お礼参り
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お礼参り(おれいまいり)とは、神社仏閣に願を掛け、それが適ったときお礼の形で礼拝を行うこと。お布施や献金を伴うこともある。
その意味から、裁判において被告が自分に不利な証言をした証言者にお礼(自分がこうむった損害に見合う礼)を返すこと。これは本来の意味を逸脱したブラックユーモアである。このような用法に例えば女性を暴行するときに「かわいがってやる」といった形容を行うことが上げられる。
米国においては証人を証人保護プログラム(en:witness protection program)において保護することがある。日本においてはこのような法に基づいた制度はないが、被告が出所したとき証言者にその期日を伝え、自己防衛を促すなどの処置がとられている。
[編集] 報復的な意味でのお礼参りの事例
- 1951年に爆破事件で逮捕された加害者(懲役10年)が、1952年に収容施設を脱走後、関係者を殺害(藤本事件を参照)。後日、逮捕され死刑に処せられた。この事件については、加害者がハンセン氏病に罹患しており、偏見から捜査や公判が十分に行われているとは言えず、最初の事件自体にも冤罪の可能性があると指摘されている。
- 1957年に殺人事件で逮捕された加害者(無期懲役)が、仮釈放後の1985年に当時の関係者を2名殺害。後日、逮捕され死刑判決を受け執行された。
- 1989年に逮捕された加害者(懲役7年)が、出所後の1997年に被害者を殺害(詳細はJT女性社員逆恨み殺人事件を参照)。後日、逮捕され死刑判決を受け執行された。
- 1985年に暴力団の抗争中に民間人を殺害した加害者(懲役18年)が、出所後の2006年に情報提供者を恐喝。後日逮捕され、懲役7年の判決が確定。
- 2005年に傷害事件で逮捕された加害者(懲役2年)が、警察に通報した被害者を逆恨みし、刑務所内から脅迫文を郵送。2007年に出所直後、刑務所の前で脅迫の容疑で逮捕された。