ジオニズム
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ジオニズムは、「ガンダムシリーズ」のうち、アニメ『機動戦士ガンダム』にはじまる宇宙世紀を舞台にした作品に登場する、架空の思想。提唱者は政治家のジオン・ズム・ダイクンでダイクンの生前はコントリズムと呼ばれていた。
人類は過酷な宇宙環境に進出・適応する事で、生物学的にも社会的にもより進化した存在=ニュータイプになれるという考え方。全人類が宇宙に移民する事で人類に革新が起こり、戦争や地球環境の汚染などを克服した一段高いレベルの文明を建設できるとしている。その一方地球は一旦無人にする事で、人類の活動による汚染を浄化すべきだと主張している。
宇宙世紀0060~0070年代において、サイド3(ジオン公国)を中心に地球連邦による宇宙支配に反感を覚えるスペースノイドの間で幅広い支持を集め、ジオニズムを国是と称するジオン公国・エゥーゴ・ネオ・ジオン等の国家・軍閥を発生させた。
その一方、地球に固執する人々や現状の連邦支配に寛容な宇宙移民者をオールドタイプと称してニュータイプと区別した為、一種の選民思想の母胎ともなってしまい、オールドタイプと決め付けられた人々を人類の革新の障害になるとして殲滅・排除すべきとの過激な思想も派生させてしまった。特にダイクンの死後は、ギレン・ザビらによってそうした部分が強調宣伝され、一年戦争を人類の革新のための「聖戦」とすると共に、コロニー落とし等の殺戮行為の正当化にも用いられた。
戦争終結後は地球連邦による弾圧もありジオニズムは一時葬り去られたが、0090年代になるとダイクンの遺児にして一年戦争のエースでもあったキャスバル・レム・ダイクン(シャア・アズナブル)によって復興する。しかしネオ・ジオンの総帥となった彼の取った策は、「地球の重力にしがみついて生きる人々」を抹殺するために地球に小惑星アクシズを落下させるという、かつてのギレン・ザビと何ら変わらない過激かつ非人道な物であった。
なお、安彦良和の漫画版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ダイクン本人が既に上記のような過激で急進的な思想を持っていたとのアニメ本編とは異なる解釈が示されている(従来ダイクン及びジオニズムは後のザビ家やシャアの思想と比べ穏健なものだとされており、アニメ本編の台詞なども、それに基づいていることが分かる)。
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