平野威馬雄
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平野 威馬雄(ひらの いまを、1900年(明治33年)5月5日 - 1986年(昭和61年)11月11日)は、詩人・仏文学者。
父は「日米協会」初代会長だったヘンリイ・パイク・ブイ。ブイはフランス系の米国人だが、遡ればスコットランドの貴族の家系で、ナポレオンの最初の皇后ジョゼフィーヌの近い親族の子孫にも当たる。
上智大学独哲科卒業。同人誌「青宋」主宰。「日本詩人クラブ」創設会員。大杉栄との交流の縁から、平野の父とも個人的に交友関係のあったジャン・アンリ・ファーブル関係の著作の翻訳をいくつか手がけたことでも知られている。
自身がハーフとして差別を受けた経験から、戦後「レミの会」を組織し混血児救済運動に尽力した。また超常現象にも関心を持ち「お化けを守る会」世話人頭を務めた。
目次 |
[編集] 著書
[編集] 仏文関係
- 『フランス象徴詩の研究』思潮社, 1979年
[編集] 伝記
- 『パストウル』偕成社, 1942年
- 『ガリレオ--殉教の科学者』ポプラ社, 1950年
- 『パストウル--愛の科学者』ポプラ社, 1950年
- 『にゅーとん』大日本雄弁会講談社, 1952年
- 『フルトン--蒸気船の発明者』ポプラ社, 1953年
- 『ライト兄弟--世紀の鳥人』ポプラ社, 1959年
- 『ファーブル』ポプラ社, 1976年
[編集] 日本研究
- 『大博物学者--南方熊楠の生涯』牧書房, 1944年. リブロポート, 1982年
- (編著)『芸者からスリまで--符牒・陰語六千語』近代社, 1955年
- 『クララと平助』わせだ書房新社, 1969年
- 『くまくす外伝』濤書房, 1972年.1973年. 誠文図書, 1982年. 筑摩書房(ちくま文庫), 1991年
- 『伝円了』草風社, 1974年
- (川上澄生との共著)『南蛮幻想』濤書房, 1975年
- 『平賀源内の生涯--甦る江戸のレオナルド・ダ・ビンチ』サンポウジャーナル, 1978年. 筑摩書房(ちくま文庫), 1989年
- (橋本ユキ・絵)『小さな巨人の肖像』クイックフォックス社, 1978年
- (編著)『井上円了妖怪学講義』リブロポート, 1983年
[編集] 詩集
- 『青火事--詩集』濤書房, 1972年
- 『うつろ日--詩集』 誠文図書, 1983年
- 『ガラスの月--平野威馬雄少年詩集』理論社, 1984年
[編集] 超常現象関係
- (編著)『それでも円盤は飛ぶ--日本における空飛ぶ円盤』高文社, 1960年
- (編著)『これが空飛ぶ円盤だ!』高文社, 1960年
- (荒井欣一との共著)『アポロと空飛ぶ円盤』高文社, 1969年
- 『円盤についてのマジメな話』平安書店, 1973年
- 『悪魔の本』広済堂出版 1974年
- 『お化けは生きている--科学にとり残された霊の世界』双葉社, 1974年
- 『お化けについてのマジメな話』平安書店, 1974年
- 『宇宙人についてのマジメな話』平安書店, 1974年
- 『オカルトについてのマジメな話』平安書店, 1974年
- 『円盤に乗った青年のマジメな話--北海道宇宙人事件の真相』平安書店, 1974年
- 『ヒューマノイド(円盤人)についてのマジメな話』平安書店, 1974年
- (編著)『ヒューマノイド--空飛ぶ円盤搭乗者』高文社, 1974年
- (編著)『衝撃のUFO-—過去・現在・未来』高文社, 1975年
- 『お化けの住所録—-いつ、どこで、どんなお化けが……』二見書房, 1975年. 1983年
- 『日本怪奇名所案内』二見書房, 1976年. 1979年
- 『幽霊を見た 海外篇』二見書房, 1976年
- 『UFO事典』日本文芸社, 1979年
- 『死後の世界の不思議』日本文芸社, 1979年
- 『日本怪奇物語』日本文芸社, 1981年. 1986年
- (平野琳人・絵)『お化け博物館』1-6 国土社, 1984-5年
- 『恐怖夜話--おばけの本』廣済堂出版, 1991年
- (平野琳人との共著)『幽霊・悪霊ものがたり事典』国土社, 1997年
[編集] レミの会関係
- 『レミは生きている』東都書房, 1959年. 1967年. 講談社, 1977年. (文庫)1979年. 筑摩書房(ちくま文庫), 1993年
- 『レミよおもてに出ておいで』第二書房, 1962年
- 『のこされたレミたち』実業之日本社, 1964年
- 『レミははたち--ある混血作家の愛と涙の記録』読売新聞社, 1966年
- 『レミの母たち』白川書院, 1967年
- 『ふるさとがない』講学館, 1969年
[編集] エッセー
- 『混血人生記』日本出版協同, 1954年
- 『おとなを寝かせるお伽噺』あまとりあ社, 1955年
- 『おとなを寝かせるお伽噺・続』住吉書店, 1955年
- 『ロマンス・シートのうわさ話--随筆』美和書院, 1956年
- (編著)『ロマンスグレー』弘道閣, 1956年
- 『女の匂いのする兵隊』東京書房, 1959年
- 『京都の詩情』1-3 白川書院, 1964-6年
- 『銀座の詩情』1-2 白川書院, 1966年
- 『ゴスペルソング』朝日書院, 1968年
- 『長寿についてのマジメな話--メチニコフの<楽天主義者のエッセイ>より』平安書店, 1974年
- 『ともだちという名の我楽多箱』濤書房, 1975年
- 『陰者の告白』話の特集, 1976年. 筑摩書房(ちくま文庫), 1994年
- 『すぐやる町の大まじめなはなし』北欧社, 1976年
- (小松崎茂・画)『懐かしの銀座・浅草』毎日新聞社, 1977年
- 『枠外の人々』白夜書房, 1978年
- 『アウトロウ半歴史』話の特集, 1978年
- 『平野威馬雄二十世紀』たあぶる館出版, 1980年
- (西江雅之との共著)『貴人のティータイム』リブロポート, 1982年
- 『銀座物語--街角のうた』日本コンサルタント・グループ, 1983年
[編集] 訳書
- 『赤ちやん』若い人社, 1918年
- エドガー・アラン・ポオ『モルグ街の殺人』アルス, 1924年
- ファブル『ファブルの自然科学』1-3 文明社, 1941-3年
- 『花の知性』一聯社, 1922年
- トーマス・マン『ロッテ帰りぬ』上下 新潮社, 1941年
- 『犬と酒--ドイツ古典童話集』西京出版社, 1943年
- アンドレ・ベルジユ『異国情趣』昭森社, 1943年
- 〔マルグリット・ド・ナヴァール〕『エプタメロン—ナヴァール王妃の七日物語』(抄訳)万里閣, 1924年. 誠文図書, 1982年. 筑摩書房(ちくま文庫), 1995年
- (三谷一馬との共訳)『犬と酒--ドイツ古典童話集』西京出版社, 1943年
- アンドレ・モーロア『アメリカの三つの亡霊』牧書房, 1947年
- モーパツサン『結婚第一歩--モーパツサン短編集』 明文社, 1947年
- モーパツサン『春の宵--モーパツサン短編集』明文社, 1947年
- モーパッサン『美貌の友(上) ベラミー』泰山堂, 1947年
- 『乙女は森で殺された』摩耶書房, 1948年
- 『死の如く強し』上下 新星社(再版版), 1949年
- 『花嫁の父親』牧書房翻訳室, 1950年
- 『恋愛家系』国民教育社, 1950年
- カール・ハーゲンベック『動物会社』教育書林, 1955年. 白夜書房, 1978年
- 『三百六十五夜』近代社, 1955年
- R・クラフト=エビング『変態性欲心理学』河出書房, 1956年
- (編集)『西洋風流小咄集』第二書房, 1959年
- 『空飛ぶ円盤ミステリ--3人の黒衣の男』高文社, 1960年
- モーパツサン『ジュールおじさん』旺文社(文庫), 1968年
- モーパツサン『くび飾り・メニュエット』旺文社(文庫), 1968年
- 『不完全なる結婚』学芸書林, 1969年
- 『こんとふらんせぇ--フランス小話集』高文社, 1971年
- ヘンリー・P・ブイ『日本画の描法』濤書房, 1972年
- G.V. ルグロ『ファーブルの生涯』藤森書店, 1978年. 筑摩書房(ちくま文庫), 1988年
- ノーマン・J・ブリアザック、サイモン・メニック『UFOガイドブック』CBS・ソニー出版, 1979年
- エリーズ・ボウルディング『修道院の台所から--ベジタリアン料理と食のアンソロジー』文化出版局, 1980年. 1985年
- ジュール・ユレ『詩人たちとの対話--フランス象徴詩人へのアンケート』(抄訳)たあぶる館出版, 1980年
- E. メチニコフ『長寿の研究--楽観論者のエッセイ』幸書房(復刻版), 2006年
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