オスカー・モルゲンシュテルン
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オスカー・モルゲンシュテルン(Oskar Morgenstern, 1902年1月24日 - 1977年7月26日)は、ドイツ生まれの経済学者。フォン・ノイマンと共にゲーム理論の創始者。ノイマンの大天才ぶりの陰に隠れてあまり印象は強くないが真に傑出した経済学者である。もしもう少し長く生きていたならば必ずノーベル賞を取っていたであろうとも言われている。日本ゲーム理論の父である鈴木光男の師。
ゲルリッツに生まれる。母はドイツ帝国皇帝フリードリヒ3世の庶子。地理的条件からオーストリア学派の中で育ったが、新古典派的気質をもつオーストリア学派のなかでは完全予見を否定する論文をかき異端児であった。ウィーン大学講師をしていたがユダヤ人としてナチスに追放され、1938年にアメリカに渡り、プリンストン大学に奉職する。この事により数学者エドヴァルド・チェックにノイマンを紹介され歴史的な出会いとなる、モルゲンシュテルンはノイマンの生み出したゲーム理論の重要性を見抜き共同研究し経済に応用した本を書くこととなる、これが余りにも有名な1944年に出版されたジョン・フォン・ノイマンとの共著『ゲームの理論と経済行動』となった。この本における理論的な部分はノイマンが大部分を担当し経済分析の大部分はモルゲンシュテルンが担当したとされる、すなわち応用としての示唆にとむ大部分はモルゲンシュテルンによる着想によるものなのだ。彼の研究はゲーム理論のインパクトが強すぎて他の印象は薄いがフォン=ノイマン多セクター成長モデルの再構築も経済学において重要な意味を持っている。
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