シックス・フィート・アンダー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シックス・フィート・アンダー(Six Feet Under)はアメリカのテレビ局HBOで2001年から2005年まで放映されたテレビシリーズ。エミー賞やゴールデングローブ賞を数多く受賞した。
日本では、2005年7月より、Super! drama TVにて放映が開始された。
目次 |
[編集] 概要
ロサンゼルス郊外の町パサディナで葬儀屋を営むフィッシャー一家を中心に、一見普通の家族の裏に潜む問題、死による喪失と嘆き、それを乗り越えての再生を描く。葬儀屋が舞台なので、冒頭で誰かが死に、その遺体が「フィッシャー・アンド・サンズ」に持ち込まれるところから各エピソードが始まる。
製作総指揮・脚本は『アメリカン・ビューティー』の脚本家アラン・ボール。ロドリゴ・ガルシアや女優のキャシー・ベイツなども演出を務めた。
なお、タイトルの”シックス・フィート・アンダー”は、北米で土葬を行う際、棺桶を地上から6フィート(182cm)の深さに埋める、という慣例に基づいている。
[編集] シーズン
- 第1シーズン:2000年パイロット版2000放送、2001年12話放送 (日本では、2005年7月1日から2005年9月29日にかけて13話放送)
- 第2シーズン:2001年から2002年にかけて13話放送 (日本では、2006年1月6日から4月6日にかけて13話放送)
- 第3シーズン:2002年から2003年にかけて13話放送 (日本では、2006年8月25日から放送予定)
- 第4シーズン:2003年から2004年にかけて12話放送 (日本では、2007年5月18日から放送予定)
- 第5シーズン:2004年から2005年にかけて12話放送 (日本での放送は未定)
[編集] キャラクター
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
- ネイト・フィッシャー(Nathaniel Samuel "Nate" Fisher, Jr.,1965年–) - ピーター・クラウスによって演じられたネイトは、フィッシャー家の長男だが、家業を嫌い半ば家出のようにしてシアトルで暮らしていた。父親の事故死により、葬儀屋となる道を選ぶ。ロサンゼルスに戻る途中に行きずりの関係を持ったブレンダと恋人同士になる。弟のデイヴと共に葬儀屋を切り回すようになるが、しばらくして動静脈奇形と診断される。同時期にブレンダと婚約したものの、彼がシアトル時代のルームメイトのリサと浮気し、その際リサを妊娠させていたことが発覚し破局。娘マヤを授かったネイトは、動静脈奇形を取り除く手術に家族とともに向かう。
- デイヴィッド"デイヴ"・ジェームズ・フィッシャー(David Fisher,1969年-) - フィッシャー家の次男。演じているのはマイケル・C・ホール。生真面目な性格で、当初弁護士を志していたが、ネイトが家業を継がなかったため仕方なく20歳で葬儀屋となる。ゲイだが、当初回りには知らせておらず、本人も混乱していたために女性と婚約したことがある。後に黒人の警察官キースと出会い恋人になるが、カミングアウトしないデイヴに業を煮やしたキースに振られてしまう。
- クレア・フィッシャー(Claire Fisher,1983年-) - ローレン・アンブローズ演じるクレアはフィッシャー家の末っ子。兄達とは10歳以上年が離れている。芸術家肌で、反抗的で、恋愛関係で悩んでいることが多い。ドラッグをたしなむこともあり、ロサンゼルスのアート・カレッジで学び、写真家になることを夢見ている。
- ルース・フィッシャー(Ruth Fisher,1946年-) - フィッシャー家の母親ルースはフランセス・コンロイが演じた。1965年にナサニエル・フィッシャーと結婚、長男ネイト、次男デイヴ、年の離れた一人娘クレアをもうける。夫ナサニエルの事故死の後、葬儀の場で息子たちに実は数年に渡り、自分を担当する美容師と浮気していたことを告白。美容師との関係を清算した後も、夫のいない生活、それまで気づかなかった子供たちの一面などに戸惑い、しばしば混乱する。後に花屋で働くようになり、そこのオーナーであったニコライと交際。しかし、多くを求められることを嫌うニコライに飽きられて破局。
- ナサニエル・フィッシャー(Nathaniel Fisher,1943年-2000年) - フィッシャー家の大黒柱であるナサニエルだが、第一話でネイトを空港に迎えに行く途中で交通事故にあい死亡。死後も家族のフラッシュバックの場面でしばしば登場する。
- フェデリコ・ディアス(Hector Federico Diaz,1974年-) - フィッシャー・アンド・サンズで働く腕の良い遺体修復師。フレディ・ロドリゲスが演じた。1992年にフェデリコの父親が屋根から落ちて亡くなった時、ナサニエルがその遺体を綺麗に修復したことに感銘を受け、二人は友情関係を築く。ナサニエルはフェデリコの学費を払い、後にフィッシャー・アンド・サンズに雇い入れる。彼は高校時代の恋人ヴァネッサと結婚、二人の子供をもうける。腕の良さを買われて他の葬儀屋で働くようになるが、自分が歯車の一つに過ぎないことに気づき、フィッシャー家の元に戻る。その後近所に住んでいた老婆が残してくれた遺産でフィッシャー・アンド・サンズの株の25%を購入。
- ブレンダ・チェノウィス(Brenda Chenowith Fisher,1969年-) - レイチェル・グリフィスが演じた。シアトルからロサンゼルスへの飛行機の中でネイトに出会い、行きずりの関係を結ぶ。当初は一回だけの関係であったはずが、自分とあまりにも違うネイトに惹かれ、恋人になる。両親共精神科医で、本人は指圧師。弟のビリーは双極性障害を患っており、彼女が誰かと交際するのを常に阻止しようとする。ネイトと婚約したものの、彼女のセックス依存症とネイトの浮気が元で破局し、一時ロサンゼルスを離れる。
- キース・チャールズ(Keith Dwayne Charles,1968年-) - マシュー・セント・パトリックが演じるキースはロサンゼルス市警の黒人警察官。教会でデイヴに出会い付き合うようになるが、家族にカミングアウトしないデイヴに業を煮やして、一時期別れていた。その後よりを戻すものの、職務中の暴力事件により停職となる。