エーレスンド橋
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エーレスンド橋、またはオアスン橋(The Oresund Bridgeデンマーク語とスウェーデン語の合成語: Øresundsbron) (公式の名称は Øresundsförbindelsen, the Oresund Connection) はエーレスンド海峡を横切り、複線の鉄道と4車線の道路を結んでいる。この橋とトンネルは鉄道、道路の連絡距離はヨーロッパ最長であり、デンマークの首都コペンハーゲンとスウェーデンのマルメ市のあるエーレスンド地域を結び付けている。この橋を欧州道路E20号線が通っている。
1999年8月14日に最後のセクションが終了した。デンマークのフレゼリク皇太子とスウェーデンのヴィクトリア皇太女が橋の真ん中で会い、完成を祝福した。公式の祝典は2000年7月1日にデンマークのマルグレーテ2世女王とスウェーデンのカール16世グスタフ国王の臨席のもと行われた。橋は翌日、交通のために開放された。祝典の前の2000年6月12日にアマガルからスコーネまでを79871人が完走したハーフマラソンが「渡り初め」(Broloppet, the Bridge Run)として行われた。鉄道による公共交通はスウェーデン国鉄とデンマーク国鉄が共同で運営している。
[編集] 橋の概要
この橋の斜張橋部分はスパンが490mあり、世界でも最長クラスである。主塔の高さは204m、全長は7,845m、重量は82,000トンで、スウェーデンとデンマークのほぼ中央に位置する。全体の残りの距離は、人工島である Peberholm(コショウの島:自然島である Saltholm(塩の島)に対比して命名された)が4,055m、デンマーク側のトンネルが3,510mである。複線の鉄道は、4車線の道路の下を通っている。橋の桁下高は57mあるが、エーレスンド海峡を通る船の大部分はトンネル部分の上を航行している。
デンマーク語で "Øresundsbroen" と呼んだりスウェーデン語で "Öresundsbron" と呼んだりするのではなく、歩み寄って公式に "Øresundsbron" と名付けられたのだが、日常的には両国それぞれの呼び名が使われている。
主には通行料の問題のため、車両の通行台数は期待したほどではない。2005年の時点で、片道通行で235DKK、285SEK、32EURかかる(が、常用者には50%以上の割引がある)。2004年には1,700万人が橋を通行し、そのうち1,060万人は車で、残りの620万人は鉄道である。
2000年の物価指数で計算すると、橋全体の建設費は301億DKKである。2035年までには建設費を償還できる見込みである。
[編集] エーレスンド地域
橋の設計者はこの橋が、デンマークのコペンハーゲンと海峡沿岸のスウェーデン東部(スコーネ)の地域が協力しつつ、統合された「エーレスンド地域」の創造を援けることを望んでいる。 このより大きな都市圏は北欧最大のものとなり、希望は経済活動のハブの創造である。
[編集] 外部リンク
- Oresund Bridge - Official website
- Structurae: Øresund Bridge
- Øresund Bridge
- Øresund Bridge from Skanska site
- Location: 55.57° N 12.85° E