称。
- 1909年7月1日 新川駅開業。
- 1910年7月18日 岡田駅開業。
- 1927年3月1日 松山駅を松山市駅に改称。
- 1930年3月6日 土居田駅開業。
- 1937年7月22日 全線の軌間を762mmから1067mmに改軌。
- 1939年5月10日 郡中~郡中港間が開業。
- 1950年5月10日 松山市~郡中港間が電化。
- 1953年4月15日 土橋駅開業。
- 1967年2月15日 鎌田駅開業。
- 1967年3月9日 古泉駅開業。
- 1981年??月??日 架線電圧が750Vに昇圧される。
- 1991年8月1日 運転間隔を3両編成日中20分ヘッドから2両編成15分ヘッドに短縮するため、地蔵町駅を行き違い可能な施設に変更。
[編集] その他
かつて(昭和30年代前半)は、貨物取り扱いもあり、余戸駅、松前駅、郡中駅等の主要駅の2番線もしくは3番線には貨物ヤードがあった。2006年現在、軌道撤去されたものが大半であり、余戸駅では花園に、郡中駅では駐輪場や直営マンション用地等に転用されている。また、松前駅構内の撤去されなかった軌道には極稀に保線車両を退避させている。
[編集] 駅一覧
松山市駅 - 土橋駅 - 土居田駅 - 余戸駅 - 鎌田駅 - 岡田駅 - 古泉駅 - 松前駅 - 地蔵町駅 - 新川駅 - 郡中駅 - 郡中港駅