国道1号
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一般国道 | |
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国道1号 | |
陸上距離 | 565.4 km |
海上距離 | 指定なし |
制定年 | 1885年 |
起点 | 東京都中央区 日本橋 |
主な 経由都市 |
川崎市、横浜市、小田原市 静岡市、浜松市 名古屋市 四日市市 大津市 京都市 |
終点 | 大阪市 梅田新道交点 |
接続する 主な道路 |
国道4号 国道52号 国道42号 国道19号 国道23号 国道25号 国道8号 国道9号 国道2号 |
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国道1号(こくどう1ごう)は、東京都中央区から大阪府大阪市へ至る一般国道。 ルートは旧東海道をほぼ踏襲したものである。東京都~神奈川県~静岡県~愛知県にかけて東名高速道路、JR東海道本線、東海道新幹線と並行し、愛知県からは東名阪自動車道、関西本線・JR草津線に沿って三重県経由で滋賀県に入り、滋賀県~京都府~大阪府にかけては名神高速道路および再度東海道本線、東海道新幹線と並行する。神奈川県民からはイチコク、中部地方、関西地方ではコクイチと呼ばれている。京浜地区では、かつてはイチコク(第一京浜国道)、ニコク(第二京浜国道)と呼ばれていたが(詳細は歴史を参照)、イチコクが第一京浜国道と国道1号との誤解を招き易く、東京都による愛称、桜田通り(五反田から郊外方面は第二京浜)に変化しつつある。
目次 |
[編集] 概要
- 陸上距離:565.4km
- 起点:東京都中央区(日本橋 = 国道4号・国道6号・国道14号・国道15号・国道17号・国道20号起点)
- 終点:大阪府大阪市北区(梅田新道交点 = 国道2号・国道26号・国道163号・国道165号起点、国道25号・国道176号終点)
- 主な経由地:神奈川県横浜市、小田原市、静岡県沼津市、静岡市、浜松市、愛知県豊橋市、名古屋市、三重県四日市市、滋賀県大津市、京都府京都市
- 指定区間:全線。但し、以下の区間を除く。
[編集] 歴史
国道1号の起源は東海道(東京~京都)および京街道(京都~大坂)(ただし京都市東山区から伏見区にかけてはルートから外れている)であり、現在でもほぼその経路を踏襲している。東京と大阪を結ぶ他の交通路(名神高速道路、東海道本線、東海道新幹線)がかつての中山道のルートである関ヶ原を経由しているのに対し、国道1号は東海道を継承して鈴鹿峠を越えている。
- 1885年(明治18年)の内務省告示第6号「國道表」にて、国道2号「東京より大阪港に達する路線」として指定された。この路線は、横浜まで現在の国道15号に相当する国道1号と重複し、横浜から現在の1号のルートを通っていた。
- 1920年(大正9年)施行の旧道路法に基づく路線認定では、国道1号「東京市より神宮に達する路線」(現国道1号、国道23号)および四日市で分岐する国道2号「東京市より鹿児島県庁所在地に達する路線(甲)」(現国道1号、国道2号、国道3号)の一部となった。これは、国道の指定の順番が、1番目が東京から神宮に達する路線、2番目が東京から各府県庁所在地に達する路線の順になったためである。
- 東京~横浜間の現在の国道1号のルートは1934年(昭和9年)に着工された新京浜国道(第二京浜国道)で、1934年(昭和9年)5月1日、国道36号「東京市より横浜港に達する路線」(現国道133号)の国道1号との重複区間である東京~横浜間の経由地を変更する形で国道に指定された。
- 1940年(昭和15年)新京浜国道に開催予定だった東京オリンピックのマラソンコースとして計画されたために、主要交差路とは、ロータリー(ランアバウト)、東京都道318号環状七号線とは不完全クローバー型の立体交差、交差する鉄道は原則立体交差、また銀杏並木を配し電柱を廃した景観で、当時としては世界水準の道路であった。神宮外苑を出発したマラソンの折り返し地点は横浜市鶴見区の響橋(通称めがね橋)とされ、ランドマークとして設計された。
- これに対して従来の国道1号(現国道15号)は第一京浜国道と呼ばれることとなった。現在でも京浜地区の一部住民が国道15号を「イチコク」、国道1号を「ニコク」と呼ぶのはこのためである。しかし1963年(昭和38年)の第三京浜道路は開通当時に国道ではなかったために「サンコク」とはならず、通称も第三京浜となった。そのため、近年は「イチコク」「ニコク」を使用する住民は減少している。
- 1952年(昭和27年)12月4日、新道路法に基づく路線指定で、東京都中央区~大阪府大阪市北区間の一級国道1号として指定された。この際、東京~横浜間は第二京浜国道の方が国道1号となり、旧国道1号の東京~横浜間は国道15号となった。
- 1965年4月1日、道路法改正によって一級・二級の別がなくなり一般国道1号となった。
[編集] 重複区間
- 東京都中央区(日本橋)~東京都中央区(日本橋交点):国道15号
- 東京都中央区(日本橋)~東京都千代田区(桜田門交点):国道20号
- 神奈川県横浜市西区桜木町(高島町交点)~神奈川県横浜市西区浜松町(浜松町交点):国道16号
- 神奈川県小田原市~神奈川県足柄下郡箱根町(宮の下交点):国道138号
- 静岡県浜松市(篠原交点)~静岡県浜名郡新居町(大倉戸IC):国道42号
- 愛知県豊橋市(西八町交点)~愛知県宝飯郡小坂井町(宮下交点):国道151号
- 三重県四日市市(大治田IC)~三重県亀山市(新所交点):国道25号
- 滋賀県栗東市(栗東IC)~京都府京都市下京区(烏丸五条交点):国道8号
- 京都府京都市下京区烏丸五条(烏丸五条交点)~京都府京都市下京区堀川五条(堀川五条交点):国道9号
- 大阪府大阪市旭区(関目五丁目交点)~大阪府大阪市北区(梅田新道交点):国道163号
[編集] 通過市区町村
(※横浜市内は横浜新道、草津市~久世郡久御山町間は京滋バイパス、京都市伏見区~枚方市間は第二京阪道路の区間を除く。これらの区間内についてはそれぞれの項目を参照)
- ※二宮町 - 小田原市 - 二宮町 - 小田原市
[編集] 接続路線
(※横浜市内は横浜新道、草津市~久世郡久御山町間は京滋バイパス、京都市伏見区~枚方市間は第二京阪道路の区間を除く。これらの区間内についてはそれぞれの項目を参照)
- 関東地方整備局管内
- 東京都
- 神奈川県
- 中部地方整備局管内
- 静岡県
- 愛知県
- 三重県
- 近畿地方整備局管内
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
- 国道168号・国道170号・国道307号(枚方市)
- 鳥飼仁和寺大橋有料道路(寝屋川市)
- 寝屋川市まで国土交通省大阪国道事務所高槻維持出張所管理(第二京阪道路側道を含む)
[編集] バイパス
- 神奈川県
- 静岡県
- 三重県
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
[編集] 有料道路(有料区間)
- 横浜新道(保土ヶ谷IC~戸塚IC)(神奈川県)
- 新湘南バイパス(藤沢IC~茅ヶ崎海岸IC(但し現開通区間のみ表記))(神奈川県)
- 西湘バイパス(西湘二宮IC~箱根口IC)(神奈川県)
- 箱根新道(山崎IC~箱根峠IC)(神奈川県)
- 京滋バイパス(専用部)(瀬田東IC~久御山JCT)(滋賀県・京都府)
- 第二京阪道路(専用部)(巨椋池IC~枚方東IC(既開通区間))(京都府・大阪府)
[編集] 通称
- 中央通り(東京都)
- 永代通り(東京都)
- 日比谷通り(東京都 = 東京都道409号日比谷芝浦線と重複)
- 晴海通り(東京都 = 東京都道304号日比谷豊洲埠頭東雲町線と重複)
- 内堀通り(東京都)
- 桜田通り(東京都)
- 第二京浜(東京都・神奈川県)
- 小田原箱根道路(神奈川県)
- 静清国道(静岡県)
- 八町通り(愛知県 = 唯一、路面電車(豊橋鉄道東田本線)と併走する区間)
- 昭和橋通(愛知県)
- 五条通(京都府)
- 堀川通(京都府)
- 油小路通(京都府)
- 九条通(京都府)
- 洛南道路(京都府)
- 京阪国道(京都府・大阪府)
- 京阪本通(大阪府)
- 曽根崎通(大阪府)
[編集] 主な峠
- 箱根峠(標高849m):神奈川県足柄下郡箱根町~静岡県三島市・田方郡函南町
- 宇津ノ谷峠(標高170m):静岡県静岡市駿河区~静岡県志太郡岡部町
- 小夜の中山(中山峠)(標高148m):静岡県島田市~静岡県掛川市
- 鈴鹿峠(標高350m):三重県亀山市~滋賀県甲賀市