伊豆箱根鉄道軌道線
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軌道線(きどうせん)は、静岡県沼津市の沼津駅前から三島市の三島町駅(現、三島田町駅)の間を結んでいた伊豆箱根鉄道の軌道路線(路面電車)である。
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[編集] 路線データ
1961年6月時点
- 路線距離:5.9km
- 軌間:1067mm
- 停留所数(両端駅含む):18
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線(直流600V)
[編集] 歴史
- 1896年(明治29年)5月3日 駿豆電気を軌道敷設のため設立。
- 1906年(明治39年)11月1日 社名を駿豆電気鉄道と変更。
- 1906年(明治39年)11月28日 沼津駅前~三島市六反田(現、三島広小路)間開業。
- 1908年(明治41年) 三島市六反田~三島町間開業。
- 1912年(明治45年)4月1日 現在の駿豆線を経営していた伊豆鉄道を合併。
- 1915年(大正4年)1月18日 旧伊豆鉄道線と重複する三島広小路~三島町間を廃止(前年から休止されていた)。
- 1919年(大正8年)5月25日 旧伊豆鉄道線三島~三島町間電化に伴い、三島町駅までの乗り入れを開始。
- 1949年(昭和24年)4月1日 三島町駅までの乗り入れを廃止。
- 1961年(昭和36年)6月28日 黄瀬川にかかる橋梁が洪水で流失。その後、廃線まで国立病院前~沼津駅前をバス代行輸送。
- 1963年(昭和38年)2月5日 国道1号三島バイパス開通に伴い、全線をバス輸送に転換して廃線。
[編集] 駅一覧
三島町~三島広小路間は1914年に休止、1915年に廃止するも、1919年に駿豆線乗り入れで再開、1949年に乗り入れ廃止。
(三島町 - 久保町 - )三島広小路 - 木町 - 千貫樋 - 伏見 - 玉井寺前 - 八幡 - 長沢 - 国立病院前 - 臼井産業前 - 黄瀬川橋 - 木瀬川 - 石田 - 麻糸前 - 山王前 - 平町 - 三枚橋 - 志多町 - 追手町(旧・大手町) - 沼津駅前
[編集] 接続路線
1961年6月時点
[編集] 廃線後の状況
先述の通り、軌道線廃止後は、路線バスが通過している。
現在運行されているバス路線は、正確には「三島駅(三島田町駅)~三島広小路~旧道経由~沼津駅」である。
- 余談になるが、バス停は以下のとおり。
- 三島田町駅 - 本町(田町駅入口) - 三島広小路
- 三島駅 - 楽寿園 - 本町 - 三島広小路
-
- 三島広小路駅~沼津駅間は共通
- 注1 三島広小路 - 注1 西本町 - 加屋町 - 千貫樋 - 注3 伏見南 - 玉井寺 - 八幡 - 長沢 - 医療センター入り口(旧・国立病院入り口) - 注2 八幡西 - 注2 黄瀬川橋 - 注2 黄瀬川 - 注2 久保 - 下石田 - トーアスポーツ前(旧・麻糸前) - 二ッ谷 - 日吉 - 山王前 - 平町 - 三枚橋 - 大手町 - 沼津駅
※注1 現在三島広小路駅付近においてマンションを建設中で、大型車の出入り等の影響からか、西向き(沼津方面行き)の注1に記す区間は静岡県道145号沼津三島線を経由していない(なお、逆の東向き・三島駅方面行きは経由している)。
※注2 黄瀬川付近は橋の流失により、現在において嵩上げされている。これにより、注2に記した区間は静岡県道145号沼津三島線を経由せず、静岡県道380号富士清水線を経由する。
※注3 以前は「JA南駿前」という名称だったが、現在は支店統合(移転)のため閉鎖、建物も解体されている。余談だが、このバス停に近いJA南駿の支店は玉井寺の一里塚北側になる。
[編集] 関連項目
- 伊豆箱根バス - 軌道線を置き換えたバス路線を運行(伊豆箱根鉄道系列のバス会社)
- 沼津登山東海バス - 上記のバスと同区間で競合する。なお三島田町駅行きの設定はない。沼津駅始発のバス路線には、三島駅行きや三嶋大社・川原ヶ谷方面行きの設定がある。
- この軌道線が敷設されていた道路
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