隅田川花火大会
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隅田川花火大会(すみだがわはなびたいかい)は、隅田川沿い(浅草、向島周辺)の河川敷において毎年7月最終土曜日に行われる花火大会である。
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[編集] 概要
この大会は、1732年(享保十七年)に発生した大飢饉とコレラの死者を弔うため、1733年(享保十八年)旧暦五月二十八日、両国の川開きに花火を催したのが始まりとされる。最初期は鍵屋が担当したが、1810年に鍵屋の分家の玉屋(創業者は玉屋清吉、のちの玉屋市兵衛)が創業し、2業者体制となり、双方が腕を競いあっていた。鍵屋と玉屋は異なる打ち揚げ場所から交互に花火を揚げたため、観客は双方の花火が上がったところで、よいと感じた業者の名を呼んだ。これが、花火見物でおなじみの「たまやー」「かぎやー」の掛け声の由来といわれる。当時評判がよかったのは玉屋のほうで、「玉やだと又またぬかすわと鍵や云ひ」と川柳にあるように、玉屋の掛け声ばかりで鍵屋の名を呼ぶものがいない、といわれた時代もある。ただし、玉屋は1843年(天保14年)に火災を起こし、江戸処払いを命じられ、1代限りで断絶した。ただし、その後も江戸のすぐ近くで細々と営業していたという説もある。
両国川開きの花火は、明治維新や第二次世界大戦などにより数度中断した。1961年(昭和36年)から1977年まで、交通事情の悪化等により中断するが、1978年(昭和53年)に現在の名称として復活し、以後毎年続けられている。
毎年100万人近い人出が見込まれるこの大会は、桜橋下流から言問橋上流までの第1会場と、駒形橋下流から厩橋上流の第2会場合計で2万発の花火が打ち上がり、同時に、花火コンクールが行われる。なお、この模様はテレビ東京だけで放送される。
[編集] 花火コンクール
両国ゆかりの花火業者7社と、全国花火競技大会などで優秀な成績を押さえた3社の合計10社が、花火の美しさと技を競う。なお、表彰式はコンクール終了後に行われる。
[編集] テレビ放送
毎年、テレビ東京が関東ローカルで生中継している(19:00~20:54、系列局は「土曜スペシャル」を代替放送)。
メイン司会は毎年、俳優の高橋英樹とテレビ東京の女子アナウンサーが担当する。ほか、会場各所にゲストが出演、さらにレポーターとして審査会場、ヘリ等に3名ほど配置している。また、テレビ東京の人気番組とのタイアップも兼ねている。
番組は会場周辺に本社があるアサヒビールがメインスポンサーとなっており、同社のキャンペーンガールも登場し、また番組の最後にアサヒビール製品が当る視聴者プレゼントを用意している。
7月29日(土曜日)19:00~20:54
- 司会:高橋英樹、大江麻理子アナウンサー
- ゲスト
- この年は『昭和の爆笑王ドラマスペシャル 林家三平ものがたり』(8月20日放送)の出演者が参加したほか、二胡奏者のチェン・ミンが演奏を披露した。
この年の視聴者プレゼントはアサヒ『PRIME TIME』だった。
[編集] 交通など
当日は会場周辺に大幅な交通規制が敷かれる。首都高速道路6号向島線は夕方から21時ごろまで全面通行止めになる。周辺道路も通行止めや一方通行になったりする。東京地下鉄銀座線、東武伊勢崎線等は臨時列車が運行されることがある。
2002年頃には、大会当日の夜間(21時頃)の常磐線中距離電車が、当時は通過していた三河島駅や南千住駅に臨時停車したこともあった。恐らくは帰りの観客の輸送の便を図ったため(浅草周辺から両駅に向かう路線バスがある)と思われる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 墨田区文化観光協会
- 独占生中継2006 隅田川花火大会(テレビ東京)
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