ジョナサン・パウエル
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ジョナサン・パウエル Jonathan Powell(1969年 - )は、イギリスのピアニスト、作曲家。
[編集] 略歴
18歳でマイケル・フィニスィーの「イングリッシュ・カントリー・チューンズ」(1977/rev.1982-1985)の改訂稿を全曲演奏してから注目を浴び、フィニスィー本人から「シュトラウス・ワルツ」の第一曲目を献呈された。1910年代のロシアの音楽文化の分析でケンブリッジ大学の博士号を得ており、スクリャービンやフェインベルク等のロシアン・ピアニズムを駆使した作品の解釈では、彼の右に出るものはいない。
イアン・ペイスやニコラス・ハッジス程フィニスィー演奏に頻繁に関ってはいないが、「ピアノ協奏曲第四番」を演奏できる史上二人目のピアニストでもあり、2005年11月には全四巻36曲の「ヴェルディ編曲集」を一晩で手がけ、強靭な体力を持つピアニストであることを証明した。
近年ではソラブジの中規模作品(「トッカータ第一番」、「ソナタ第四番」ほか。)を次々と世界初演及び録音しており、将来が嘱望されている。「オプス・クラビチェンバリスティクム」のNY初演は大成功に終わり、2005年の7月に行われたモンペリエのソラブジ個展で「ソナタ第一番」、「グリスターン」、「わが独演の為の協奏曲」、そして「金鶏変奏曲」からの抜粋を演奏し、このリサイタルも絶賛を博した。速度と音量に頼る豪快さこそないが、音質のバランスとテクスチュアを捌き分ける能力はずば抜けており、目下この水準でソラブジ作品を手がけるピアニストは存在しない。従来のソラブジ作品について回った「誇大妄想に頼り切ったピアニズムの垂れ流し」というレッテルを払拭し、実は緻密な音響美に支えられた作品群を残していたことは、このピアニストの演奏で初めて明らかになった。
作曲家としてはフィニスィーやソラブジ譲りの華麗なテクスチュアを駆使しており、ピアノ独奏の為の「恐るべき町の眠り」、「弦楽四重奏曲第二番」、「ピアノソナタ第五番」などにその傾向が顕著である。「編み合わせ」の人工的な触感も、奇妙な音響センスを感じさせる。作品はBMICで一部が閲覧可能。
カテゴリ: イギリスの作曲家 | 現代音楽の作曲家 | イギリスのピアニスト | 現代音楽のピアニスト | 1968年生