テレバイダー
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テレバイダー(TELEVIDER)は、かつて東京MXテレビで毎週土曜22:00-23:00に放送されていた情報バラエティ番組である。 番組後期にはとちぎテレビにも同時ネットされていた(MXの放送終了5分前に飛び降り)。
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[編集] 概要
番組タイトルはTELEVISION+PROVIDERの造語。
2001年7月7日、当時まったくの無名ミュージシャンであった金剛地武志をアンカーマンに起用し、ニュース形式のバラエティ番組として当初1クール(3ヶ月)の期間限定で放送開始。生放送と東京ローカル局の特性を生かして他民放キー局の裏番組速報を挿入するなど、個性的な内容が評判を呼び、期間終了後もレギュラー番組として存続した。
ニュース番組の体裁を取りつつも、時事に対して斜めに構えた姿勢や、金剛地のキャラクター、出演者同士のシュールなやりとり、意味不明のランキングなどでマニアックな人気を獲得。独立UHF局としては驚異の視聴率を誇ったが、2002年12月31日~2003年1月1日にかけて放送された「テレバイダー年越しスペシャル・まだ持ってたの?煩悩。」を最後に、惜しまれながらも突然終了した。
終了理由としては、石原都知事介入説、内部分裂説など、諸説渦巻いているが、実際には「白沢みきのモーニングTOKYO」と同様、ただ単に「テレバイダー」を立ち上げたスタッフがMXTVを退社したためである。
また、放送時間中にBBSやチャットを開設しリアルタイムで出演者とやりとりが可能であったり、放送原稿をウェブ上で公開するなどのインターネットを利用した試みが多数行われた。この番組の出演者・スタイルを踏襲した「イグザンプラー」がウェブ上で放送されていた。現在は「イグザンプラードラマ」がtvkで放送中。
[編集] 基本方針
[編集] 数字は正義である
- あらゆる情報を数値化。数字の中に真実が見える、というが、かなりナンセンスなデータばかり取り上げていた。
[編集] 東京情報が日本のオピニオン
- ネット地域であった栃木を「南東北」(本来は北関東に分類される)、東京タワーに登ったことがある人を「非東京人」(東京タワーに登るのはお上りさんで東京人は登らないから)、正月には東京で海から上がる初日の出を拝めないのは千葉が邪魔をしている(犬吠埼よりも南鳥島の方が早く初日の出を拝めるとし、「所詮虎の威を借る千葉」と冷酷な表現) と徹底した東京至上主義。
[編集] 「情報は全人類で共有すべきものである」
- インターネットを通じ全世界に情報を発信。放送中、サイトのBBS・チャットにBBS担当のアイドルがリアルタイムでレスポンスをしたり、WEBカメラで放送中の出演者の様子を配信するなど、当時としては画期的な内容であった。
[編集] コーナー
- つかみのコーナー
- アンカーマンである金剛地によるオープニングトーク
- テレビに関する情報
- 裏番組速報
- 番組中随時挿入される、裏番組の状況報告。放送終了時刻直前には、ブロードキャスターの司会・福留功男のテレビに映った時間を計測して、「福留キャスターの労働時間」として報告するのがお決まりになっていた。大晦日SPでは坂本知子が副音声で108つ速報を担当。
- 今週の笑っていいとも
- サングラスの映像をバックに、テレホンショッキングに出演したゲストの名前のテロップが表示される。
- 今週の徹子の部屋
- タマネギの映像をバックに、その週に出演したゲストの名前のテロップが表示される。
- エンタメランキング&テレバイダー独自ランキング
- 経済のコーナー
- 政治のコーナー
- 今週の石原都知事ベストアンサー
- 定例記者会見での発言(主に記者とのやりとり)をピックアップ。ある回から突然打ち切られた。
- アートコーナー
- キヤノンとのタイアップ。新鋭アーティストによるテレバイダーに関した作品を紹介。
- 特集
- 金剛地によるロケ・レポート。VTR明けにアンカーウーマンたちから取材について徹底的に酷評されいじけるのが定番。
- ワンス・アポン・ア・タイム
- 似て非なるもの
- 寺田と山田がにらみ合い、罵りあいながら似た物を比較。最終回で復活。
- トップダウン
- 東京23区のくらしデータをランキングしてトップと最下位の区長にインタビュー、取材拒否多数。
- 東京区域査定
- 東京23区を生活に密着したデータと独自の視点で査定し得点化してランク付け。1度だけ"栃木区域査定"(宇都宮市の査定)も放送された。
- 消費税計算のコーナー
- 街頭インタビュー形式。数百円程度の外税表示の商品を提示して、消費税込みの価格を答えてもらい、その模様を放送。正解なら「優良納税者」、正解より高い答えには「超過納税」、正解より低い答えには「脱税」、答えられなかった場合は「未納」、正解不正解に関係なく回答者が関西弁だと「関西人」と、容赦ないツッコミが入る。
- 天気予報
- 高橋リナ、及び津島亜由子が意味不明のデータを用い、民放各局の天気予報に対抗。民放が外れて当番組独自予報が的中するという奇跡を起した回もあったが、大半ははずれ。番組後期では、天気予報とタイアップ商品を同時に紹介する「タイアップ天気予報」に変更された。
- 占いのコーナー
- 最後のコーナー。色々な雑誌に掲載されている12星座占いの「ラッキーアイテム」のみを羅列。とちぎテレビではこのコーナーのみカット。
[編集] その他
- アンカーウーマンの降板
- 山田玲奈 "自称"パリリポート
- 東京タワーをエッフェル塔と言い張った伝説のリポート。ロケ地は東京。
[編集] 出演者
- アンカーマン
- 金剛地武志(愛称:メガネ、中年メガネ)
- アンカーウーマン
- 寺田椿(2001年7月7日~2003年1月1日)
- 山田玲奈(2001年7月7日~2002年3月30日 / 2003年1月1日)
- 高橋リナ(2002年4月6日~2002年6月29日)
- 津島亜由子(2002年7月6日~2003年1月1日)
- 番組ナレーション
- BBS担当
(番組放送中にBBS・チャットを週代わりで担当する)
- スタジオゲスト
- 坂本ちゃん(お笑い芸人) - 初回の特集「30代の大学生」に関連して。
- 三宅恵介(フジテレビ)
- 畑中秀哉(ニッポン放送記者、都庁担当)
- 原田大二郎(俳優) - 「テレホンショッキング」「徹子の部屋」同日出演時。
- 蟹瀬誠一(ジャーナリスト) - 愛称:カニさん。
- 篠田和之(とちぎテレビキャスター) - 年越しSP カウントダウン担当、録画出演。
[編集] スタッフ
- 演出:前原篤
- 構成:パブロフ(大桶真・天明晃太郎・相沢直)
- イラストレーター:白根ゆたんぽ
- 制作:ザ・ワークス
[編集] 放送時間
- 東京MXテレビ(制作局)
- 土曜 22:00~23:00
- とちぎテレビ(2002年4月以降)
- 土曜 22:00~22:55
※とちぎテレビでも数回フルネットされたことがある。
[編集] 年越しスペシャル
どちらもタイトルは「テレバイダー年越しスペシャル・まだ持ってたの? 煩悩。」
- 2001~2002 22:00~0:15(23:00~15 中断「TCKダイジェスト」)
- 2002~2003 23:15~0:45(とちぎテレビでもネット)
※テレコムセンター1Fロビーに観覧者を集め、生放送した。
[編集] 関連項目
- テレビ朝日・SmaSTATION企画(元プロデューサー)。「武居ちゃん」と呼ばれ、しばしばVTR出演した。
[編集] 前後番組の変遷
金剛地武志出演のザ・ワークス制作バラエティ番組(2001年7月 - 2003年1月) | ||
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