アレフランス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

アレフランス
性別	牝
毛色	鹿毛
品種	サラブレッド
生誕	1970年 5月24日
死没	1989年 2月10日
父	シーバード
母	プライスレスジェム
生産	Bieber-Jacobs Stable
生国	米国ケンタッキー州
馬主	Daniel Wildenstein
調教師	Albert Klimscha（仏国） → Angel Penna（仏国）
競走成績	21戦13勝
獲得賞金	6,001,078フラン、21,226ポンド
■Template （■ノート）

アレフランス（Allez France、1970年 - 1989年）は、フランスの競走馬である。1970年代に凱旋門賞を初めG1を8勝する活躍を見せた。生まれはアメリカ合衆国であるが、名前が「行け、フランス」であり、父がフランスの歴史的名馬シーバードであることからフランス色が強い。なお、母はフューチュリティーステークスでバックパサーを破ったプライスレスジェムであり血統も優れている。0歳時にはダニエル・ヴィルデンシュタインに19万ドルという高値で購入されている。

2歳時は2戦2勝。フランスの2歳牝馬最強戦クリテリウム・デ・プーリシでは直線内に包まれ先頭から15馬身ほど後方にいたにも関わらずゴールではこの差を逆転する強いレースぶりを見せた。翌年後にアレフランスと並ぶこの時代の名牝となるダリアと初対戦になったプール・デッセ・デ・プーリッシュ（仏1000ギニー）でも楽勝すると、なんと牝馬ながらイギリスのダービーで1番人気に推された。結局牡馬相手となるリュパン賞での敗戦、輸送の問題などもありダービー挑戦は実現しなかったが、代わりに出走したディアヌ賞（仏オークス）、次いでヴェルメイユ賞を制し、仏牝馬三冠を達成している。この年は凱旋門賞2着、イギリスのチャンピオンステークス2着の戦績を加えシーズンを終えた。

翌年アレフランスはさらに充実し、4連勝で挑んだ凱旋門賞ではコムテスドロワルをアタマ差抑え優勝した。この時サンマルタン騎手は腰の小骨を骨折し、満足に歩くことさえできない状態での勝利であった。

アレフランスはこの後も現役を続けたが、翌年はガネー賞を勝った程度で、凱旋門賞も5着に敗れている。

なお、同じ牝馬で、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス連覇等の名牝ダリアとは生涯で8回対戦したが全て先着した。また、ロンシャン競馬場は得意で、13勝の内12勝がロンシャン競馬場で上げたものである。残りもシャンティ競馬場（仏）でのディアヌ賞であった。

繁殖成績はG1馬4頭を初め重賞馬を量産したかつてのライバルダリアと比べられ失敗の印象が強いが、産駒の1頭アクションフランセーズがサンドリンガム賞を勝っている。

[編集] 競走成績

1972年（2戦2勝）

1着 - （G1）マルセル・ブサック賞

1973年（7戦3勝）

1着 - （G1）プール・デッセ・デ・プーリッシュ、ディアヌ賞、ヴェルメイユ賞
2着 - （G1）凱旋門賞、チャンピオンステークス

1974年（5戦5勝）

1着 - （G1）凱旋門賞、ガネー賞、イスパーン賞、（G2）アルクール賞、（G3）フォワ賞

1975年（7戦3勝）

1着 - （G1）ガネー賞、（G2）ドラール賞、（G3）フォワ賞
2着 - （G1）チャンピオンステークス

[編集] 血統表

アレフランスの血統　ネイティヴダンサー系（ファラリス系）／アウトブリード
父 Sea-Bird 1962 栗毛	Dan Cupid 1956　栗毛	Native Dancer	Polynesian
			Geisha
		Vixenette	Sickle
			Lady Reynard
	Sicalade 1956　鹿毛	Sicambre	Prince Bio
			Sif
		Marmelade	Maurepas
			Couleur
母 Priceless Gem 1963 黒鹿毛	Hail To Reason 1959 青鹿毛	Turn-To	Royal Charger
			Source Sucree
		Nothirdchance	Blue Swords
			Galla Colors
	Searching 1952 鹿毛	War Admiral	Man O'War
			Brushup
		Big Hurry	Black Toney
			La Troienne F-No.1-x