製作
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製作(せいさく)とは機械や道具を使って品物を作ること。または映画や演劇、テレビ番組を企画立案すること。プロデュース(produce)とも言う。
「製」の文字を使った単語に「製造」などがあるように、形のある物や消耗品を作るときに使われる。
映画や演劇、テレビ番組を含む芸術品を実際に作るのは制作である。同音類義語であり、作るという意味で似通っているために混同されることが多い。
[編集] 著作権法の製作
著作権法では「映画製作者」として映画の製作に発意と責任を有する者を指している。アニメ、ゲームソフト、テレビ番組も同じである。
製作者は、映画配給会社、広告代理店、出版社、テレビ局などが相当し、作品の企画立案、製作費の出資などを行い、メディアミックスによる二次使用料を受け取る権利を有している。制作会社も出資して製作者になることがある。 しかし、アニメやテレビ番組ではテレビ局などの製作者の力が強く、実際に作品を作る制作会社・制作者に製作費が十分に与えられていない、製作者は二次使用料を独占しているなどの批判も聞かれる。
アニメや映画では製作費を出資する側と作品を制作する側が明確に分かれているために、「製作」と「制作」の使い分けが厳格である。テレビ番組ではテレビ局自らが番組を作ることが多いせいか、「製作」と「制作」の使い分けはさほど厳格ではなく、在京の主な局では、 フジテレビ・テレビ朝日・テレビ東京(アニメのみ「製作」)・NHKが「制作」表記を、日本テレビ(一部の番組や一部系列局は「制作」)・TBSが「製作」表記を使用している。
[編集] 製作委員会方式
映画の場合は製作費が高騰し一社だけで出資することが困難になってきたこと、テレビアニメの場合は放送するには人気が低く製作費が集まりにくいことなどを解決するために複数の製作者からの出資を募る形態で、匿名組合の一種である。近年では日本映画・テレビアニメの製作形態の主流となっている。
しかし、出資を募り宣伝を行う広告代理店・商社などの意向が大きい上収益の多くを持ってゆき制作現場に回る収益が減ること、また、出資のリスクが各社に分散される反面、制作された作品のクオリティに関する最終的な責任も分散されてしまい、明らかな失敗作になることが懸念される状態になっても誰も軌道を修正しようとしないことなど、問題点も多い。
テレビアニメでは劇中の組織名や学級名を製作委員会の名称にすることがよく行われている(例:『マリア様がみてる』の「山百合会」)。
また最近では、特定目的会社(SPC)を利用して作品を製作するための会社を設立することも行われている。代表例として『かいけつゾロリ』のゾロリエンターテインメントが挙げられる。
[編集] 関連項目
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