ハープ
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ハープ (Harp) は、西洋音楽で用いられる弦鳴楽器。弦鳴楽器の5分類の内ハープ属に属する。楽器用法としては弦楽器に属し、弓を使わずにもっぱらはじいて音を出すため、撥弦楽器に分類される。日本語では竪琴(たてごと)と呼ばれる楽器群に含まれる。
共鳴胴の両端に2本の棹を立て、2本の先を結ぶ。棹のうちの曲線状になった方と共鳴胴との間に平行に弦を並べて張る。弦の数は数十本に及ぶ。この弦を指で弾いて演奏する。最も古い楽器の一つで、同種の楽器は世界各地に分布している。アイリッシュ・ハープ、アルパがその例である。ワーグナー作曲、楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」において、ベックメッサー・ハープが使われる。これは小型のハープであり、古楽器に近い。なお、ブルースハープは、ハーモニカの俗称でハープとの直接の関連はない。
目次 |
[編集] ダブル・アクション・ペダル・ハープ
現代の西洋音楽の独奏やオーケストラなどの合奏で広く用いられているハープは、ダブル・アクション・ペダル・ハープである。これは、主に47本の弦を変ハ長調全音階で張り(半音低く調律された白鍵のみのピアノのイメージ)、7本のペダルを足で操作することにより、各オクターブのハ、ニ、ホ、ヘ、ト、イ、ロそれぞれの弦を同時に半音上げたり、全音上げたりできるようになっているハープである。全音階ハープを転調などに対応できるようにするため、楽器職人セバスチャン・エラール等により作られた。この仕組みにより、様々な調を演奏することができるが(調によっては異名同音的に)、どんなに熟練してもペダルの操作を全くの瞬時に行うことは不可能であるため、オーケストラなどでは2人で演奏することによって、ペダル操作の不完全さを補うことがある。また、ダブル・アクション・ペダル・ハープに代わる楽器として、半音ごとに弦が張られたクロマティック・ハープというものも19世紀に作られたが、結局は廃れてしまった。
音域は6オクターブ半を持ち、最高音は中央ハの3オクターブ半上の変ト(ペダルで嬰トになる)、最低音は中央ハの3オクターブ下の変ハである。いちばん高音から0オクターブ(2音のみ)、1オクターブ・・・7オクターブ(3弦のみ)と数える。弦には識別のために色が付けられており、各オクターブのハ(C)の音が赤、へ(F)の音が青(黒)となっている。
上記のように弦楽器に分類されるが、オーケストラではその主体となるヴァイオリン属の楽器と音色も奏法も大きく異なるため、弦楽器群の楽器のひとつとしてではなく、挿入楽器として扱われる。
[編集] 著名なハープの楽曲・ハープの特徴的な楽曲
[編集] ハープ単独による楽曲
- C・P・E・バッハ - ハープソナタ ト長調
- ボクサ - モーツァルトの主題による変奏曲
- サン=サーンス - 幻想曲 Op.95
- フォーレ - 即興曲 変ニ長調 Op.86、塔の中の王妃 Op.110
- カプレ - 2つの嬉遊曲
- タイユフェール - ハープ・ソナタ
- ヒンデミット - ハープ・ソナタ
- ブリテン - ハープのための組曲 Op.83
- ダマーズ - 2台のハープのためのソナチネ
[編集] 室内楽曲(ハープと他の楽器による)
- サン=サーンス - 幻想曲 Op.124(ヴァイオリンとハープ)
- ドビュッシー - フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
- ラヴェル - 序奏とアレグロ
- ヴィラ=ロボス - 神秘的な六重奏曲
- イベール - ヴァイオリン、チェロ、ハープのための三重奏曲
[編集] 協奏曲
- ヘンデル - ハープ協奏曲 変ロ長調 Op.4-6
- ディッタースドルフ - ハープ協奏曲 イ長調
- クルムフォルツ - ハープ協奏曲(全6曲)
- モーツァルト - フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299 (297c)
- ボアエルデュー - ハープ協奏曲 ハ長調
- ボクサ - ハープ協奏曲
- ライネッケ - ハープ協奏曲 ホ短調 Op.182
- ブルッフ - スコットランド幻想曲 変ホ長調 Op.46(ハープに第2の独奏者に等しい役割が与えられている)
- ピエルネ - ハープと管弦楽のためのコンチェルトシュテュック Op.39
- グリエール - ハープ協奏曲 変ホ長調 Op.74
- ピツェッティ - ハープ協奏曲 変ホ長調
- ヴィラ=ロボス - ハープ協奏曲
- タイユフェール - コンチェルティーノ
- ロドリーゴ - セレナータ協奏曲
- ジョリヴェ - ハープと室内管弦楽のための協奏曲
- フランセ - 2台のハープと弦楽のための協奏曲
[編集] 音楽祭
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[編集] 著名なハープ奏者