シベリア軍管区
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シベリア軍管区(―ぐんかんく、Сибирский военный округ;略称СибВО)は、ソ連軍、ロシア連邦軍のシベリア地域における軍事行政単位、統合部隊。現在のシベリア軍管区は、ソ連軍時代のザバイカル軍管区(Забайкальский военный округ)の領域も包括する。軍管区本部は、チタに位置する。
軍管区の多くの部隊は、本部と保障部隊のみから成り、有事の際に完全編成される。部隊及び保管基地には、戦車×4,000両以上、装甲車両×6,000両、火砲×4,300門、戦闘ヘリ×35機が装備されている。
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[編集] 歴史
シベリア軍管区の設立日は、ロシア国防省令により1865年8月6日とされている。
1919年12月3日、シベリア軍管区設置。1935年5月17日、ザバイカル軍管区設置。1929年、東清鉄道紛争、1939年、ノモンハン事件が発生した。
第二次世界大戦時、部隊編成・兵員訓練のための後背地として機能し、軍管区から送られた部隊は、モスクワの防衛等において活躍した。1945年春のドイツ降伏後、第1極東戦線と第2極東戦線が編成され、同年8月8日のソ連対日宣戦布告と共に満州へ侵攻した。
1974年、ザバイカル軍管区にレーニン勲章が、シベリア軍管区に赤旗勲章が授与された。
チェルノブイリ原子力発電所事故の災害派遣、アフガニスタン、チェチェン共和国等に部隊を派遣。
[編集] 編成
シベリア軍管区は、3個軍と直轄部隊から成り、空軍の1個航空軍が配属されている。
[編集] 第41軍
ノヴォシビルスクに軍本部を置く。
- 第85自動車化狙撃師団:ノヴォシビルスク
- 第122自動車化狙撃師団:アレイスク
- 第74独立自動車化狙撃旅団:ユルガ
- 第67独立特殊任務旅団:ベルツク。スペツナズ
- 第61高射ミサイル旅団:ブイイスク。ブーク装備
- 保管基地:オムスク
- 保管基地:ブイイスク
- 保管基地:アバカン
- 保管基地:カメンカ
- 独立通信連隊:コチェネヴォ
[編集] 第36軍
ボルジャに軍本部を置く。
- 第131機関銃・砲兵師団:スレテンスク
- 第196独立自動車化狙撃旅団:ボルジャ
- 第175独立通信連隊:ボルジャ
[編集] 第29軍
ウラン・ウデに軍本部を置く。
- 第5戦車師団:キャフタ
- 第11旅団:ソスノヴイ・ゴル
- 第181独立通信連隊:ウラン・ウデ
[編集] 軍管区直轄部隊
- 第272自動車化狙撃連隊:ボルジャ
- 第24独立特殊任務旅団:ウラン・ウデ。[スペツナズ]]
- 第182ロケット旅団:ゼリョンナヤ・ロシチャ。トーチカ装備
- 高射ミサイル旅団:テレンバ。ブーク装備
- 第12砲兵師団:シェレホフ
- 第382独立砲兵旅団:ディヴィジオンナヤ
- 対戦車砲連隊:ディヴィジオンナヤ
- 第212独立訓練センター:ペシチャンカ
- 独立訓練センター:ドロヴャンナヤ。砲兵の訓練
- 保管基地:ニジネウジンスク
- 戦車予備基地(軍部隊44286):ディヴィジオンナヤ
- 戦車予備基地(軍部隊63753):トプチヒン
- 戦車予備基地(軍部隊32456):シロヴォ
- 戦車予備基地:コズリカ
- 砲兵保管基地:アチンスク
- 第55架橋工兵旅団:タスキノ
- 第174工兵連隊:
- 工兵連隊:ポスペリハ
- 第136独立通信旅団:ウラン・ウデ
- 第101独立通信旅団:チタ
- 第102独立通信旅団:
- 第1620独立訓練通信大隊:ウラン・ウデ
- 独立電波偵察旅団:ブイイスク
- 第232独立電波電子戦連隊:チタ
- 第11放射線・化学・生物学防護旅団:ポスペリハ
- 第151兵站旅団:チタ
[編集] 他軍種
- ロシア空軍
- 第14航空軍:チタ
[編集] 準軍隊
戦時には、軍管区内に駐屯する他省庁の軍事組織も作戦統制下に置く。
[編集] 歴代司令官
職名 | 氏名 | 階級 | 在任期間 | 出身校 | 前職 |
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司令官 | ウラジーミル・ボルドゥイレフ | 大将 | 2001.5-2002.12 | モスクワ高等諸兵科共通指揮学校 | シベリア軍管区参謀長 |
司令官 | ニコライ・マカロフ | 上級大将 | 2002.12- | モスクワ高等諸兵科共通指揮学校 | モスクワ軍管区参謀長 |