終電
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終電(しゅうでん)とは最終電車の略で、ある鉄道路線の営業時間帯において、最後に運転される電車をさす。昨今では気動車のことも「電車」と呼ぶことが多いが、この場合は終列車ともいう。
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[編集] 終電の意義
終電は、都市部などへ鉄道で来ている者が、そのまま夜を明かさずに家へ帰ることの出来る最終便となるため、その注目度は高くなっている。鉄道ではなく自家用車等で来ている場合は気にする必要はない。「終電案内」などといった時刻表示が、初電の案内とともに地下鉄の入り口に掲示されていたり、自他を含めた「最終接続時刻」(接続路線の終電に乗り継げる最後の電車)を掲載している事業者があったり、終電の時刻を調べるウェブサイトが存在することなどからも、それは立証される。
おおむね、都市部における終電は混雑することが多いといわれる(これは、夕方のラッシュ以降本数が減るためでもある)。特に、金曜日や祝祭日前日、忘年会シーズンの終電は朝のラッシュ以上の混雑となり、電車の発車時刻が大幅に遅れることが多い。また、終電はそれを逃すと、鉄道で移動している者は、その日のうちに帰ることが非常に困難になるため、各鉄道会社などで連携しあい、接続も徹底して行われる。そのため、接続待ちで終電が遅れることは珍しくない。ただし、事業者間によっては終電の接続を行っていない場合もあり、そうした場合には駅にその旨が掲示されていることもある。
日本の東京通勤圏は、都心の山手線を中心として外側に放射状に各路線が延びており、山手線の接続待ちでほぼすべての放射路線の終電を遅らせることもある(それによって、その路線から更に接続する路線の終電も遅れることになる)。
終電が発車する際に、普段は流れない発車ベルや発車メロディーが流れることがある。例として、阪急梅田駅では終電間際になると、終電間際のことを乗客に知らせるため「第三の男」のメロディーが流れる。
なお、契約上鉄道事業者には乗車券を所持する顧客をその額面相当の駅まで運送する義務が発生しており、それが不能になった場合は債務不履行に問われる事もある。そのため、終電が近くなると自動券売機での乗車券の発売範囲を狭める場合もある。
[編集] 青春18きっぷにおける終電
青春18きっぷにおいては、日の区切りは午前0時をまわって最初に停車した駅でなされる場合が多いが、東京と大阪の電車特定区間内では、終電まで有効となる。
[編集] 「赤電車」「青電車」
かつて一部の大都市(東京など)の路面電車においては、識別を容易にするため、終電車の方向幕に赤い電球を点けて運行し、これを「赤電車」と呼んだ。終発から1本前の電車は同じく方向幕に青い電球を点けたため「青電車」と呼ぶ。これらの後身である公営バスや、その周囲の民間バスでも同様の慣習が残っているところがある。
[編集] 関連項目
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