伊豆箱根バス
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伊豆箱根バス(いずはこねばす)は神奈川県小田原市、静岡県三島市、沼津市を中心に路線バス事業を展開する伊豆箱根鉄道の子会社である。同社のバスはライオンズカラーとなっている。
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[編集] 沿革
- 1928年12月 長岡自動車と古奈自動車とを合併、乗合自動車および貸切自動車の営業を開始する。
- 1941年8月 大雄山鉄道を合併、小田原~久野間乗合自動車の営業を継承する。
- 1947年9月 小田原~小涌谷間の路線開設を申請する。
- 1966年3月31日 昭和乗合自動車を系列に迎え伊豆下田バスとする。
- 1967年8月18日 三島、沼津でワンマンバスの運転を開始する。
- 1990年3月29日 初の高速バスとして名古屋駅~箱根関所跡間「箱根ビュー号」の運行を開始。JR東海バスとの共同運行。
- 1993年4月1日 「箱根ビュー号」からJR東海バスが撤退。愛称は「伊豆箱根号」に変更。
- 1995年10月1日 名古屋営業所を伊豆箱根観光バスに分社化する。
- 1998年4月16日 東京営業所を伊豆箱根観光バスに移管する。
- 2005年9月30日 伊豆箱根観光バスは東京営業所を西武バスに移管する。
- 2005年3月10日 大仁営業所を本社営業所に統合する。
- 2006年2月23日 伊豆下田バスの解散を決議し、路線は南伊豆東海バスに移管する事を決定する。(実施は2006年10月1日)
- 2006年10月1日 伊豆箱根鉄道のバス事業を伊豆箱根自動車に全面譲渡し、伊豆箱根自動車は伊豆箱根バスに名称を変更する。
- 2007年3月18日 湯河原営業所管内にてPASMOを導入。
伊豆箱根鉄道のバス事業は、駿豆鉄道が1928年に長岡自動車及び古奈自動車を合併したことから始まる。 その後、戦争中なども伊豆箱根周辺の事業者を合併し、あるいは自社での路線の拡充を図っていく。 戦後になると、箱根及び伊豆を巡る東急系列と西武系列の争いが起きるが、駿豆鉄道は箱根に関してはその当事者となっていた。事の発端は駿豆鉄道が1947年に小田原~小涌谷間の路線バス開設を申請したことにある。このいざこざは箱根山戦争や第026回国会 運輸委員会 第34号に詳しい経緯が載っているため、詳細は省く。
その後、モータリゼーションの発展、箱根の観光地としての地位低下などによりバス事業の運営が非常に厳しくなり、1990年代に入ると、子会社である伊豆箱根自動車に路線を移管する動きが見え始めるようになる。また、グループ内での事業整理も行われるようになり、その結果、伊豆下田バスが営業を終了し、路線を小田急系の南伊豆東海バスに移管することとなった。そして、2006年10月には、直営で残っていた路線も伊豆箱根自動車に移管し、伊豆箱根鉄道本体はバス事業から撤退することとなった。
[編集] 営業所・現行路線
伊豆箱根鉄道のバス事業は、現在では分社化された伊豆箱根バスが担当している。営業範囲は、伊豆箱根地区をメインとして、沼津、修善寺、熱海、湯河原、小田原に路線を伸ばす。以下の営業所を持ち、乗合バス事業と貸切バス事業を中心に行っている。
[編集] 小田原営業所
- 箱根方面
- 小田原駅~湯本駅~小涌園~芦の湯新道~元箱根~関所跡~箱根町(箱根登山と競合)
- 小田原駅~湯本駅~小涌園~芦の湯~湯の花ホテル~元箱根~関所跡
- 小田原駅~湯本駅~小涌園~大涌谷~湖尻
- 小田原駅~湯本駅~小涌園~大涌谷~湖尻~箱根園
- 箱根園→元箱根→芦の湯→小涌園→湯本駅→小田原駅
- 箱根園→元箱根→箱根町→箱根新道→小田原駅
- 元箱根~箱根園
- 小田原市内
- 小田原駅~市役所~日本たばこ~船原~小田原フラワーガーデン
- 小田原駅~市役所~JA久野支店~船原~小田原フラワーガーデン
- 小田原駅~市役所~日本たばこ~船原
- 小田原駅~市役所~日本たばこ~車庫前
- 小田原駅~市役所~日本たばこ~車庫前~兎河原循環~小田原駅
- 小田原駅西口~市役所~車庫前~兎河原循環
- 小田原駅西口~荻窪中~佐伯眼科~関東学院大学
- 小田原駅西口→竹の花→井細田駅→市役所南口→小田原駅東口
- その他
- 大雄山駅~道了尊
- 臨時など
- 小田原駅西口~荻窪中~いこいの森(季節運行)
- 大磯駅~大磯ロングビーチ(夏季運行、神奈中と共同運行)
- 廃止・撤退路線
- 小田原駅~駒ケ岳ケーブル登り口~箱根関所跡
- 小田原駅~湯の花ホテル湯の花ゴルフ場前~駒ケ岳ケーブル登り口~元箱根~
- 2005年9月1日 駒ケ岳ケーブルへのアクセス路線であった。しかし、他の道路の開通など駒ケ岳ケーブルの果たす役割が激減し、伊豆箱根鉄道の事業整理とあわせてケーブルが廃止されることとなり、このアクセス路線も役目を終えた。
[編集] 湯河原営業所
- 湯河原駅~湯河原パークウェイ経由~関所跡~元箱根
- 湯河原駅~大観山~関所跡~元箱根
- 湯河原駅~温泉場~不動滝、奥湯河原(箱根登山バスと共同運行)
- 真鶴駅~中川美術館~ケープ真鶴(箱根登山バスと共同運行)
- 真鶴駅~岩海岸~岩
[編集] 熱海営業所
- 熱海駅~姫の沢公園・十国峠登り口~富士箱根ランド~関所跡~元箱根
- 熱海駅~来の宮~梅園~相の原団地
- 熱海駅~笹良ケ台団地循環
- 熱海駅~熱海後楽園(伊豆東海バスと共同運行)
[編集] 三島営業所
- 田町駅~三島駅・旭ケ丘・加茂~富士見台
- 田町駅~三島社会保険病院
- 100円バス「せせらぎ号」・「なかざと号」
- 三島駅~大場駅入口~伊豆長岡駅口~東京電気前~修善寺駅(臨時「深夜バス」)
- 大場駅~大場分譲地~錦が丘
- 大場駅~上沢口~落合~函南駅
- 大場駅~パサディナタウン~三島社会保険病院
- 伊豆長岡駅~温泉駅~三津シーパラダイス
- 伊豆長岡駅~長岡温泉循環
- 韮山駅~江川邸
- 韮山駅~反射炉
- 修善寺駅~修善寺温泉
- 修善寺駅~筏場新田
- 修善寺駅~(シャトーTS経由)~中伊豆ニューライフビレッジ
- 沼津駅~自由ヶ丘~大岡経由~三島駅
- 沼津駅~旧道経由~三島駅(三島田町駅)- 軌道線(現在廃線)を元に設定されたバス路線。
- 沼津駅~市役所~長岡リハビリ病院~長岡温泉駅~長岡駅
- 沼津駅~下本町~沼津港
- 沼津市内南北循環バス(ビーバス)
[編集] 車両
1980年頃までは日野・三菱車も導入していたが、以後西武グループの他社の例にもれず、新規導入については日産ディーゼル車がほとんどになった(ごく一部の路線車で三菱ふそう・エアロミディの導入例はある)。また、1990年以降は西武バスからの車両が転入するケースも多くなった。
しかし、1998年に西武バス本体でいすゞ車の導入を再開されると同時に、他メーカーの車両の導入が再開されるようになった。現在は4メーカーとも導入している。
[編集] 関連項目
大手私鉄 | 東京急行電鉄・小田急電鉄・京王電鉄・京成電鉄・京浜急行電鉄・相模鉄道・西武鉄道・東武鉄道・東京地下鉄 |
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中小私鉄・第三セクター等 | 新京成電鉄・北総鉄道・箱根登山鉄道・埼玉高速鉄道・東葉高速鉄道・横浜高速鉄道・首都圏新都市鉄道・伊豆箱根鉄道・関東鉄道・江ノ島電鉄 |
公営事業者 | 東京都交通局・川崎市交通局・横浜市交通局 |
モノレール・新交通システム | 多摩都市モノレール・ゆりかもめ・千葉都市モノレール・横浜新都市交通・舞浜リゾートライン |
バス(発行事業者のみ) | 伊豆箱根バス・神奈川中央交通・関東バス・京浜急行バス・西武バス・東急バス・西東京バス・富士急行・山梨交通・江ノ島電鉄・京王電鉄バス・国際興業・箱根登山バス・船橋新京成バス・小田急バス・立川バス・川崎鶴見臨港バス・京成バス・相模鉄道・千葉交通・東武バスセントラル・日立自動車交通・平和交通 |
相互利用 | JR東日本他(Suica) |
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