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ドライオーガズム - Wikipedia

ドライオーガズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ドライオーガズムDry orgasm)は男性におけるオーガズムの一種で、射精を伴わないオーガズムを指す。ドライオルガズムドライオルガスムスマルチプルオーガズムとも言う。愛好家の間では女性が達するオーガズムに近い体験と言われ、主に自慰によりこれに達する。

目次

[編集] 概要

男性のオーガズムは通常射精を伴うが、前立腺刺激などにより、射精を伴わずにオーガズムに至ることも可能であり、これをドライオーガズムと言う。射精を伴うオーガズムをドライオーガズムに対してウェット(濡れた)オーガズムということもある。以上の定義からドライオーガズムは男性のオーガズムにのみ用いられる言葉である。

少年期の性的行為において精液の分泌が出来ない時期の少年のオーガズムは、ドライオーガズムとなる。この理論は複数の性科学者によって支持され、数件の報告がある[1]

射精をともなうウェットオーガズムが主にペニスだけの快感であるのに比べ、ドライオーガズムはより広範囲の性感帯、時には下半身全体を快感が襲うこともある。多くの経験者はドライオーガズムはウェットオーガズムの10倍或いは100倍も強い快感をもたらすと報告している。また一回のオーガズムの時間も長い場合には1分以上も継続する場合もある。さらに射精を伴わない為、性的刺激が続く限り、何度も繰り返してドライオーガズムに達することができる。

[編集] 医学的見地

一般的な性行為においてオーガズムがドライオーガズムとなる場合は、何らかの性機能障害である可能性がある。具体的には「射精神経の異常」、「前立腺障害」、「(副)交感神経系の障害」などが挙げられる。前立腺癌である男性、前立腺癌術後の男性、前立腺肥大症の男性、前立腺の除去を行った男性、多発性硬化症の男性、骨盤内手術術後の男性、もしくは骨盤内臓神経に近い部位の放射線療法を行った男性などに、この状況が起こりえる。またこの状況は、医学的見地から逆行性射精などの射精障害とみなされる。


注意:  この項目には未成年者の閲覧にふさわしくない記述・表現が含まれている可能性があります。不快に感じる方は閲覧をご遠慮ください。

[編集] ドライオーガズムに至る方法

多くの男性は少年期から自らペニスを刺激して射精に至ることで快感を得るという、いわゆるペニスオナニーの経験を積んでいる為、性的刺激を続けると通常射精に至るが、多少の練習によりドライオーガズムに至ることが可能である。

以下にドライオーガズムに達する為の方法について詳しく述べる。いずれの方法にしても慣れるまでは、オーガズムが近づくとペニスに軽く触るだけでも射精してしまうことが多い。射精してしまうと当然のことながらドライオーガズムに達することはできない。従って、最初のうちは出来る限りペニスに触れないように注意を払うことが必要である。ただ、もし射精に至る場合も、通常の射精に比べて非常に強い快感を感じることが多く、咆哮してしまう者も多い。また前立腺を刺激している為に、前立腺液が多量に排泄されるので、射精する精液の量も格段に多くなる。

[編集] 前立腺刺激

[編集] 基本のテクニック

前立腺の位置12番が前立腺にあたる。9番が直腸であり、通常直腸壁を通して前立腺に刺激を与える。
前立腺の位置12番が前立腺にあたる。9番が直腸であり、通常直腸壁を通して前立腺に刺激を与える。

前立腺はアヌスから4-5 cm入ったところの腹側にある。自分で刺激する場合も、パートナーに刺激してもらう場合も、直腸を傷つけない為にメディカルグローブをはめることが推奨される。体位は特にこだわる必要は無いが、自分で刺激する場合は、仰向けに寝て軽く開脚し膝を曲げる姿勢が楽である。背中にクッションを置くなどして上半身を起こし、指がアヌスに届きやすくすると長時間この姿勢を保つことができる。浅めのバスタブに横たわって両脚をバスタブの縁に掛けてもよい。パートナーに刺激してもらう場合は、仰向けでもうつ伏せでもどちらでも構わない。

ローションクリームで十分にアヌスをマッサージしたあと、中指にもたっぷりとローションやクリームをつけて、アヌスから中指を第二関節か根元まで入れて臍の方へ少し曲げると10円玉位の大きさの少し硬い部分がある。その辺りをゆっくりと押さると、疼痛を感じるところがあるが、それが前立腺である。ゆっくりと息を吸いながら押さえ、息を吐きながら緩めるということをくりかえしているうちに、だんだんと今まで味わったことのない感覚がこみ上げてくる。最初は快感かどうかも分からない不思議な感覚である。人によっては何とも言えない幸福感がまず来て、そして泣き出すこともある。この感覚は人によって異なるが、それが不快でない限り刺激を続けて徐々に前立腺感覚を覚えることが肝要である。

そのうちに徐々に感覚が薄れてきたら無理に続けずに刺激を止める。いきなりオーガズムに達することは殆ど無いが、重要なのは前立腺刺激による不思議な快感を味わうことである。一度前立腺の快感を覚えたら、繰り返し刺激をしてみること。射精をしないので、2・3分も休憩すればまた快感が生じる。 しかしながら数回も続けると疲れて感じなくなるので、続きは次の日にすることにして十分休息をとる。体調が良くないとドライオーガズムには至らない。毎日する必要は無いが、気分の良い日にはできるだけ試すこと。だんだんと快感が大きくなって叫び声が出たりすることがある。

ドライオーガズムが近づくと呼吸が浅くなりがちであるが、努めて深呼吸を続けると、アヌスの奥深く或いは腰全体の快感が強まり、腰から太腿にかけて痙攣したり、両脚が伸びて硬直したり、叫び声を上げたりして絶頂に達する。ドライオーガズムに達した後も前立腺刺激を続けると、次から次へと何度もドライオーガズムに至る。

[編集] 前立腺刺激器具

自分の指で長時間に渡って前立腺を刺激することは、かなり身体の柔らかい人でないと難しいので、Gスポット刺激用のディルドなどを用いると簡単に楽な体勢で前立腺を刺激することができる。また肛門括約筋の収縮により前立腺を刺激するエネマグラという前立腺刺激具を使うと、手で触れずに前立腺刺激を行うことができる。また弱い電流を前立腺に流してドライオーガズムを誘発する器具も何種類か販売されている。

また、直腸から前立腺を刺激する方法とは別に、前立腺初期化と呼ばれる尿道から前立腺を刺激する方法がある。前立腺は膀胱直下の尿道を取り囲んでいるので、尿道にカテーテルなどの細長い弾性体を挿入すると、尿道を介して前立腺を刺激することができる。但し、この方法は尿道を傷つける恐れがあり、また手指、ペニスおよびカテーテルの消毒が不完全であると尿道炎や膀胱炎などの細菌感染を起こすので、危険性を十分に理解した上で行わなければならない。

[編集] エネマグラによる前立腺刺激

エネマグラは米国で開発された前立腺マッサージ器具だが、前立腺を刺激することで比較的容易にドライオーガズムを得られることが分かり、今では前立腺オナニー器具として広く知られるようになった。肛門括約筋の運動により、前立腺、アヌスそして会陰部の三箇所を同時に刺激してドライオーガズムに至ることができる。

[編集] 準備

直腸にエネマグラを挿入するので、直腸内に便があるとエネマグラに便が付着する場合がある。便意のあるときには排便するか或いは浣腸した方が良い。浣腸液としては百CC程度の微温湯で十分で、排泄液がほぼ透明になるまで数回繰り返すと直腸内の便はほぼ無くなる。便意の無い時は直腸内は空なので浣腸する必要はない。また前立腺を刺激することにより尿意を催すことがあるので、あらかじめ排尿しておく方が良い。

[編集] アナルマッサージと肛門括約筋を動かす練習

  1. 以下の記述では右利きの方の場合の標準的な体位で説明する。左利きの場合は左右を逆にすること。全裸でベッドに左を向いて横臥し、左脚をほぼ真っ直ぐに伸ばし、右膝を胸のほうへ引き上げて直角に曲げ、右膝をベッドに着ける。自然に臀部は斜め上方を向く。左手は枕をつかみ、声が出そうになった時にすぐに顔を埋められるように用意する。もし寒ければ腰から背中にバスタオル等をかける。
  2. アナルマッサージはアナルオナニー或いはアナルセックスの経験の無い場合は特に重要である。エネマグラは前立腺と会陰部に加えてアヌスを同時に刺激するので、アナル感覚を磨くことはドライオーガズムに至る為には大切である。直腸の奥までは指は挿入しないので、メディカルグローブを嵌める必要はないが、爪は短く切ること。右手の人差し指か中指にジェル(ローション)をタップリと付け、アヌスにジェルを塗り付ける。アヌスの力を抜き、 円を描くように周囲からやさしく愛撫する。アヌスに指を挿入したくなるまで十分愛撫し、指を入れたくなったらアヌスを開き、指をゆっくりと挿入していく。アヌスを開くのは排便をする時の要領である。指を少し入れては戻して十分にジェルを塗りこめるように。アヌスに痛みを感じたら戻すこと。無理は絶対に禁物である。第三関節(一番先よりの関節)位まで挿入すると、アヌスの窮屈なところが指を締め付けるのが分かる。 ゆっくりと前後に動かしたり回したりしながら、アヌスが十分指に馴染んで違和感を感じなくなるまでマッサージをする。人差し指から始めた場合は、アヌスが人差し指の太さに慣れたら、少し太くて長い中指と交代させる。第三関節より先には指を挿入する必要はないが、もし入れたくなったらさらに指を進めて根元まで挿入してもよい。
  3. エネマグラを動かすのはアヌスを開閉する肛門括約筋であり、排便時には無意識に動かしているが、意識的に自由に動かす為には少し練習が必要である。アヌスに指を挿入したまま肛門括約筋を動かすことにより、アヌスの動きを指で感じ取りながら練習するとコツが掴みやすい。まず、アヌスに指を入れたまま排便をする要領でアヌスを開く。指が少し押し出されるようなら肛門括約筋の動かし方は正しい。次に、指は入れたままで今度はアヌスを締め付けてみる。指が引きずり込まれるようなら正しい動きである。アヌスを開いたり、締め付けたりを何度も繰り返し、自由に肛門括約筋を動かせるように練習する。
  4. 呼吸法はドライオーガズムを得る為には非常に大切である。次に、肛門括約筋の運動と呼吸法を連動させる練習を行う。アヌスには指を挿入したまま、ゆっくりと息を吐きながらアヌスを開く。1から8まで数えながらゆっくりと息を吐き、徐々にアヌスを開く。アヌスが正しく開いているか指で感じとること。次には、ゆっくりと息を吸いながらアヌスを締め付ける。1から8まで数えながらゆっくりと息を吸い、アヌスを締め付ける。指が引きずり込まれたならアヌスの動きは正しい。何度か繰り返して、アヌスの運動と呼吸が自然に連動するように練習する。慣れてきたら息を吸う時に、指が食い千切られそうになる程に強くアヌスを締め付けてみる。
  5. 三分の一の締め付けはエネマグラでドライオーガズムに達する時の最後の重要な動きである。ゆっくりと息を吸いながらアヌスを最大の三分の一か半分程度の強さで締め付けてそのままで保持する。締め付けの強さは指で感じ取ること。呼吸は止めずにゆっくりと続ける。中途半端にアヌスを締め付けてじっと保持するのはとても難しく、アヌスがヒクヒクしだすが我慢する。限界が来て思いっきり締め付けたくなったら逆にアヌスを緩める。そして再びゆっくりと息を吸いながら三分の一か半分程度の締め付けを行いそこで止める。すぐにアヌスがヒクヒクしだし、思いっきり締め付けたくなるまで我慢して、最後にアヌスを緩める。このサイクルを何度も繰り返す。次第に喘ぎ声が出たり体が悶えたりすることもある。そしてどうにも我慢が出来なくなったらアヌスを思いっきり締め付けても構わない。アヌスが敏感な場合はこの運動だけでドライオーガズムに達することもある。

[編集] エネマグラの挿入

  1. 左手でエネマグラの根元を持ち、右手の指をゆっくりとアヌスから抜いて、まずは指についたジェルをエネマグラに塗り付ける。今からアヌスに挿入するエネマグラをじっと見つめながら、愛撫するようにジェルを塗りつける(気持ちを高めることはドライオーガズムに至る為にはとても大切である)。さらに右手でジェルのチューブをにぎって、エネマグラの頭部から上半分にジェルをタップリと絞りだす。チューブを置いて再び指でジェルをエネマグラ全体に伸ばす。エネマグラを見つめながら満遍なくジェルを塗りこめる。
  2. エネマグラに十分ジェルを塗りつけたら、いよいよアヌスへ挿入する。まず、既にベトベトになっている右手の指をもう一度アヌスに挿入し、軽くアヌスを開いたり閉じたりして肛門括約筋の準備運動を行う。指を抜いて残ったジェルを臀部や太腿にこすり付け、いよいよ右手でエネマグラの根元を保持する。そしてゆっくりと臀部の方からエネマグラの頭部をアヌスへ向け、アヌスを大きく開いてエネマグラをアヌスの中心に触れさせる。
  3. エネマグラ頭部がアヌスの中心に当ったら、ひんやりしたジェルで思わずアヌスを締め付けたくなるが、ぐっと我慢してアヌスを開き、ゆっくりとエネマグラを挿入していく。エネマグラは指よりも随分太いので、最初はアヌスがきつく感じるが、ゆっくりと押し込んでいけばアヌスは徐々に開いてエネマグラを飲み込んでいく。一番太いところが通過すると、後はスルリと奥まで入ってしまう。アバットメント(前脚部)が会陰部の中心からずれている場合には、エネマグラを少し回転させて位置を修正する。会陰部が汗やジェルで濡れていたり、或いは押し付ける力が強すぎる場合には、アバットメントと会陰部の間にティッシュ等を畳んで挟む。

[編集] ドライオーガズムへ

  1. 特に初心者はエネマグラがアヌスに十分馴染むまではアヌスを締め付けずに、10分か20分間ゆっくりと深呼吸だけを行う。1から8まで数えながら吸って、次に1から4まで数える間は息を止めて、そして次に1から8まで数えながら吐く。その間アヌスや前立腺辺りに気を集中する。
  2. エネマグラが十分アヌスになじんだらいよいよアヌスの締め付けを開始する。先ほどと同じようにゆっくりと息を吸いながら(1から8まで数える)アヌスをゆっくりと締め付けていく。エネマグラが引きずり込まれ、頭部が前立腺を押さえつける。じわりとした快感が起きる場合もあるが、最初は何も感じないことも多い。吸い終わったらしばらく止めて今度はゆっくり吐く。1から8まで数えながら、アヌスを緩め、そして開いていく。これを20から30回繰り返す。大事なのはゆっくりと深い呼吸、そしてアヌスと前立腺に気を集中することである。高ぶってきたら、空いている右手で太腿、腰、臀部、そして乳首や乳房を愛撫する。
  3. いよいよフィニッシュの三分の一の締め付けである。ゆっくりと息を吸いながらアヌスを最大の三分の一か半分程度の強さで締め付けてそのままで保持する。先ほどの指の代わりにエネマグラの細い根元があるだけなのでコントロールはより一層難しいが、それが余計にアヌス快感をもたらす。呼吸は止めずにゆっくりと続ける。中途半端にアヌスを締め付けてじっと保持するのはとても難しく、アヌスがヒクヒクしだすがグッと我慢する。アヌスのヒクヒクとした動きによりエネマグラの頭部が前立腺を軽く刺激しているはずである。我慢の限界が来て思いっきり締め付けたくなったら逆にアヌスを緩める。すぐにまた締め付けたくなるので、再びゆっくりと息を吸いながら三分の一か半分程度の締め付けを行いそこで止める。またもアヌスがヒクヒクしだし、思いっきり締め付けたくなるまでグッと我慢して、最後にアヌスを緩める。このサイクルを何度も繰り返すと、次第に喘ぎ声が出たり体が悶えたりする。そしてどうにも我慢が出来なくなってアヌスを思いっきり締め付けると、エネマグラが前立腺を押し付け、強烈な快感をもたらし、時には体全体が硬直したり痙攣したり咆哮を上げながらオーガズムに達する。
  4. 一旦オーガズムに達すると、後は体の反応するままに任せること。体力の続く限り、オーガズムは何度も何度も訪れ、その度に咆哮し、最後には泣き叫びながら最大の絶頂に達する。これがマルチプルオーガズムである。
  5. 使用後のエネマグラは微温湯で石鹸をつけて洗い、タオルで拭いて乾燥させて保存すること。アヌスの周囲にもジェルが付いているので、シャワーを浴びることを勧める。直腸洗浄の必要はない。

[編集] 会陰部刺激

会陰部の位置。男性における会陰部はペニスからアヌスにかけてを指す。
会陰部の位置。男性における会陰部はペニスからアヌスにかけてを指す。

男性の会陰部は睾丸とアヌスの間の部分であり、前立腺の図から明らかなように、会陰部を押さえることで間接的に前立腺を刺激することができる。体位は自由であるが、仰向きに寝て膝を直角程度に曲げて脚を大きく開いた姿勢がやりやすい。右利きの場合、右手をペニスを超えて伸ばし、中指を会陰部に当て、手のひらで睾丸をつつむように押さえる。そのままゆっくりと会陰部に沿って上下に指を動かす。この時指は会陰部の皮膚に密着したままで皮膚ごと動く程度の強さが基本である。この時点で声を上げたり、ペニスが少し勃起することがあるが、構わずに続ける。ペニスが勃起すると、ペニスの根元から続く会陰部も硬くなるので、その部分をゆっくりと刺激する。またその先のアヌスの手前の窪みを軽く押さえるのも快感をもたらす。快感を得られる場所は人によって異なるので、自分の感覚に集中して快感を得られるところを押さえる。

ドライオーガズムは突然来る場合が多い。太腿を思わず閉じてしまい、硬直した太腿で腕を挟むことになるが、自由な指先でさらに会陰部刺激を続けると、何度も何度もドライオーガズムに達することができる。

もう一つの推奨される体位は、左側を下にして横たわり、左足をまっすぐ伸ばし、右膝は直角程度に曲げ、尻を上に突き出す格好である。左手は胸の前。右手を後ろから回し中指で会陰部を押さえ、手のひらでアヌス周辺をつつむ。このまま会陰部を前後にゆっくり刺激すると、同時にアヌス周辺が手のひらで愛撫されることになり、快感が増すようである。

[編集] エナジー・オーガズム

古代インドに伝わるタントラの秘法の一種であり、局部に全く触れずにオーガズムに至る方法である。前立腺を介さないので男性でも女性でもオーガズムに達することができる。上記二つの方法もそうだが、エナジー・オーガズムの場合は特に環境・雰囲気が重要である。一人で行う場合は、十分なプライバシーを保てる場所、そして多くの場合オーガズムに至った時に大きな叫び声が出るので、周囲に声が漏れないことが大事である。

入浴或いはシャワーを浴びて十分リラックスした後、全裸の上に薄いガウン程度を纏って絨毯や畳の上に正座し、大きく数回深呼吸をする。この時、呼吸はできるだけエロチックに行う。鼻から吸って口からハアーと出す時の声を色っぽくする。気持ちがリラックスしたら仰向けに横たわる。オーガズムに達する時に両手で掴むための固定されたものが頭上にあるとうまく行きやすい。ソファーの脚などが最適である。

両脚を肩幅程度に広げ、膝を90度ほどに曲げる。ここでガウンの前を少しはだけて、太腿を露にする。両手は頭の上で枕などを掴んでいるとやりやすい(枕は頭を載せるのではなく、手で掴むために用いる)。鼻から息をゆっくりと吸いながら、背中が少し浮く程度に弓なりにそらす。この時自然に両脚はさらに開く。一杯まで吸ったらそのまま息を止めずにゆっくりと今度は口から吐く。この時唇を少し丸めてロウソクの火を消すつもりで息を吐く。息を吐くときに同時に骨盤底筋(PC筋)を思いっきり締める。

骨盤底筋を締めるのは排尿を途中で止める要領である。最初はどうしてもアヌスも締めてしまうが、それでも構わない。徐々に、アヌスを締めずに骨盤底筋だけを締めるコツを習得することができるが、そうなるとより早くオーガズムに達することができる。

話が少し逸れたが、鼻から吸うときには背中を反らし、口から吐くときには思いっきり骨盤底筋を締める。これをゆっくりと途切れなく続ける。両膝の間にクッション等を挟むと骨盤底筋を締める感覚が掴みやすい。

この動作に慣れてきたら、息を吐くときはできるだけエロチックに、また吸うときにはあたかも局部から空気が体に侵入してくることを想像する。しばらく続けると息を吐くときには声を上げたくなるので、遠慮なく思いっきりエロチックな声を上げること。そのうちに、吐くときにも吸う時にも声が出てしまうようになり、ガウンの前は大きくはだけて胸から局部にかけて何もかもが晒されてしまう。両手はソファーの足か何かを必死で押さえていて、息を吸うときには両脚は極限まで開き、閉じる時には悲鳴が上がってしまう。呼吸は浅く早くなろうとするが、ぐっと我慢してゆっくりとしたペースを続ける。

息を吸うときにはアヌスから(女性の場合は)膣さらにその周囲の局部全体を同時に犯されるような感じがして悲鳴が上がる。そして次に息を吐きながら骨盤底筋を締め付けるとさらに強い快感が襲う。ここまで来たらオーガズムは間近である。悲鳴を上げ続けながら気力を振り絞って深呼吸を続けると、腰から下半身が痙攣し、咆哮を上げたり泣き出したりして絶頂に達する。それでも呼吸を続けるとオーガズムがずっと続き、時には狂乱状態で泣きわめいてしまうこともある。体力が続いて呼吸を止めない限りオーガズムが続き、そして体力が尽きて呼吸と骨盤底筋の締め付けをやめると静かにオーガズムは収まりとても幸せな気分になる。

このエナジー・オルガズムは会陰部刺激のところで述べた横向き体位でもできる。その時はよりアヌスの方を犯される感じがする。

[編集] 脚注

  1. ^ Janssen, D. F., Growing Up Sexually, 2002.

[編集] 外部リンク

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