栄町通 (神戸市)
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栄町通(さかえまちどおり)は兵庫県神戸市中央区にある道路と街区の名称。
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[編集] 概要
南の海岸通と、北の元町通(元町商店街)に平行して東西に走る道路とその北側の街区の名称。 神戸大丸南の交差点から神戸クリスタルタワー西の交差点の区間。 栄町通の南側の街区は「海岸通」という。
[編集] 歴史
明治時代から昭和時代前期まで神戸随一の金融街として栄えた歴史をもつ。 戦後、三宮がその役割を担うようになってからも栄町通1丁目~3丁目には近年まで銀行や保険会社等の重厚な近代建築が並んでいた。しかし1995年の阪神淡路大震災の発生でその大半が被災し解体された。さらに、震災からの復興と銀行の支店統廃合の時期が重なったため金融機関や企業の多くが撤退し、跡地はマンションやパーキングとなって、沿道の風景は一変し現在に至っている。
2001年、栄町通の下に神戸市営地下鉄海岸線が開通し、みなと元町駅が設けられた。
[編集] 現存する主な近代建築
- ファミリアホール(旧三菱銀行神戸支店) - 明治33年築、曽禰達蔵設計
- 大林組神戸支店 - 明治41年築、辰野金吾設計、外壁のみ現存(現みなと元町駅)
- フットテクノビル(旧帝国生命保険神戸出張所) - 大正10年築、 RC造4階建
- 松尾ビル(旧小橋呉服店、元町通6) - 大正14年築、竹中工務店 設計・施工、RC造5階建、ステンドグラスがある最上階の トアロードギャラリーのほか、Wakkun(涌嶋克己)ら画家のアトリエが入る
- 毎日新聞社神戸支局 - 大正14年築、 河合浩蔵設計、ファザードのみ現存
- 岸本産業株式会社 - 昭和初期築、RC造3階建
- 神戸住友ビル - 昭和9年築、長谷部・竹腰建築事務所設計
[編集] 消滅した主な近代建築
- 第一勧業銀行神戸支店(旧三井銀行神戸支店) - 大正5年築、長野宇平治設計、竹中工務店施工。阪神大震災で全壊。 「神戸のパルテノン神殿」とも呼ばれた古典主義建築。地上から棟上に達する6本のイオニア式柱は1つの石から削りだされたもので、一石造は列柱としては日本国内唯一のものあった。
- 同和第二ビル(兵庫県民信用組合) - 大正6年築、横川工務店設計
- 三越神戸店 - 元町通、昭和60年に解体
- 日産ビル(旧村井銀行神戸支店) - 大正9年築、吉武長一設計、大阪橋本組施工、RC造6階建、阪神大震災で全壊
- 旧三和銀行神戸支店(旧山口銀行神戸支店) - 大正12年築、河合浩蔵設計、竹中工務店施工、 RC造5階建、石積、阪神大震災で全壊
- 富士銀行神戸支店(旧安田銀行神戸支店) - 大正15年築、安田銀行営繕課設計、清水組施工、解体
- 安田火災海上保険神戸支店(旧東京火災保険神戸支店) - 昭和8年築、渡辺仁設計、竹中工務店施工、RC造4階建、昭和63年解体
[編集] 交通アクセス
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