隅田川
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隅田川（すみだがわ）は、東京都北区の新岩淵水門で荒川から分岐し、新河岸川・石神井川・神田川などの支流河川と合流し、最後は東京湾に注ぐ全長23.5kmの一級河川である。
 
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[編集] 隅田川流域の自治体
[編集] 歴史
現在「隅田川」と呼ばれている川は、元々は入間川の下流部であり、1683年（貞享3年）また一説によれば寛永年間（1622年-1643年）までは下総国と武蔵国の国境であった。1629年（寛永6年）の荒川瀬替えにより、荒川の本流となったが、洪水を防ぐ為に明治末期から昭和初期にかけて岩淵水門から河口までの荒川放水路が建設され、こちらが現在「荒川」と呼ばれている。1965年3月24日に出された政令によって、荒川放水路が荒川の本流となり、分岐点である岩淵水門より先の荒川は、荒川下流部の俗称だった「隅田川」に改称された。
古くは835年（承和2年）の太政官符に「住田河」として記されており、「宮古川」などとも呼称されていた。
江戸時代に入ると、吾妻橋周辺より下流は大川（おおかわ）とも呼ばれていた。いまでも古典落語などでは「大川」が出てくる。また、大川右岸、特に吾妻橋周辺から新大橋周辺までを大川端（おおかわばた）と称する。
[編集] 隅田川に関する文芸作品
- 伊勢物語：在原業平の作と伝えられる。（「名にしをはば、いざ言問はむ都鳥、わが思ふ人はありやなしやと」とユリカモメを詠う。平安時代初期）
- 更級日記：菅原孝標女の日記。1020年（寛仁4年）に父の赴任先の上総国府から京へ戻る途中、隅田川を渡る際の様子を描写
- 花：武島羽衣作詞、滝廉太郎作曲。1900年
- 永井荷風の小説「すみだ川」。1911年
- 長命寺にある野口雨情の詩。1933年 ‐ 都鳥さへ夜長のころは水に歌書く夢も見る
- 隅田川絵巻：藤牧義夫作（失踪直前に描かれた60メートルに及ぶ大作）。1935年
[編集] 隅田川に架かる橋
それぞれ特徴のあるデザインで目を楽しませてくれる。江戸期において防備上の視点から架橋が制限されたこともあり、明治期ごろまでは多くの渡しによってまかなわれていたが、交通量の増加に伴い次第に木橋などで架橋が進み、後の関東大震災でその多くが被害を受けたために鉄橋に架け替えられ、また自動車時代の幕開けと供により多くの橋の建設が行われた。
近年では災害対策連絡橋を主とした橋や、遊歩道的な歩行者専用の橋などよりバリエーションが豊かになっている。
- 新神谷橋（環七通り）
- 新田橋
- 新豊橋
- 豊島橋（東京都道307号王子金町江戸川線）
- 首都高速中央環状線橋梁
- 小台橋（小台通り 東京都道458号白山小台線）
- 尾久橋（尾久橋通り 東京都道・埼玉県道58号台東鳩ヶ谷線）
- 新交通日暮里・舎人線隅田川橋梁（建設中）
- 尾竹橋（尾竹橋通り）
- 上水千住水管橋（東京都水道局の上水管）
- 京成電鉄隅田川橋梁（京成電鉄本線）
- 東京電力送電橋
- 千住水管橋（東京都水道局の工業用水管）
- 千住大橋（国道4号・日光街道）
- 常磐線隅田川橋梁（JR東日本常磐線）
- つくばエクスプレス隅田川橋梁（首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス）
- 日比谷線隅田川橋梁（東京メトロ日比谷線）
- 千住汐入大橋（東京都道314号言問大谷田線）
- 水神大橋（東京都道461号吾妻橋伊興町線支線）
- 白鬚橋（明治通り）
- 桜橋
- 東武花川戸鉄道橋（東武鉄道伊勢崎線）
- 言問橋（国道6号・言問通り）
- 吾妻橋（雷門通り）
- 駒形橋（浅草通り）
- 厩橋（春日通り）
- 蔵前橋（蔵前橋通り）
- 蔵前専用橋（NTT電話通信線）
- 総武線隅田川橋梁（JR東日本総武線）
- 両国橋（国道14号・京葉道路）
- 首都高速6号向島線橋梁（両国ジャンクション）
- 新大橋（新大橋通り）
- 清洲橋（清洲橋通り）
- 隅田川大橋（水天宮通り・首都高速9号深川線下）
- 永代橋（永代通り）
- 相生橋（清澄通り）
- 中央大橋（八重洲通り）
- 佃大橋（東京都道473号新富晴海線）
- 勝鬨橋（晴海通り）（右の画像参照）
[編集] 河川環境・生態系
冬になるとユリカモメが越冬のため飛来してくる。 河口付近の底質において高濃度のポリ塩化ビフェニールが検出されていることを環境省が発表している。 また、隅田川河口付近のアナゴには高濃度のダイオキシン類が検出されていることを東京都が公開している。
[編集] 古隅田川
元荒川沿いの埼玉県さいたま市岩槻区南平野からゆるやかに蛇行しつつ春日部市梅田で古利根川に合流する河川と、東京都足立区中川付近で中川から分かれ葛飾区小菅で綾瀬川に合流する河川（現在は多くの区間が暗渠化されている）が古隅田川（ふるすみだがわ）と呼ばれている。東京都の古隅田川は足立区と葛飾区の境界となっており、古くは現在の「隅田川」区間とともに武蔵国と下総国の境界の一部を構成していた。埼玉県の古隅田川も併せて考えると、「隅田川」とは、古くは現在よりも長い区間にわたって荒川を合わせた後の利根川、あるいはその分流の下流部を指す呼称であったらしい。
[編集] 関連河川
[編集] 関連項目
[編集] 画像
 吾妻橋 |
 駒形橋 |
 蔵前橋 |
 桜橋 |
 厩橋 |
 東武鉄道橋 |
 言問橋 |
 白鬚橋 |
 水神大橋 |
 永代橋 |
 新大橋 |
 清洲橋 |
 隅田川大橋 |
 隅田川テラス（新川より） |
 隅田川 夕景（勝鬨橋付近より） |
| 隅田川 | （上流）―新神谷橋―新田橋―新豊橋―豊島橋―首都高速道路中央環状線隅田川橋梁―小台橋―尾久橋―新交通日暮里・舎人線隅田川橋梁（建設中）―尾竹橋―上水千住水管橋―京成電鉄隅田川橋梁―東京電力隅田川送電橋―千住水管橋―千住大橋―JR常磐線隅田川橋梁―つくばエクスプレス隅田川橋梁―日比谷線隅田川橋梁―千住汐入大橋―水神大橋―白鬚橋―桜橋―東武花川戸鉄道橋―言問橋―吾妻橋―駒形橋―厩橋―蔵前橋―NTT蔵前専用橋―JR総武線隅田川橋梁―両国橋―新大橋―清洲橋―隅田川大橋―永代橋―中央大橋―佃大橋―勝鬨橋―（河口） |
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| 古隅田川 | （上流）―境四橋―南新橋―境三橋―旭橋―境一橋―元隅田橋―綾南橋―境田橋―富士見橋―袋橋―北野橋―千鳥橋―古川橋―陸前橋―鵜乃森橋―（下流） |
| 隅田川支川 | （上流）―相生橋―佃小橋―（下流） |
