非常口
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非常口(ひじょうぐち)とは、なんらかの非常事態が発生した場合に備えて設置された出口。
英語では、Emergency exit あるいは Fire exit 等と表現される。
[編集] 概説
不特定多数の人が集まる場所では、火災・地震・事故その他、なんらかの非常事態が発生した場合に、迅速かつ安全に退避する必要がある。そのために非常口へ誘導する案内板、緑色と白色で描かれた非常口の誘導灯が設置されている。
ビル・地下街・劇場などの建物や駅構内・トンネル、鉄道車両やバス・航空機などの乗り物にも設置されている。
非常口には、緊急時にのみ使用をすることを目的に作られた出口の他、恒常的に使用する出入口も指定される。緊急時のみに使用する非常口は、誤用を防ぐためや緊急通報と兼ねるため、非常ベルを押さなければ非常口がつかえなかったり、開閉ハッチ自体が開けることで非常通報の代わりとなる機能を備えていることがある。
[編集] 誘導灯のデザイン
日本では、非常口を示すピクトグラムはJIS Z 8210により定められている。白地に緑のものと、緑地に白のものの2種類がある。白地に緑のものは「非常口がある方向」を示しているにすぎず、緑地に白のものが「非常口そのもの」を意味する。緑に白は真っ直ぐ向かう価値があるが、白地に緑のものは必ずしも近くに出口があることを意味していない。 なお、非常口のピクトグラムのデザインはほぼ世界共通であるが、その発祥は日本。