ドミトリー・メドヴェージェフ
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ドミトリー・アナトリエヴィッチ・メドヴェージェフ(メドベージェフ、Дмитрий Анатольевич Медведев、Dmitrii Anatolievich Medvedev、1965年9月14日~ )は、ロシアの政治家。ウラジーミル・プーチン大統領の下で、大統領府長官を務める。2005年11月14日ロシア連邦政府第一副首相に任命される。また、2000年からガスプロムの取締役会議長(会長)も務めている。
1965年9月14日ソビエト連邦のレニングラードに生まれる。1987年レニングラード大学法学部を卒業し、同大学院に進学する。1990年には専門の私法分野で博士号を取得した。1990年レニングラード市ソビエト人民代議員機関に勤務する。1991年から1999年まで母校のサンクトペテルブルク大学で非常勤講師として教壇に立つ。同じ時期にサンクトペテルブルク市と市長のアナトリー・サプチャークの法律専門家として勤務し、その後、サプチャークの補佐官となったプーチンと出会う。1991年から1990年代半ばまでサンクトペテルブルク市対外関係機関に勤務し、プーチンが議長を務めた対外経済関係委員会の法律専門家となっている。さらに1994年プーチン議長の顧問に就任する。
1999年11月ウラジーミル・プーチン首相によってサンクトペテルブルクからモスクワに移り、ロシア連邦政府に官房次長として勤務する。同年12月大統領府第一副長官に任命される。
2000年ロシア大統領選挙において、プーチン陣営の選挙対策本部責任者としてプーチンの大統領当選に貢献し、ロシアにおいて最も有力な政治家の一人に台頭する。2000年から2001年までガス企業・ガスプロムの取締役会議長(会長)を務める。2001年から2002年まで副会長。2002年6月30日から再びガスプロム会長に就任した。2003年10月アレクサンドル・ヴォローシンの跡を襲って大統領府長官に就任する。2005年11月14日第一副首相に任命される。
メドヴェージェフは、現代的、自由主義的、プログマティストとして知られている。有能な行政手腕の持ち主であり、プーチンに対して忠実な支持者である。メドヴェージェフは、経歴からシロヴィキには含まれないが、シロヴィキの路線に同調している。第一副首相就任に伴い、2008年実施予定のロシア大統領選挙でプーチンの後継者として指名されると予想する向きもある。
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