M2ブラッドリー歩兵戦闘車
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M2ブラッドリー歩兵戦闘車 | |
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基礎データ | |
全長 | 6.55m |
全幅 | 3.60m |
全高 | 2.98m |
重量 | 30.4t |
乗員数 | 3名 + 兵員6名 |
装甲・武装 | |
装甲 | アルミニウム / 鋼 |
主武装 | 25mm機関砲M242 2連装TOW対戦車ミサイル発射機 |
副武装 | 7.62mm機関銃M240 |
機動力 | |
速度 | 66km/h (整地) 7.2km/h (水上) |
エンジン | ディーゼル 600hp |
懸架・駆動 | トーションバー |
行動距離 | 483km |
M2ブラッドリー歩兵戦闘車(M2 Bradley IFV)は、アメリカ軍の歩兵戦闘車(IFV)。M3ブラッドリー騎兵戦闘車(M3 Bradley CFV)という強行偵察型も存在する。
ブラッドリーという名称は、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線で活躍したアメリカ軍の将軍オマール・ネルソン・ブラッドリーにちなむ。
目次 |
[編集] 開発・設計
ベトナム戦争などで使用された装甲兵員輸送車M113シリーズの後継車両として開発され、またソ連の歩兵戦闘車であるBMPシリーズに勝るように設計された。
主武装である25mm機関砲は毎分約500発の連射が可能で、有効射程は2.5km。より重装甲の敵車両と遭遇した場合に備えて搭載された2連装TOW対戦車ミサイル発射機は、3km以上先の戦車も破壊することが可能である。砲塔にはM240機関銃も設置されている。M2には車体後部側面に兵士が乗車戦闘を行う為のガンポート(銃眼)が設けられていたが、後に装甲強化のため廃止されている。
また、設計における主要目的の一つが、主力戦車のM1エイブラムスに随伴可能なスピードを維持できることであった為、走破性能は非常に優れている。車体・装甲はアルミ合金構造となっているが、これは欠点の一つとして挙げられることもある。アルミニウム装甲は、成形炸薬弾(HEAT)の直撃を受けると蒸発・消失しやすく、また弾薬の搭載量が桁外れに多いことを考え合わせると、むしろ生存性は低下していると言うこともできる。
後に装甲の強化など大幅に改良されたM2A1、M2A2が登場し、湾岸・イラク戦争で実戦参加している。
[編集] 車種
M2ブラッドリー歩兵戦闘車とM3ブラッドリー騎兵戦闘車の2タイプがあり、両タイプともに、同一の車体(シャーシ)を使用しているが、細部の装備等が異なっている。
M2ブラッドリー歩兵戦闘車は、3名の乗組員と兵士6名の分隊が搭乗できる。M3ブラッドリー騎兵戦闘車は、乗員3名の他に偵察チーム2名のみ搭乗可能であるが、追加の無線装備や対戦車ミサイル(TOW・ドラゴン・ジャベリン)が搭載可能である。
改造されたものも多く、FIM-92スティンガー地対空ミサイル4連装発射機を装備したM6ラインバッカーという対空型も存在する。その他に、同じ車体が多連装ロケットシステム発射機M270にも流用されている。
アメリカ軍での運用が開始された1981年以降、6,724両が生産された。(内M2が4,641両、M3が2,083両)製造は、アメリカの兵器製造委託企業ユナイテッド・ディフェンス(United Defence)が請け負っている。
[編集] 実戦での使用
湾岸戦争では、M1エイブラムスよりも多くのイラク軍車両を破壊した。
イラク戦争やその後の占領下では、RPG-7(ロケット推進擲弾)や即席爆発装置(IED)による攻撃を頻繁に受けている。車体を犠牲にして乗員は難を逃れるという方針はあるものの、死者の数が増えていることも事実である。
[編集] 関連項目
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