ジープニー
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ジープニー(Jeepney)とは、フィリピンで活躍している交通機関。現地では単にジープと呼ばれる。
[編集] 概要
もともとは第2次世界大戦後に米軍払い下げのジープを改造したところから始まる。現在は主に日本の2-4トントラックのエンジンおよびシャーシを利用し、フィリピン製のステンレスボディー、各種各サイズの中古部品を利用して作成されており、1台として同じ車はないと言っても過言ではない。16人乗りが多いが時には30人乗りクラスのものもある。また、軽自動車を改造した10人乗りタイプもある。乗客があふれるような場合は後部にぶら下がる客が出たり、天井に乗り込んだりすることもしばしばある。料金は運転手に直接支払うが、満員の際は隣の人にお金を渡すと、運転手のところまでリレーされ、お釣りがある場合にはきちんと帰ってくる。
メトロマニラにおいては幹線をバスが受け持ち、ジープニーはその他のルートを受け持つ形を取っているが、地方においては100kmを越えるようなジープニー路線も存在している。バス停に当たるような停留所はほとんどの場合存在せず、いつでもどこでも乗り降りが出来る。メトロマニラのマカティ市には路線図が存在している。[1]
また、この形状に対するフィリピン人の思い入れは深く、普通車のシャーシにボディーを乗せた家庭用ジープも大量に存在し、この様なタイプを特に「Owner-type Jeepney」という。
[編集] フィリピン国外でのジープニー
日本では、国立民族学博物館の東南アジアコーナーに常設展示されている。また、福岡市東区の貝塚公園にも保存展示されている。 前ローマ教皇がフィリピンを訪問した際、ジープニーを持ち帰ったという記事が日本の自動車雑誌に掲載されたことがあったが、真偽のほどは不明。