エンジンスワップ
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エンジンスワップ(Engine Swap)とは、自動車に搭載されているエンジンを、別のエンジンに載せ換えることである。「移植」「換装」とも言う。
[編集] 概要
自動車の基本性能を高めるために行われるチューニングの一つであり、大半は搭載されていたエンジンより上級の性能を持つものに換装するというパターンであるが、稀に例外もある。
移植に使用される代表的なエンジンは、トヨタの2JZ-GTE、日産のRB26DETT、同SR20DETなどである。2JZ-GTEとRB26DETTは国産最高級の性能で知られており、より高いパワーを求める場合によく使われる。傾向としては、2JZ-GTEはチェイサーやソアラなどのトヨタ車(特に1JZ-GTE搭載のモデルに換装されることが多い)、RB26DETTはスカイライン(GT-R除く)やローレルなどの日産車に換装されることが多いが、この限りではない。 SR20DETはパワー重視ではないが、ターボ搭載で、エンジン本体も小型で換装に制限が出にくく、性能もオーバースペックにならない程度のものであるため、主にドリフト関連で様々な車種に換装されている。
また、エンジンを換装することにより元々搭載されていたエンジンは放出されてしまうことになるが、この放出されるエンジンにも高い性能を持っているものは多く、しかも中古品の流通量が多いとエンジン本体やアフターパーツが安価で手に入りやすいため、放出エンジンが換装に再利用されることもある。トヨタの1JZ-GTEや日産のRB25DETがその例である。
チューニング以外の目的では、ディーゼルエンジンを搭載していた自動車に少しでも長く乗り続けるためにNOx・PM法対策でガソリンエンジンに載せ替えるケースがある。