津島佑子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
津島 佑子(つしま ゆうこ、1947年3月30日 - )は、東京都北多摩郡三鷹町(三鷹市)生まれの小説家。本名は津島里子(つしま さとこ)。作品は英語・ドイツ語・イタリア語・フランス語・オランダ語・アラビア語・中国語に翻訳され、国際的に評価が高い。
太宰治の次女。1歳のとき父を失い、母子家庭に、さらに12歳のとき3歳上の実兄が病没し母・姉と"女系家族"に育つ。太宰の作品が自分の読書傾向と違っていたため、成人するまでは教科書で教わる以外に太宰作品を読まなかったという。1966年、白百合女子大学文学部英文科在学中、ガリ版同人誌『よせあつめ』を創刊。処女作『手の死』『夜の……』を発表。同年「文芸首都」会員となる。
1967年、成人式を迎えるに際して富士五湖を訪れ、父の文学碑を見る。同大学卒業後、1969年4月、明治大学大学院(英文学専攻)に入学するも、ほとんど講義に出席せず。
24歳のときに第一作品集『謝肉祭』を刊行。1970年11月、結婚により財団法人放送番組センターを退社。なおこの夫との間に1972年5月長女を出産。後年夫とは不和となり離婚。 その後津島には新たな私生活のパートナーとなる男性が現れたが諸事情ありこの男性とは再婚せず別離、またこの男性との間に1976年8月長男を出産、また長男は1985年3月呼吸発作に因り夭折。
1991年10月、パリ大学国立東洋言語文化研究所に招聘され日本の近代文学を講義。
1998年、谷崎潤一郎賞の『火の山—山猿記』は、2006年4月から放送のNHK連続テレビ小説『純情きらり』の原案。
姉は、津島雄二代議士夫人の津島園子である。
[編集] 主な受賞作品
- 1976年『葎の母』 第16回田村俊子賞
- 1977年『草の臥所』 泉鏡花文学賞
- 1978年『寵児』 第17回女流文学賞
- 1979年『光の領分』 第1回野間文芸新人賞
- 1983年『黙市』 第10回川端康成文学賞
- 1987年『夜の光に追われて』 第38回読売文学賞
- 1988年『真昼へ』 第17回平林たい子賞
- 1995年『風よ、空駆ける風よ』 伊藤整文学賞
- 1998年『火の山-山猿記』 第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞
- 2001年『笑いオオカミ』 第28回大佛次郎賞
- 2005年『ナラ・レポート』 紫式部文学賞