複合材料
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複合材料(ふくごうざいりょう、英: Composite material)とは、2つ以上の異なる素材を一体的に組み合わせた材料のこと。単に複合材(ふくごうざい)とも。単一素材からなる材料よりも優れた点をもち、各種の複合材料が製造・使用されている。
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[編集] 概要
身近な複合材料として、合板と鉄筋コンクリートが挙げられる。前者は強度に異方性のある複数枚の板を張り合わせて強化したいわゆるサンドイッチ構造であり、後者はコンクリートを鉄筋で補強し引張応力に対処したものである。
繊維強化プラスチックは、金属材料(合金)よりも丈夫で軽量なことが多く、重量と燃費が関係する乗り物での利用が多い。とくに軽量化が非常に重視される航空機や宇宙機では多用される。 ボーイング787では重量の50%近くが複合材料に占められるほどになっている。一方で、これまで幅広く使用されてきたアルミニウム合金(ジュラルミンなど)は複合材料に置き換えられ、使用量は減少傾向にある。ほかに自動車などでの利用もある。
繊維強化プラスチックとは逆に、重量増加のために使われる複合材料というものもある。モデルガン等の遊戯銃に使用されるヘビーウェイト樹脂は、プラスチックに重金属粒子を配合したもので、強度は低下するもののプラスチックでありながら金属のような質感、重量感を持っている。
鉄筋(鉄骨)コンクリートや繊維強化プラスチックのような強化法の場合、コンクリートやプラスチックに相当する素材はマトリックス(母材)と呼ばれる。
[編集] 複合材料の例
- 合板
- 繊維強化プラスチック
- カーボン・カーボン
- 金属基複合材料 (MMC)
- 骨
- コンクリート(鉄筋コンクリートなど)
など