クレメンス1世 (ローマ教皇)
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クレメンス1世(Papa Clement I,?-101年?)はローマ教皇(在位91年?-101年?)。クレメントとも。最初期の教父の一人でローマのクレメンスともいわれる。カトリック教会、東方正教会、聖公会などで聖人。カトリック教会での記念日は11月23日。東方正教会での記憶日は9月10日(9月23日)ほか。
カトリック教会では古代から伝統的に彼を初期教皇の一人と数えるが、東方正教会ではこの当時「教皇」の称号はなかったとしてローマ主教と呼び、「教皇」(パパ)の称号を付さない。さらに東方正教会では、クレメンスは七十門徒の一人とされ、「使徒」の称号をもって呼ばれているが、カトリック教会ではこのような慣習はない。
[編集] 概説
史実の裏づけはないが、伝承ではペトロを直接知る人物であり、パウロの書いたフィリピの信徒への手紙4:3にあらわれるクレメンスとは彼のことであるといわれてきた。
彼の手によるといわれる「コリントの教会への第一の手紙」(91年)はコリントスの教会で起きたトラブルを仲裁しようとしたクレメンスの書簡である。カトリックを中心に、ここから諸教会の仲介役としてローマ司教が役割を果たしていたと考え、それが後の教皇制度の萌芽になっていくと見るむきもある。一方、これをクレメンスがローマ教会の権威を他教会に及ぼそうとしたのであって、ローマ教会が常時そのような役割をはたしていたとは考えない学者もいる。
伝統的にクレメンスに帰された「コリントの教会への第二の手紙」は、今日では、2世紀半ばごろの成立と推測され、クレメンスの作ではないと考えられている。
死についての詳細は不明であるが、彼も初期のローマ司教たちと同じように殉教したと推測される。
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