東京都立国立高等学校
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東京都立国立高等学校(とうきょうとりつくにたちこうとうがっこう)は、全日制普通科の都立高等学校。所在地は東京都国立市東。
東京都立国立高等学校 | |
過去の名称 | 東京府立第十九中学校 |
国公私立の別 | 公立学校(都立) |
設置者 | 東京都 |
設立年月日 | 1940年 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科(8クラス) |
学期 | 2学期制 |
高校コード | 13149A |
所在地 | 〒186-0002 |
東京都国立市東4-25-1 | |
電話番号 | 042-575-0126 |
FAX番号 | 042-573-9609 |
外部リンク | 公式サイト |
目次 |
[編集] 概要
通称「国高(くにこう)」。しばしば国立高等学校(こくりつこうとうがっこう)と読み間違えられ誤解されるが、都立高等学校である。所在地である国立市は国分寺市と立川市の間にあるためクニタチと呼ばれる。
1940年、東京府立第十九中学校として開校。日中戦争による資材不足から校舎竣工が大幅に遅れ、府立二中や山水中学の校舎を借用して授業が行われていたこともあった。 学校群時代には、伝統ある旧制府立二中である立川高校と72群を組んだことも一因し、1980年代中頃までは東大合格者数を30人前後数えていたこともあった。現在でも難関大学への高い進学率を保っており、八王子東高校と共に多摩地域を代表する都立進学校である。2003年には進学指導重点校に指定され、進学実績面での一層の飛躍が期待される。
校則はほとんど無く自由な校風であり、部活動や学園祭が盛んな学校である。部活動加入率は120%を超え、生物部、物理部、化学部、地学部のすべての分野が揃っているほか、落語研究部や歴史考古学部などのマニアックな部活も多い。高校野球では1980年、硬式野球部が都立高校としては初めて甲子園に出場し、前年度の甲子園で春夏連覇を果たした強豪・箕島に惜敗したことで知られ、またその部員の中から多くが東大に進学したことでも知られている。この時の国立の快進撃は「国立フィーバー」と称され、西東京大会決勝戦の駒澤大高戦は、神宮球場全体が国立を応援する声援に包まれた。
クラス編成は、3年間クラス替えのない「持ち上がりクラス」が伝統である。
[編集] 沿革
- 1940年1月 - 東京府立第十九中学校として開校認可
- 1948年4月 - 学制改革により東京都立国立新制高等学校となる
- 1950年4月 - 男女共学制実施
- 1980年8月 - 野球部が夏の全国甲子園大会に出場
- 2003年9月 - 進学指導重点準備校に指定
- 2004年11月 - 進学指導重点校に指定
[編集] 教育
[編集] 高校入試
2004年度より自校作成問題を3教科で実施している。国語の問題は他校と比べて記述問題が非常に多く、選択肢で答える問題が少ない。思考力や想像力、表現力を重視しているあらわれといえる。
[編集] 進学指導
ほぼ全員が部活動に加入しているため、文武両道を前提とした進学指導の充実が行われている。土曜日は自習室が開放されているほか、土曜補習や夏期講習が数多く用意されており、多くの生徒が利用している。高大連携の取り組みや大学による出張授業が行われ、進路意識の向上が行われている。希望制のサマーセミナーや全生徒対象の校外模試も学校で受けられる。
なお、毎年一橋大学進学者が際立って多いことで知られており、2007年度は19名で全国トップとなった。
[編集] アクセス
国立駅からは徒歩20分。大学通りを一橋大学や桐朋学園を横目に見ながら歩くと着く。
[編集] 行事
4月下旬には「第九演奏会」が行われ、2年、3年の音楽選択者と有志団体「第九サークル」がプロのオーケストラ、ソリストと共にベートーベンの交響曲第9番を演奏・ドイツ語で合唱する。これは1976年から続いており、高校生のものとしては最大級の規模である。
4月にはアミューたちかわを借り切って大規模な「新入生歓迎会」が開催され、5月には約1週間を使って放課後に「クラスマッチ」と呼ばれる球技大会が行われる。
夏には希望者対象のサマーセミナー合宿が開かれ、クラスの枠を越えた交流がなされている。
[編集] 学園祭
「国高祭」と呼ばれ毎年9月下旬に行われる。またこれは、文化祭・体育祭・後夜祭の3つの祭りの総称である。 毎年文化祭の次の週末に体育祭が行われる。
文化祭は9月第2土曜・日曜に行われる場合が多く、内容はバラエティ・喫茶店・縁日・お化け屋敷・演劇などである。3年各クラスは演劇を行うのが伝統で、最も優れた発表には『アカデミー賞』が贈られる。また、主に社会系・科学系の部活動による研究発表や、音楽系の部活動による発表なども行われている。装飾のレベルが極めて高いことで知られている。入場者数は毎年2日合わせて約1万人前後で、都立高校の文化祭の動員者数としては最大級である。
体育祭は文化祭の1週間後の土曜日に行われ、1年生の大多数と2年生の団長団が東西2団に分かれて行う(1996年までは赤白青の3軍制で行われていた)応援合戦が伝統であり、これは現在まで続く「伝統」の中でも最も古い起源を有するものの1つである。また、3年各クラスが文化祭の劇の格好で行うパフォーマンスリレーなる競技も見もの。
後夜祭は体育祭の日の夕方に行われ、かつては校庭の真ん中に巨大なファイヤーをともして2週間に渡る国高祭の最後をかざる催しであったが、現在は体育館で行っており校内生だけが参加する。校庭時代はフォークダンスが名物だったが体育館移行と共に広さの問題から廃され、現在では代わりに後夜祭実行委員会による新企画が毎年催される。2006年度は「男の花園」という企画であり、男子生徒有志が女装をするというもので、同様の企画は体育館移行後に何度か行われている。特に今回は教員も登場し、話題になった。
[編集] 著名な出身者
- 小沢潔(政治家)
- 畑恵(政治家)
- 坂井学(政治家)
- 山田宏(政治家)
- 三宅久之(評論家)
- 志茂田景樹(作家)
- 南木佳士(芥川賞作家、医師)
- 赤坂憲雄 (民俗学者)
- 久和ひとみ(故人 アナウンサー)
- 富川悠太(アナウンサー)
- 平野啓子(キャスター、声優)
- 石井めぐみ(女優)
- 六平直政(俳優)
- 大西順子(ジャズピアニスト)
- 小川善美(インデックス・ホールディングス社長)
- 市川武史(甲子園出場時の投手、東京六大学野球・東大投手)
- 川幡卓也(甲子園出場時の捕手、東京六大学野球・東大捕手、コーチ)
- 宮田諭(プロバスケットボール選手、早大→オンタリオ・ウォリアーズ(ABA)→トヨタ自動車)
- 斎藤勝利(第一生命保険社長)
- 中野克彦(富山化学工業社長)
- 相川博(東京都議会議員)
[編集] 関連書籍
- 「都立高校のすべてがわかる本」 山崎謙 山下出版
- 「東京府立中学」 岡田孝一 同成社 - 全国から嘱目されるエリート養成機関であった都立ナンバースクールの実像を描く。
- 「名門高校人脈」 鈴木隆祐 光文社新書 2005年 ISBN 4-334-03317-2