ウェス・アンセルド
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ウェスリー・シセル・アンセルド(Westly Sissel Unseld, 1946年3月14日 - ) 通称ウェス・アンセルド (Wes Unseld) はアメリカ合衆国の元バスケットボール選手である。プロバスケットボールリーグNBAのワシントン・ウィザーズのセンターとして1960年代後半から70年代前半にかけて活躍した。リバウンドの獲得に長けており、ゴール下をほぼ支配した。また、引退後はヘッドコーチとしてウィザーズを7シーズン率いた。 1988年にバスケットボール殿堂入りした。
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[編集] 経歴
[編集] カレッジ時代
アンセルドは生まれ育った地元ケンタッキー州のセネカ高校で頭角を現し、2度の州チャンピオンシップを制する活躍をする。1965年に卒業すると、ルイビル大学に入学しセンターとしてプレーをした。彼は在学中の3年間カンファレンスのリバウンドリーダーとなり、チームをNCAAトーナメントまで導く。カレッジ時代の成績はトータル得点1,669ポイント(ゲーム平均20.4ポイント)、トータルリバウンド1,551(ゲーム平均18.9リバウンド)を記録している。
[編集] NBAプレーヤー時代
カレッジで目覚しい活躍をしたアンセルドは卒業後1968年のNBAドラフトで当時「ボルチモア・ブレッツ」の名称だった現在のワシントン・ウィザーズに1巡目全体2位で指名を受け入団する。アンセルドと同時期にウィザーズにはアール・モンローも加わり、2人の活躍でチームは大きく躍進する。アンセルドの1年目のシーズンではチームは57勝をあげディヴィジョン優勝を果す。プレーオフではニューヨーク・ニックスに敗れたがアンセルドは平均13.8ポイント、18.2リバウンド、2.6アシストを上げ、最優秀新人賞と最優秀選手賞(MVP)を獲得する。両賞を同時に獲得したのはウィルト・チェンバレンに続いて史上2人目の快挙であった。
その後もアンセルドはウィザーズの中心選手として活躍し、1970-71シーズンにはカンファレンスファイナルでニックスを倒して念願のNBAファイナル進出を果した。以降、ウィザーズはプレーオフの常連チームとなるが、優勝までは手が届かなかった。1974-75シーズンには2度目のNBAファイナル進出を果すが、リック・バリーを擁するゴールデンステート・ウォリアーズに撥ね返される。アンセルドとウィザーズが念願の優勝を果すのは1977-78シーズンであり、シアトル・スーパーソニックスを4-3で倒しチャンピオンリングを獲得した。翌1978-79シーズンにもウィザーズはファイナル進出を果すが、2度目の優勝はならなかった。
アンセルドは1980-81シーズンが終了後に引退するが、1988年に殿堂入りを果した。また1996年にはNBAの50周年を記念して選ばれた「NBA偉大な50選手」の一人にも選出された。
[編集] コーチ時代
アンセルドは引退後、1987年から自身が活躍したウィザーズのヘッドコーチに就任する。1年目の1987-88シーズンには30勝25敗と勝率5割を超え、プレーオフにもチームを導いた。 しかし、その後はウィザーズは低迷期に入っていき、勝率も年々下がっていった。最終的には3割を切る勝率まで下がり、1993-94シーズン終了後コーチから退任した。
コーチングキャリア戦績は7シーズンで202勝345敗(勝率0.369)である。[1]
[編集] 成績および受賞歴
[編集] 通算成績
得点、リバウンド、アシストの成績は下記の通りである。[2]
レギュラーシーズン (13シーズン) | プレーオフ (12シーズン) | ||||
---|---|---|---|---|---|
984試合総計 | ゲーム平均 | 40分平均 | 119試合総計 | ゲーム平均 | |
ポイント数 | 10,624 | 10.8 | 11.9 | 1,260 | 10.6 |
リバウンド数 | 13,769 | 14.0 | 15.4 | 1,777 | 14.9 |
アシスト数 | 3,822 | 3.9 | 4.3 | 453 | 3.8 |
[編集] 主な受賞トピックス
- ルーキー・オブ・ザ・イヤー:1969
- 最優秀選手賞(MVP):1969
- NBAオールスターゲーム出場:5回 (1969, 1971-1975)
- オールルーキー1stチーム選出:1969
- オールNBA1stチーム選出:1回 (1969)
- NBAファイナルMVP:1回 (1978)
- フィールドゴール成功率リーダー:1回 (1976-0.561)
- リバウンド獲得率リーダー:1回 (1975-14.8)
- NBAベスト50選手:1996年
[編集] 主な記録トピックス
- 通算リバウンド数NBA歴代10位(13,769)
- 通算ゲーム平均リバウンド数NBA歴代6位(14.0)
- 通算リバウンド数ウィザーズフランチャイズ記録(13,769)
- 通算アシスト数ウィザーズフランチャイズ記録(3,822)
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ Basketball-reference.com Wes Unseld Coaching Recordより引用。April 4, 2007。
- ^ Basketball-reference.com Wes Unseld Statisticsより引用。April 4, 2007。ブロック数、スティール数は公式記録となったのが、アンセルドデビュー後数年経過してからのため、集計から外した。
[編集] 外部リンク
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