シロオビアゲハ
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シロオビアゲハ | ||||||||||||||||||||
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シロオビアゲハのオス |
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分類 | ||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||
Papilio polytes Linnaeus, 1758 | ||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||
Common Mormon |
シロオビアゲハ(白帯揚羽) Papilio polytes は、チョウ目・アゲハチョウ科に分類されるチョウの一種。
[編集] 特徴
成虫は前翅長50mm前後、開帳約7-8cmほど。他のアゲハチョウ類に比べると小型である。和名は後翅に白い斑点が列を成していて、翅を縦断する白い帯模様を形成することに由来する。
インドから東南アジアの熱帯域に広く分布し、日本ではトカラ列島・中之島以南の南西諸島に分布する。沖縄地方では普通に見られ、八重山諸島では通年、奄美諸島でも2月中旬-11月下旬に見られる。年に5-6回発生する多化性である。ハイビスカスなどの赤い花によく訪花し、荒地や林、海岸などでも飛ぶ姿が見られる。
幼虫はシークヮーサー(ヒラミレモン)、サルカケミカン、ハマセンダンなどのミカン科各種を食草とし、しばしば害虫として扱われる。幼虫はミカン科各種を食草にする他のアゲハチョウ属と同じく、1-4令までが鳥の糞のような色で、5令になると緑色になる。危険を感じると赤色の臭角を出す。
[編集] ベニモン型について
シロオビアゲハの雌は遺伝的に2型がある。雄と同じく後翅に白い帯がある「通常型」(白帯型、I型とも)、そしてもう一つが、後翅に白い帯に加えて赤色の斑点がある「ベニモン型」(赤紋型、II型とも)である。ベニモン型はベニモンアゲハの生息する場所に現れるが、ベニモンアゲハの生息しないところにはベニモン型は表れない。
同じ南方系の蝶であるベニモンアゲハは、幼虫時代にウマノスズクサ科の植物を食草にして育ち、成虫になっても体の中にウマノスズクサの毒素が残留している。このためベニモンアゲハを捕食者(主に鳥類)が捕食すると中毒を起こし、胃の中のものを殆ど吐き出してしまい、以後はベニモンアゲハを捕食しようとしなくなる。
シロオビアゲハは本来無毒の生物だが、ベニモンアゲハに体色を似せることで、敵から身を守っていると考えられる。
[編集] 参考文献
- 北隆館「学生版 日本昆虫図鑑」 ISBN 4-8326-0040-0
- 実業之日本社「西表島フィールド図鑑」横塚眞己人 ISBN 4-408-61119-0
- 南方新社「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」福田晴夫他 ISBN 4-86124-057-3