野川 (多摩川水系)

国分寺市東恋ヶ窪一丁目の日立製作所中央研究所内に源を発し、西武国分寺線・JR 中央本線と交差し、少し南流し、真姿の池湧水群からの湧き水を合流し、向きを変え東流、小金井市に入り、武蔵野公園にさしかかるあたりから東南流、西武多摩川線とを交差し、野川公園に入り、小金井市と調布市の間を何度も縫ってその後三鷹市を流れ、再び調布市に入る。

京王電鉄京王線と交差し、少しの間西に向きを変え、調布市と狛江市の境を何度も縫う。またその途中調布市入間町付近で支流の入間川を合流し再び東南流、そして世田谷区に入り、神明の森みつ池からの湧水を併せて小田急小田原線をくぐり、成城を西から南にかけて通り、東名高速と交差し、世田谷区鎌田で北から来た仙川を合流、そのまま東流し、多摩川と並んで二子玉川で国道246号新二子橋や二子橋をくぐり、東急田園都市線・大井町線二子玉川駅のホームをくぐった後、世田谷区玉川一丁目付近で多摩川に合流する。

また、野川の北側に並行して大昔多摩川が削ったといわれる河岸段丘である国分寺崖線がある。それは「ハケ」と呼ばれ、そこには都内でも珍しい自然が残っていて、清水も多く湧く。

[編集] 歴史

[編集] 先史時代

野川は洪積世の時代の古多摩川の川道であるとされる。古多摩川が通らなくなったあと国分寺崖線の湧水を集め、崖線に平行して流下するようになったといわれる。また、野川流域には横穴墓が見つかっている[1]。

[編集] 六郷用水開削による流路変更について

かつての野川は小金橋あたりから野川緑地公園に近い流路で現在の狛江市中心部を流れ、そのまま南流し岩戸川（現在の岩戸川緑地公園）及び町田川に接続し、宇奈根付近で多摩川に注いでいたと思われている。

1597年（慶長2年）から15年かけて六郷用水（次太夫堀）が開削された。これに伴い世田谷通りの新一の橋付近で六郷領用水と合流し流れを東に変え、世田谷通りと滝下橋緑道を流れ入間川と合流するようになった。次太夫堀公園を流れた後用水から分流し現在の野川下流に近い流路を通っていた。

[編集] 昭和（1967年）の河川改修・流路変更について

昭和になって六郷領用水も川の流路を失わない範囲で大部分が埋められ（一部が野川緑地公園と滝下橋緑道に整備）、野川の流路を東に寄らせる改修が行われた。野川は狛江市街に入らずに調布市と狛江市の市境付近に新たに開削された。それより下流の野川も入間川との合流点をつくりさらに少し下流のきたみふれあい広場（小田急電鉄喜多見車両基地）付近では旧入間川より数百メートル程東に野川が開削され（西側の従前の入間川は埋められた。狛江ハイタウン前からきたみふれあい広場までは道路及び遊歩道になっている）、さらに下流でも次太夫堀開削以前の入間川に近い流路がとられた。また、この開削した川も全区間野川と称した。[2]

この流路変更前の野川は1947年3月～1948年3月撮影の米軍による空中写真にて確認できる。

[編集] ギャラリー

野川源流（北の支流）の航空写真。国分寺市。国土画像情報（カラー空中写真）（国土交通省）を元に作成。	真姿の池湧水群は源流（南の支流）のひとつ。国分寺市	お鷹の道と野川。国分寺市。	新小金井街道貫井大橋。小金井市。
野川をわたる西武多摩川線（二枚橋川橋梁）	野川公園内を流れる野川。調布市、小金井市。	東京都道14号新宿国立線（東八道路）富士見大橋。三鷹市。	泉橋。三鷹市。
東京都道110号府中三鷹線御狩野橋。三鷹市。	相曽浦橋。三鷹市。	調布市内で野川を越える京王電鉄京王線。国道20号馬橋から下流を写す。	多摩川に合流する地点のひとつ。世田谷区。
別の合流点（やや下流）。世田谷区。