キンデルダイク=エルスハウトの風車網
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キンデルダイク=エルスハウトの風車網 (オランダ) |
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風車 | |
(英名) | Mill Network at Kinderdijk-Elshout |
(仏名) | Réseau des moulins de Kinderdijk-Elshout |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | 文化遺産(1)(2)(4) |
登録年 | 1997年 |
拡張年 | |
備考 | |
公式サイト | ユネスコ本部(英語) |
地図 | |
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キンデルダイク=エルスハウトの風車網は、ロッテルダムから約15km離れたところにある風車網である。
ポルダーの排水を行うために、1740年代に、19台の風車が建設された。この風車網は、オランダ国内で最大規模である。また、オランダの観光地の中で、最もよく知られた場所のひとつであり、1997年に、ユネスコの世界遺産に登録された。
[編集] 歴史
キンデルダイクは、風車網として有名である。オランダにおいては、排水システムは最も重要な問題である。というのも、国土の70%以上が海面よりも低いからであり、その国土で生活するためには欠かすことができない。Alblasserwaard地方では、排水の問題に対しては、13世紀から問題になってきた。オランダ人は、干拓地に過度の水が入らないように大規模な運河を掘ってきた。これらの運河のことをオランダ語で、"weteringen"とよぶ。
運河の建設は国土全土に及んだが、しかしながら、この方法は、ほんの短い期間のみにしか有効でなかった。建築物の存在が地盤沈下をもたらし、同時に、川の水面の高さも再び上昇し始めた。ポルダー内の水面の維持を行う新たな方法が求められた。オランダ人は、風車網を建設することによって、水面がある一定レベルに到達した際には、風車のポンプを利用することで水面の維持を図った。また、ポンプによって川に排水されら水は再利用が可能となった。
とはいえ、水面を完全にコントロールすることは不可能であり、過去には、オランダでは、多くの深刻な洪水の被害をこうむっている。
[編集] 登録基準
この世界遺産は、世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。
- (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
- (2) ある期間を通じて、または、ある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
- (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する、建築様式、建築物群、技術の集積、または景観の優れた例。
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