皿倉山

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皿倉山（さらくらさん、さらくらやま）は、福岡県北九州市八幡東区にある標高622mの山。北九州市を代表する山である。

[編集] 概要

北九州国定公園皿倉支部の一部を構成しており、帆柱山、花尾山などと「帆柱連山」と呼ばれる。

各種登山ルートが整備されており、登山をするには非常に手軽に楽しめる山である。登山口は八幡東区の帆柱ケーブル山麓駅近くの帆柱登山口が最も有名で整備されているが、河内登山口もあり、難易度の高い登山道として同区大蔵の住宅街から登る方法もある。

帆柱ケーブル線が設置され、山頂へはケーブルカーで殆ど登らずに到着することができる。以前はケーブル山上駅から山頂までリフトがあったが、2006年 8月31日を最後に廃止された。もともと帆柱ケーブルは、山頂に設置されている各放送局の八幡テレビ・FM放送所職員の「通勤の足」としても整備されたものだが、送信所は後に無人化されたため、以後はほぼ観光用となっている。

ケーブル山上駅近くにはかつて国民宿舎・山の上ホテルがあり、多くの登山者に利用されていたが、利用客の減少に伴い2006年 3月閉鎖された。その近辺までは帆柱登山口から自動車でも登ることができる。ただ、それらは主に送信所の設備維持や、国定公園の管理を行うための車両などに利用が限定されており、一般車両は現状では事実上入山禁止の状態にある。また、ケーブル山麓駅の近くには北九州ユースホステルが設置されている。

夜景が有名。北九州市は100億ドルの夜景と銘打っており、その広がる夜景は福岡一とも称されるほど。夏期にはパラグライダー場やキャンプ場がオープン。冬期はスノーボード場がかつてオープンしていたが、現在は開かれていない。

北九州市では現在、山頂地区の再整備計画を進めており、従来のリフトに代わるものとしてスロープカーを2007年春をめどに整備することにしている。

[編集] 放送局の送信所・基地局の山

皿倉山は地元放送局の北九州局テレビ・FM送信所や、新聞社等の無線基地局があり、北九州市や筑豊方面に電波を送信している。
電波の出力はテレビがアナログVHFとデジタルが1kW、アナログUHFが10kW、FMラジオが250Wと、いずれも強力である。そのため、隣接する山口県下関市はもちろんだが、福岡県外地域にも届いている。

下関市、大分県宇佐市、豊後高田市では北九州局に向けてアンテナを建てる世帯もある。
一方で、同じ福岡県内でも豊前市・築上町・みやこ町犀川・上毛町の谷間や山間部の地域では行橋局（大坂山）の電波が届きにくいため、この地域では北九州局の電波を受信している世帯が多い。
2006年 10月1日にNHK北九州放送局、及びKBCを除く民放各局が地上デジタルテレビジョン放送を開始（KBCは12月1日から）。ただし、NHK以外は中継局の扱い。また、地上デジタルテレビジョン放送では厳密なエリア調整が求められているため、当初は、北九州市内でも門司区のほとんどの地域や小倉南区の中谷・東谷地域（九州自動車道以南）で見ることができなかったが、11月1日に100Wに増力しており、北九州市内でエリアが広がった。そして2007年 1月22日にはデジタル波の出力がフルパワー（1kw）となった。

詳しい技術情報については、八幡テレビ・FM放送所の項を参照。

アナログ波・FM放送

山口県 - 下関市～防府市付近、
大分県 - 中津市（旧下毛郡地域）、国東半島北部、姫島村、杵築市立石峠以北まで。
愛媛県 - 伊予灘沿岸部（状況による）
長崎県 - 壱岐市
- また大分県別府湾沿岸部の別府市・大分市・佐賀関半島付近、山口県東部、愛媛県では混信が多く、良好な受信は困難であるが、この付近にも北九州中継局の電波は届いている。ただし地理的・気象条件によっては視聴困難な場合もある。

デジタル波

福岡県東部 - 北九州市・遠賀地方・京築地方・筑豊地方の広範囲。
山口県西部 - 下関市・宇部市等の瀬戸内海側および標高の高い地域。
大分県北部 - 中津市～宇佐市・豊後高田市の平野部および周防灘沿岸部地域。
- ただし、地理的条件や気象状況によって、この範囲内でも視聴困難である地域もある。逆に範囲外でも視聴可能な地域も存在する。