アニメ化
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アニメ化(アニメか)とは小説・漫画・ゲームがアニメーションとして制作される事が決まった時に言う言葉。
[編集] 概要
アニメ化している作品は漫画系がほとんどだが、アニメ制作会社オリジナルの作品の場合は制作決定という事となり、アニメ化とは言わない。なお、漫画家等が制作スタッフの一員となってアイデアを練り、テレビアニメ番組と同時進行的に漫画等の連載が展開されるメディアミックス作品の場合、しばしばその漫画家等が原著作権を持つが、その場合も、同時進行している「原作」のアニメ化とは普通言わない。
「映画化」「テレビドラマ化」などと同様に大概は原作者の関わりのない部分で制作されるため、必ずしも原作者の作品に対する意図に忠実に制作されるとは限らず、逆に意図(コンセプト)に反した作品と受け止められる事例もある。そのため、アニメ化は原作者に自分の作品が評価された成果と好意的に受け止められる場合のみならず、結果としてアニメ制作者側との強い軋轢が生じる場合がある。ただし、稀ではあるが原作者がシリーズ構成を行ったり作画監修などをする場合がある。
同様に、原作読者からの評価と、原作を通してではなくアニメーション作品で初めて作品に接したアニメファンからの評価が大きく食い違う場合も少なくない。これも、映画化、テレビドラマ化など一連の何らかの原作を持つ作品の「映像化」、或いは「戯曲化」「舞台化」に共通した現象である。
読者と視聴者の評価の食い違いは、手塚治虫や宮崎駿のような両方の表現手段を持つ作家が、自らの原作をアニメ化する場合にも見られる。
小説・漫画の場合、販売促進を狙い原作がまだ完結していないのにテレビアニメ化されることがほとんどで、放送期間が短い場合はアニメ独自で完結したり、逆に放送期間が長い場合はマンネリ化が進んだりするなどの弊害が見られる。前者は青年向け漫画やライトノベル等のマニア向けの作品に多く、後者は週刊少年漫画原作の作品に多く見られる。
完全オリジナル作品のアニメの場合、作品としての評価がゼロからスタートするため、失敗する危険性が強いが、原作付きのアニメであると一定の評価を得られており、失敗してもDVDが売れない・視聴率を稼げないなどの危険性が低いというアニメ製作側の事情もある。それ故に、アニメ製作者側が好き勝手にやりたい(独自解釈)が、完全オリジナルだと売れないという悪循環があり、企画を通すために原作付きアニメを選んで、作品をアニメのスタッフ側が自分勝手に変えてしまうケースも多々ある。(主に原作が美少女ゲーム・アダルトゲーム系統に散見される)
近年ではアニメ雑誌のインタビューなどで、自ら「先入観を無くすために原作に触れていない」「原作の雰囲気が気に入らない」などの失言をするスタッフも増えており、インターネットの発達に伴って原作ゲーム等やアニメとの作品イメージの落差が悪い意味でも表面化し、混乱を招くなどの問題となっている。また原作(ゲームのコンシュマー移植)の際やアニメ化前にドラマCD化した際の声優を総入れ替えする事も行われ、賛否両論となっている。
[編集] アニメ化の際行われるアレンジ
以下のようなアレンジが行われることが多い。
- テレビ局の表現規制(出版社より厳しい)に合わせた問題表現の削除、露出が多いわいせつな服のデザイン変更。
- 絵を動かしやすいようにするためにキャラクターのデザインを簡略化。
- 大衆性を持たせるために原作のマニアックなネタの省略。
- 放送時間に合わせた原作の内容の省略。
- オリジナルエピソードの追加。
- オリジナルキャラクターの追加。
- キャラの設定変更(良い場合:キャラクターの言動・行動が真面目になるなど。悪い場合:男性主人公のヘタレ化、酷い時は女性主人公のヤンデレ化など)。
[編集] 関連項目
- メディアミックス
- ノベライズ
- 漫画化
- 作品がアニメ化されたことがある作家一覧
- 作品がテレビアニメ化されたことがある漫画家一覧
- 作品がビデオアニメ化されたことがある漫画家一覧
- 作品がアニメ化されたことがあるゲーム一覧
中原 杏:なかはら あん
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