チャンピオンベルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

チャンピオンベルト（英：Champion belt）は、ボクシング等のプロの格闘スポーツにおいて選手権（タイトルマッチ）を制した選手に贈られる豪華な飾りがついたベルト。

現在の一般的なチャンピオンベルトは、革製のベルトの上に金属の板を貼り付け、その上に宝石などの装飾が施されている。チャンピオンベルトは、タイトルを認定・管理する各団体ごとに多種多様なデザインが存在する。

[編集] ボクシング

ジョン・L・サリバンに史上初のチャンピオンベルトが贈られたことをきっかけとして、プロの格闘スポーツでチャンピオンになるとベルトが贈られる習慣が始まった。昔は後援会やスポンサーが独自のデザインのものを贈っていたが、現在では認定団体から規格に沿ったものが贈られるのが一般的である。王座に挑戦する際に承認料を団体に払うが、これに既にベルト代が含まれているからである。勿論、負ければベルトは貰えない。

ベルトは個人で所有出来る場合が多いが、日本のプロボクシングのベルトやプロレスでは持ち回り制で、王座から陥落したり返上する場合は認定団体に返さなくてはならず、そのベルトは次のチャンピオンに贈呈されるシステムが採られている。こういった場合は後援会やスポンサーが記念にベルトを造る。また、新型のチャンピオンベルトが承認団体から往年の名王者に記念品として贈呈されるケースもある。

近代ボクシングの発祥地であるイギリスの国内王座のベルトは特別にロンズデールベルトと呼ばれ、バックルにはロンズデール卿の肖像画がはめ込まれている。初期の物は純金製で、歴史的価値が高い。現在では一人につき一本までと決められており、3度目の防衛を果たさなければベルトは貰えない。

[編集] レスリング

プロレスではボクシングよりデザインに趣好を凝らし、見た目が派手である物が多い。アントニオ猪木が作らせたIWGP選手権のベルトは時価1億円（1983年当時）ともいわれた。

プロレスのチャンピオンベルトは時折、凶器としても使用される。各プロレス団体毎に独自に王座を設定していることからその種類も多く、デザインも様々である。ベルトの寿命も様々で、アメリカなどでは王者の交代とともに頻繁に更新される例が多いが、日本では比較的寿命が長く、全日本プロレスの三冠ヘビー級王座のチャンピオンベルトなどは最も新しいPWFヘビー級ベルトでさえ30年以上も使用されている。アジア王座は存在するが、日本王座は存在しない。他団体との軋轢を避けるためと思われる。また、ジュニア8冠王座の様に、統一後に単体で王座戦を行って解体したベルトもある。

アマチュアレスリングでも世界選手権で優勝すればベルトを貰うことが出来る。