サトイモ
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サトイモ | ||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||
Colocasia esculenta | ||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||
サトイモ | ||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||
taro |
サトイモ(里芋)は、サトイモ科の植物。学名は、Colocasia esculenta Schott。マレー地方が原産と言われる。茎の地下部分(塊茎)を食用とする。また、葉柄は、ズイキといい食用にされる。
熱帯アジアを中心として重要な主食になっている多様なタロイモ類のうち、最も北方で栽培されているものである。日本には縄文時代に伝わったとされる。山地に自生していたヤマイモに対し、里で栽培されることからサトイモという名が付いたとされる。栽培は比較的容易である。
晩夏から秋にかけて収穫される。地味な存在ながら、煮物の材料として、日本では非常にポピュラーな存在である。各地の芋煮会、いもたき(又はいもだき)の主材料でもある。親イモに寄り添うように、子イモ、孫イモとたくさんのイモができることから、子孫繁栄の縁起物として正月料理等にも用いられる。
でんぷんを主成分とし、低カロリーで食物繊維も豊富である。独特の「ぬめり」があるが、これはムチン、ガラクタンという成分によるもので、ムチンには消化促進、ガラクタンには免疫力向上作用があるとされる。
- 西条市の資料等を参考とした
目次 |
[編集] 繁殖
サトイモは花を咲かせないと言われるが、実際には着花することがある。着花する確率は品種間の差が大きく、毎年開花するものからホルモン処理をしてもほとんど開花しないものまで様々である。着蕾した株では、その中心に葉ではなくサヤ状の器官が生じ、次いでその腋から細長い仏炎苞を伸長させてくる。仏炎苞は淡黄色で鑑賞価値はほとんどない。花は仏炎苞内で肉穂花序を形成する。
サトイモの多くの品種は3倍体や5倍体などの高次倍数体であるため、着果はほとんど見られないが、2倍体品種ではよく着果する。
種子はウラシマソウなどと比較してかなり小さいが、採種後乾燥させることなく直ちに播種することにより容易に実生苗が得られる。実生苗は成体と比較して相当小さく、生育させるためにはかなりの手間を要する。そのため、種子繁殖は品種改良等の目的で行われることがあるが、経済栽培で行われることはほとんどない。
人為的増殖は、もっぱら親株から分離した種芋を植えることによって行われる。
[編集] 主産地
千葉県(生産量1位)・宮崎県・鹿児島県