夙川公園
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夙川公園(しゅくがわこうえん)は、兵庫県西宮市にある公園である。夙川河川敷緑地とも呼ばれる。
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[編集] 歴史
夙川公園は西宮市の夙川の河川敷沿い約4km、20.8haにわたって整備された阪神間有数の都市公園である。
1937年(昭和12年)に当時の金額で34万円余りで、約5ヶ月かけて作り5月17日午前10時に上流の阪急甲陽線苦楽園口駅東側で竣工式が盛大に行われた。その後、1949年(昭和24年)、1,000本の桜の若木が植樹が行われた。その桜の管理は、桜博士と呼ばれる笹部新太郎が直接指導をした。1990年(平成2年)に夙川公園の桜は日本さくらの会に「日本さくら名所100選」として認定された。
[編集] 公園見所
夙川公園は、南は香枦園浜の海岸部から北は銀水橋まで広がる約4kmのとても長い公園である。
そのうち現在は臨港線~北夙川橋辺りまでの約2.7Kmに約1,700本もの桜の木が植えられている。特に阪急夙川駅から苦楽園口駅にかけての部分に、花見の時期には非常にたくさんの露店が並ぶ。地面にシートを敷いてお弁当を食べたり、桜を見て楽しむことができ、一番人の多い区間である(バーベキューなど火気の使用は禁止)。阪神香櫨園駅以南はさほど人が多くなく、落ち着いて桜を見るのに適している。
公園には駐車場は無く、公園周辺は駐車禁止区域であるので、駅付近に駐車場がある。4月初旬に西宮さくら祭りが開催され、桜めぐり・ウォークラリーなどのイベントが行われる。
桜の時期以外も、四季の景観が優れていると評されている。
[編集] 公園の危機
2007年現在、夙川公園では、桜や松などの樹木が伐採される危機が訪れている。
原因は阪急甲陽線を苦楽園口駅から甲陽園駅にかけてを地下化して線路を道路へ移設し、トンネルを露天掘りする計画があるからである。これに伴い夙川公園の樹木は数百本(周辺を含め多ければ千本)近く伐採される予定である。また工事を行う理由は市道拡張と県道の踏切による渋滞解消、立体交差建設と言われている。 桜の間を走るのどかな単線運行の阪急電車の景観を愛する人も多く、この工事計画にはほとんどの周辺住民が反対している。
[編集] 作品における描写
夙川公園一帯は阪神間モダニズムの影響もあり、戦前より様々な作品で舞台とされることがあった。この一帯を舞台としている作品を上げると、以下の通りになる。
- 『細雪』(小説、谷崎潤一郎)
- 『錦繍』(小説、宮本輝)
- 『火垂るの墓』(小説・アニメ・ドラマ、野坂昭如)
- 『涼宮ハルヒシリーズ』(小説・アニメ、谷川流)
- 『猟銃』(小説、井上靖)
- 『あした来る人』(小説、井上靖)
[編集] 周辺の施設
- カトリック夙川教会
- ギャラリー小さい芽
- 辰馬考古資料館
- 西宮市大谷記念美術館
- 兵庫県立甲山森林公園
- 北山緑化植物園
[編集] 最寄駅
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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