シチュエーション・コメディ
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シチュエーションコメディ(situation comedy)はコメディのジャンルのひとつ。しばしばシットコム(sitcom)と略される。
登場人物たちが毎回様々な状況(シチュエーション)に遭遇するコメディ作品やその手法を指す。
もともとは米国においてラジオドラマの一種として普及していたが、現在ではテレビドラマの一種として盛んに作られている。
米国では、スポーツがシーズンを迎える夏には放送を休止し、夏から春先にかけて放送されることが多い。常にどこかのチャンネルで放送されている。
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[編集] 特徴
シチュエーションコメディは概ね次のような特徴をもつ。
- 連続ものだが原則として1話完結で、回をまたがる物語のつながりや進展は希薄である。
- 主要な登場人物はほぼ一定。メンバーがたまに変化したり、ゲストが登場したりすることはある。
- 主要な舞台が固定されている。家庭や職場などの環境がしばしば使われる。
このような設定のもとで、毎回事件が起きるなどして生じるコミカルな状況が描かれる。
英米におけるテレビドラマの一大ジャンルであり、有名な例としては『フレンズ』やアニメーションの『シンプソンズ』などが挙げられる。日本製のドラマやアニメにも上記の特徴を持つものは多いが、日本ではシットコムという概念が根付いておらず、またシットコムの概念でつくられることは『HR』以前にはなかった。シットコムを意図して作られたテレビドラマとしては唯一三谷幸喜脚本の『HR』が挙げられる。
多くのシットコムで、劇中に観客の笑い声(ラフ・トラック)が挿入されることがある。スタジオに設置された観客席で観客が演技を見て笑った声を編集して挿入されるため、非常に自然な笑いになる。この「笑い声」を使っていないシットコムとしては、FOXで放送されている『マルコム in the Middle』、『アレステッド・ディベロップメント』、NBCで放送されている『Scrubs』、BBCで放送された『The Office』などがある。ドラマではないが、日本ではオレたちひょうきん族やドリフ大爆笑でラフトラックが使われた(ただし会場の観客はおらず、市民やスタッフの笑い声を合成処理したもの)。
[編集] 代表的なシットコム
[編集] 日本以外
- アイ・ラブ・ルーシー
- あなたにムチュー
- アルフ
- 宇宙船レッドドワーフ号
- 奥さまは魔女
- がんばれベアーズ
- コスビー・ショー
- ザ・シンプソンズ
- サブリナ
- ザ・モンキーズ
- ジョーイ
- スピン・シティ
- ソープ
- そりゃないぜ!? フレイジャー
- TVキャスター マーフィー・ブラウン
- となりのサインフェルド
- ファミリータイズ
- フォルティ・タワーズ
- ファーザー・テッド
- ふたりは最高! ダーマ&グレッグ
- ふたりは友達? ウィル&グレイス
- フルハウス
- フレンズ
- Hey!レイモンド
- M*A*S*H
- 愉快なシーバー家
- ルーシー・ショー
[編集] 日本
- HR
- tenido.com