グランド・ホテル (映画)
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グランド・ホテル Grand Hotel |
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監督 | エドマンド・グールディング |
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製作 | ポール・バーン アーヴィング・G・サルバーク |
脚本 | ヴィッキー・バウム(原作) ウィリアム・A・ドレイク |
出演者 | グレタ・ガルボ ジョン・バリモア ジョーン・クロフォード |
音楽 | ウィリアム・アックスト チャールズ・マックスウエル |
撮影 | ウィリアム・ダニエルズ |
編集 | ブランシェ・セルウェル |
配給 | MGM |
公開 | 1932年5月12日 ニューヨーク |
上映時間 | 112分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | 70万ドル(当時) |
興行収入 | 259万ドル(当時) |
allcinema | |
キネマ旬報DB | |
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IMDb | |
グランド・ホテル(Grand Hotel)は、1932年製作のアメリカ合衆国の映画作品。MGM製作。
目次 |
[編集] 概要
第5回(1931ー1932年度)アカデミー賞最優秀作品賞受賞作である。
1つの場面に集いあういろいろな人物のそれぞれの人生模様が同時進行で繰り広げられるというストーリィ展開の典型を作った作品といわれ、この大ヒットを受けて、同様の手法を用いた映画作品が、ホテル・空港・港から駅、災害や海難事故に至るまで、さまざまなモチーフを元に製作され、それらが一般的に「グランド・ホテル形式」と呼ばれている。その起源となったのがこの映画である。
日本でも2006年に文字通りホテルを舞台にした作品で、『THE 有頂天ホテル』(2006年、三谷幸喜監督)が、この映画の形式のパロディとして製作公開されている。
MGMのオールスター・キャストとして作られたこの作品は、ヴィッキー・バウムの小説から作られた舞台劇を基にして、ウィリアム・ドレイクがアメリカ的な舞台劇にアレンジしたものが土台になっている。
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
場所はベルリンでも超一流の「グランド・ホテル」。人気バレリーナだったがいまは落ち目のグルシンスカヤ(グレタ・ガルボ)、大企業の社長だが、会社が危機に瀕し、合併工作を図っている最中のプライシング(ウォレス・ビアリー)とたまたま彼に雇われた秘書フレムヘン(ジョーン・クロフォード)、借金で首が回らなくなっている自称「男爵」のフォン・ガイゲルン(ジョン・バリモア)、プライシングの会社の経理係だったがクビになり、一生の思い出作りにとこのホテルに泊まりに来た老人クリンゲライン(ライオネル・バリモア)といった客が様々に交錯する。 男爵はグルシンスカヤの宝石を盗もうと彼女の留守をねらうが、本気で彼女を愛してしまい宝石を盗めずに、一緒に旅立とう彼女に約束したものの、金がほしいのでプライシングの部屋に忍び込んだところを発見され、格闘の末死んでしまう。一方フレムヘンはクリンゲラインとお互いに新しい人生を生きようとパリに向かい、男爵の愛を得て生き生きと甦ったグルシンスカヤは彼との待ち合わせの駅へと、さっそうたる足どりでホテルを出て行く。
[編集] エピソード
この映画が評判になったのはMGMのドル箱スターが顔を合わせたことに主な原因があるが、映画としても巧い構成でつくられ、人生の縮図を端的に浮かび上がらせたのはなによりといえる。登場人物の絡まれさせ方と捌き方の巧さは舞台劇が土台にあるから当然としても、映像のつなぎ方は当時としては抜群で、悲惨なプロットが多い中、様々な人間模様をリレー・タッチで描き、面白さを盛り上げ、そのような印象は少ない。
ビッキー・バウムの原作戯曲"Menschen im Hotel"は、実際にあった有名会社の実力者と速記者とのスキャンダルを元にしているが、彼女自身も2つのベルリンの有名ホテルの客室係として働いていた経験もあった。
映画の撮影中は、グレタ・ガルボとジョアン・クロフォードが同一シーンに出てくることはなかった。これは、彼女たちがお互いに牽制しあったためである。クロフォード自身もガルボの登場シーンを全て撮りあげた後、演技に入ったという。これはガルボが高い報酬だったので敬遠したためだという。ガルボもクロフォードの演技を逐次試写室でチェックしながら演じたという。そのため、主要人物が一堂に会することはまったくなかった。
ライオネル・バリモアの役は、最初バスター・キートンが選ばれていた。
混雑したロビーの撮影シーンでは足音を同時録音しないように全員に靴の上から厚い靴下を履くようにした。報道によると1日に毛糸の靴下200足が使われていたという。
ガルボ自身は最初ジョン・ギルバートと演ずる予定だったが、彼の人気が下降線になったので諦めたという。結局MGMにおいて、ジョン・バリモアとは3度の共演を果たしたことになる。ガルボはリハーサルの時よりロマンチックになるようにセット全体を赤色系統にするように要望し、その通りになった。また、キャスティングの段階で27歳ではプリマドンナとしては歳をとりすぎていると最初の時点では役を断っていた。彼女の台詞「私をほっといて(I want to be alone.)」はAFI(米国映画協会)の米国映画名台詞ベスト100の第30位に入っている。
[編集] スタッフ
- 監督:エドマンド・グールディング
- 製作:アーヴィング・G・サルバーグ
- 原作:ヴィッキー・バウム
- 脚本:ウィリアム・A・ドレイク
- 撮影:ウィリアム・H・ダニエルズ
[編集] キャスト
- グルシンスカヤ:グレタ・ガルボ
- ガイゲルン男爵:ジョン・バリモア
- フレムヒェン:ジョーン・クロフォード
- プレイジング:ウォーレス・ビアリー
- クリンゲライン:ライオネル・バリモア
[編集] 日本語吹替
- DVD版(発売元:マックスター、ミックエンターテイメント)