エウロペ
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ティツィアーノ画「エウロパの誘拐」。
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エウロパ、エウローペー (Ευρώπη, Europe)、ラテン語名エウロパ (Europa) は、ギリシア神話に登場する姫の名。地名のヨーロッパと、木星の衛星エウロパの名の由来である。
エウロペはアゲノルとテレパッサの娘で、フェニキアのテュロスの美しい姫であった。花を摘んでいるエウロペにゼウスが一目ぼれし、自らを白い雄牛へと変化させ、ヨーロッパのクレタ島へと連れ去った。そこで本来の姿をあらわし、エウロペはクレタで最初の妃となった。連れ去る際にヨーロッパ中を駆け回ったため、その地域はエウロペの名前から「ヨーロッパ」 (Europa) と呼ばれるようになった。
ゼウスとの息子には、ミノスやラダマンテュス、サルペドンがいる。その後、アステリオンが3人の息子たちの義理の父になった。ゼウスは彼女にタロスとラエラプスとなくなる事のない投げ槍の、3つの贈り物を与えた。その後ゼウスは再び白い雄牛へと姿を変え、星空へと上がり、おうし座になった。