煉瓦亭
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煉瓦亭(れんがてい)とは、東京都の銀座にある、日本の食文化に大きく影響もたらしたポークカツレツをはじめ、数々の洋食メニューを生み出した創業1895年の洋食レストランである。
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[編集] 概要
1895年から平成の時代まで創業100年以上経た現在でも、洋食のパイオニアとして伝統の味を守り続けている老舗洋食屋である。創業者の木田元次郎が洋食文化の先駆者として、編み出した洋食メニューの数々は、ポークカツレツ[1]、オムライス、カキフライ[2]、エビフライ[3]、などが代表的で食事の提供の仕方にも工夫を加えた「皿にライスを盛る」着想を考案したのも煉瓦亭である。当時の明治時代には、洋食メニューとの組み合わせはパンであったが、利用者からの「パンよりライスを食べたい」との要望により、茶碗でナイフ・フォークでは食べずらいため、当時の日本での洋風レストランで初めて「皿にライス」を盛り付け提供された。キャベツの千切りを考案して、カツレツとの盛り合わせを始めた元祖でもある。当初付け合せには温野菜などが使われていたが、キャベツの一夜漬けからヒントを得て生のキャベツとの組み合わせを食べやすい千切りとして提供を始めて、ウスターソースとの絶妙の定番となるスタイルが完成する。
オムライスの誕生の経過は賄い料理として手早く作れるメニューを考案し、溶き卵、ミンチ、玉ねぎ、ライスを混ぜ合わせてフライパンでふっくら焼き上げた料理。1901年、煉瓦亭の従業員が食べていた賄い料理を見た利用者から食べたいと、問い合わせを受けたことがきっかけで、オムライス、ハッシュドビーフアンドライスがメニューに登場した。ハヤシライスについては、ハッシュドビーフアンドライス・ハッシュドライス・ハヤシライスへと名称を変更しながら受け継がれている代表的な人気のメニューの一つ。
現在の煉瓦亭は、1964年に立てられた昭和のたたずまいが残る店舗も健在で、利用者が「定番の変わらない味」を求めて親子世代にまたがって来店する、銀座の名店洋食レストランである。
[編集] 脚注
[編集] 主力メニュー
- ポークカツレツ - 1250円
- チキンカツレツ - 1200円
- 元祖オムライス - 1250円
- 特製大カツレツ - 1900円
- ハンバーグステーキ - 1250円
- エビフライ - 1800円
- ハヤシライス - 1400円
- カキフライ - 1400円(冬限定)
※2006年現在