ろくむし
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ろくむし(6虫)は、野球を原型とする、子どもの遊びの一つである。
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[編集] ルール
※地域や集団、時期によってルールには差異がありうる。本稿はその中の一例である。
[編集] 準備
- 人数
- 不定である。ゲームが成立しうる最少人数は3人だが、少なくとも5~6人はいることが望ましい。多すぎても進行に困難をきたす。
- 用具
- ボール1個(軟らかいゴムボールが望ましい)。
- グラウンド
- 野球の塁に相当する、ある程度の大きさを持った目印が2箇所必要である(以下、本稿でもこれらを塁と呼ぶ)。塁間の距離について規定はないが、キャッチボールが成り立つ程度であることが要求される(10メートル前後がよく見られる)。道路上で行われる場合は、適切な距離をもった2つのマンホールを用いることが多い。
[編集] 進行
まず参加者を攻撃側と守備側に分ける。必ずしも半々とは限らず、人数によっては守備側を少なくする場合がある。守備側には少なくとも2人が必要である。
[編集] スタート
守備側の代表者1人がピッチャーとして、ボールを持って塁間に立つ。別の1人がキャッチャーとして、一方の塁の後ろで構える。他に守備側のメンバーがいれば、捕球しやすいよう適切に配置する。
対する攻撃側は、代表者1人がバッターとして、キャッチャーのいる塁の近くに立つ。他の攻撃側メンバーはその近くで、すぐに走り出せるよう待機する。
ピッチャーは塁へ向かいボールを下手で投げ、バッターはこれを平手で打ち返す。バッターが空振りした場合および、投球が塁上をノーバウンドで通過した場合はストライクであり、これが3つ重なればバッターはアウトとなってゲームから抜け、まだアウトになっていないほかの攻撃側メンバーが新たなバッターとして投球を打つ。塁上をノーバウンドで通過しない投球は打つ義務がないが、これら(野球でいうボールおよび死球)は特にカウントされない。打球がバッターのいる塁より後方に落ちた場合はファウルであり、ストライクと合わせて3つ重なればアウトとなる(グラウンドの形状によっては、ファウルとなる範囲が変わる場合もある)。
打球が前方に飛んだ場合、バッターを含め攻撃側の全員が前方の塁へ向けて走り出す。守備側の誰かが打球をノーバウンドで捕球すればバッターはアウトとなり、別のバッターを立てて投球からやり直す。
[編集] 主部
攻撃側のメンバー(以下本節ではこれをランナーと呼ぶ)は、塁に触れていないとき以下のいずれかの状態になればアウトとなり、ゲームから抜ける。
- 体もしくは衣服や靴にボールが触れた場合。
- ボールを手に持った守備側メンバーに、その手もしくはボールでタッチされた場合。
塁上は安全地帯であり、この場所においては(後述の例外を除き)アウトを免れることができる。野球とは違い、ひとつの塁に何人でも立つことができ、他のランナーを追い越してもかまわない。
ランナー全員が塁上にいてゲームの進行が止まったら、守備側のうち2人がそれぞれの塁の近くに立ってキャッチボールを行う。ランナーはこの間にいつでも、危険を冒して他方の塁へ進むことを試みてよい。ただし、一度塁を離れたら、他方の塁に触れない限り元の塁に戻ることは許されない。また、守備側のキャッチボール10球(=5往復)以内に誰も進塁を試みない場合、守備側は塁上にとどまっているランナーを前述の手段によりアウトとすることができる(10球目が捕球された時点で、塁上にとどまっているランナー全員が無条件でアウトとなるルールもある)。このカウントは個々のランナーではなく、攻撃側全体について行われる。すなわち、ランナーの誰か1人でも進塁を試みれば、その時点でカウントはリセットされ、次のキャッチボールは再び1球目からとなる。
以下これを繰り返し、ランナー全員をアウトにすれば守備側の勝利、ランナーが(バッティングを行った塁を起点として)1人でも塁間を6往復すれば攻撃側の勝利である。各ランナーは自分の往復数を記憶し、5往復時にはごむし、5往復半でごむはん、6往復を達成したらろくむしと宣言しなくてはならない(4往復半までは宣言の必要がない)。
[編集] 特殊ルール
以下のような特殊ルールがある。採用するか否かは事前の取り決めによる。