バッカーノ!
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『バッカーノ!』は成田良悟/著、エナミカツミ/イラストのライトノベル。電撃文庫刊。第9回電撃ゲーム小説大賞(現・電撃小説大賞)受賞作。吟遊詩人により月刊電撃コミックガオ!の2月号からコミック化が決定。また2007年夏からのテレビアニメ化も決定した。
目次 |
[編集] ストーリー
- 三百年前、船の上で錬金術師達は不死の法を手に入れるため、『悪魔』を召還したのが全ての始まりであった。
- 悪魔は錬金術師達に不死の酒を与え、唯一死ねる方法と召還主だけに不死の酒の製造方法を教えた。
- しかし、その次の日の夜、錬金術師達の内の一人が仲間を喰い始め、彼らはその魔手から逃れる為、世界中に散り散りとなった。
- そして禁酒法時代のアメリカ、不死の酒を巡り、バッカーノ(馬鹿騒ぎ)が始まる!
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 不死者
- 不死者
- 『不死の酒』を飲んだ人間がなるモノ。不老不死。全身の細胞レベルで別々の生き物と化しており、死んでも傷が細胞同士で繋がり合い、生き返る。
- とはいえ不死身になるだけで身体能力は変わらない。痛みも特殊な方法を使わぬ限り消すことはできない。部位は何度も破壊される度に再生が早くなる。
- 唯一の死ぬ方法は、不死者が別の不死者の頭に右手を載せその人物を『食いたい』と願う事。手を載せられた相手は知識や経験ごと手を載せた相手に吸い込まれ、消滅する。
- また「不死者同士では偽名を名乗る事が出来ない」という縛りが存在する。これは不死細胞一つ一つが本能で「一つになる」ことを命じている為である。
- 出来損ない
- セラードが開発した酒の『出来損ない』を飲んだ人間がなるモノ。大体の性質は上記に準ずる。
- 大きな違いは相手を『食う』ことができない(不死者が『食う』ことは可能)、不死者の偽名縛りが存在しない、「不死」だが「不老」ではない、の三点。
- この『出来損ない』であるダラスは、何故か通常より再生が格段に早く、ヒューイの実験対象扱いなのはこの性質によるものと考えられる。
- ホムンクルス
- 総じて錬金術で人工的に作られた生命を指すが、性質は大きく異なる場合が殆ど。
- エニスの場合は『不死者』と同等の性質だが、主人の思念一つで体構成が崩壊し、絶命させることが可能。
- クリストファーらの場合は「不老」だが「不死」ではない。また双子やリーザ等、特殊な性質を持つ個体も存在する。
- またビルトが研究していたものは男性型と女性型の2種類があり、それぞれ違う性質を持つ。
- 因みにセラードが求めていたホムンクルスとはフラスコ内でしか生きられず、代わりに全ての知識を有していたらしい。
[編集] 登場人物
以下に付記されている声優はドラマCDのもの。
[編集] マルティージョ・ファミリー
- フィーロ・プロシェンツォ
- この物語の中心的人物(多少例外はあるが)。マルティージョ・ファミリーの幹部。とある事件で不死者となった。
- 童顔であることをかなり気にしていて、気を許した者以外がそのことに触れると激しく怒る。
- マイザー・アヴァーロ
- 三百年前、船上で悪魔を召還した錬金術師で不死者。セラードに同じく不死者であった弟を喰われた。
- 温厚で礼儀正しいがファミリーの事を侮辱されると多少恐くなる。組織の『出納係(コンタユオーロ)』
- モルサ・マルティージョ
- マルティージョ・ファミリーの『頭領(カ―ポ・ソチエタ)』。とある事件で不死者となった。
- ファミリーの規模は小さいものの、マイザーの傷が再生していくのを見ても殆ど驚かなかったというかなりの人物。
- カンシチロウ・ヤグルマ
- マルティージョ・ファミリーの『年寄り(プリモ・ヴォート)』。日本から移住して来た。とある事件で不死者となった。
- 財布をスろうとしたまだ子供であったフィーロを背負い投げした。
- ロニー・スキアート
- マルティージョ・ファミリーの『秘書( キアマトーレ)』を務める二十代前半の男。実はマイザー等錬金術師達に不死の酒を与えた悪魔で、現在はエルマー・C・アルバトロスの願いによってマイザーを影ながら支えている。
- アデルとマリアの戦闘中に二人の武器を何の苦も無く奪い取ったり、マリアが刀を振るのに合わせて、雲をどかせるなど、力の無駄遣いをマイザーに指摘されるが、本人は反省していないようである。口癖は「まあいい」。
- エニス
- セラード・クェーツによって造られた人造人間(ホムンクルス)。セラードの不死の細胞ととある女性の細胞によって造られた為、セラードの肉体の一部らしい。
- その為、セラードに命を管理されていたが、現在はセラードがフィーロに喰われてしまったのでフィーロの一部となった。
- フィーロ、チェスと同居している。セラードの命令で何人もの不死者を喰ったので多種多様な知識を持っている。
- ランディ
- マルティージョ・ファミリーの幹部。ペッチョとコンビを組んでいる。とある事件で不死者となった。
- あまりに痩せているので仲間からは『ゴースト』と言う不本意なあだ名をつけられている。
- ペッチョ
- マルティージョ・ファミリーの幹部。ランディとコンビを組んでいる。とある事件で不死者となった。
- あまりに太っているので仲間からは『ミートボール』という不本意なあだ名をつけられている。
- セーナ
- マルティージョ・ファミリーの活動拠点である「蜂の巣(アルヴェアーレ)」の店主。表向きは蜂蜜屋だが、裏では酒場を経営している。
- 料理の腕はいいが、料理にも酒にも蜂蜜をタップリ入れるのが欠点。とある事件で不死者となった。
- リア・リンシャン
- 「蜂の巣(アルヴェアーレ)」で働いている中国人女性。とある事件で不死者となった。
[編集] 泥棒カップル
- アイザック・ディアン 声:小野坂昌也
- とある事件で不死者となったが、はじめ、本人は全く気付いていなかった。ミリアと行動を共にしており、仮装して毎回奇妙な物(チョコレート工場のチョコレート全部、美術館のドアなど)を盗むので世間には仮装強盗として知られている。
- 『獄中編』ではそれまでのバカキャラとは一転(?)、ミリアを警察から逃がし、自分だけが連行される。
- 2001年になってやっと(不死者になったのは1930年)自分たち二人が不老不死だと気付いた。
- ミリア・ハーヴェント 声:笠原留美
- アイザックとは二人で一人のバカップル、当人達に自覚は無いが騒ぎの中心になっていることが多い。不死者。
- ミリアは過去について触れたがらず、アイザックも触れようとはしない。ミリアはどうやら、相当悩んでいることがあった模様。
- 表面に見せるバカップルの片割れとしての態度だけでなく結構深い思考をしているようで、自分たちを取り巻く状況をかなり正確に洞察しているような描写も見受けられる。
[編集] ガンドール・ファミリー
- キース・ガンドール
- ガンドール・ファミリーを仕切っている三兄弟の一番上。とことん寡黙な男で長話することは皆無に等しい。何故か、全部ジョーカーのトランプをいつも持っている。
- とある事件で妻と共に不死者となった。仲間には優しいが、敵や不正を犯した味方には冷酷である。 クレアとは幼馴染。
- ベルガ・ガンドール
- ガンドール・ファミリーを仕切っている三兄弟の真ん中。とてつもないバカ力の持ち主だが、頭はカラッポ。とある事件で妻と共に不死者となった。クレアとは幼馴染。
- ラック・ガンドール
- ガンドール・ファミリーを仕切っている三兄弟の一番下。三兄弟の中では一番感情が揺れ動くタイプ。とある事件で不死者となった。クレアとは幼馴染。
- ジョギー
- ガンドール・ファミリーの財務担当だったが、不正を犯した上、自分で墓穴を掘ってしまい、海へ沈められたらしい。
- マイク
- ガンドール・ファミリーの構成員。入り口で番をしていた所、ダラスにナイフで頚動脈を斬られ、死亡。
- チック・ジェファーソン
- 潰れかけの時計屋の店主の息子で父親の借金のカタにガンドール・ファミリーの一員となった。鋏を年がら年中持ち歩いている。
- 性格は温厚だが、ガンドール・ファミリーの拷問係を務めている。マリアとは仲がいい。
- ニコラ
- ケイト
- マリア・バルセリート
- 元はガンドールと対立していたあるファミリーの一派に雇われた殺し屋だったが、成り行きでガンドール・ファミリーの世話になる事に。
- 武器は二本の日本刀で名前は「ムラサーミァ」と「コチーテ」。何かを斬ることがそのものが生き甲斐。
- 一度はジェノアード邸にてアデルにほぼ完敗を喫するも、再度のミストウォールにおける対決で見事勝利する。
- 因みに、著者の別シリーズ「がるぐる!<下>」で彼女らしき人物が微妙に言及されている。
- イーディス
- ロイの恋人でガンドールが経営する酒場のウェイトレスをやっている。
[編集] 不死者(錬金術師)
- マイザー・アヴァーロ
- マルティージョ・ファミリー、マイザーの欄参照。
- チェスワフ・メイエル 声:神田朱未
- 見た目少年の不死者。縮めてチェスと呼ばれている。セラードが裏切り、不死人達が散り散りになった後、保護者代わりであったフェルメートと共に行動していたが、彼がチェスに凄惨な虐待をし始め最後にはチェスを喰おうとしたので逆に彼を喰った。
- 彼の心にはいつ自分が喰われるかという恐怖心しかなかった事を知り、愕然となる。その後、子供の外見を利用し、大人達を欺いて生きてきた。
- しかしフライング・プッシーフットの事件でアイザックやミリアの真にチェスを心配する気持ちにふれ、多少改心したようである。
- その後はフィーロやエニスと共に暮らしている。
- シルヴィ・リュミエール
- マイザーの弟の恋人。彼を喰ったセラードを憎み、彼に復讐する為に美しくなってから不死の酒を飲んだ。
- ナイル
- 不死となったことで死を忘れる事を恐れ、戦場の前線に参加するようになったが死を間近に見すぎたせいで、逆に死を日常的なものと思うようになってしまった。
- その死に対した無表情を他人に見られることを恐れ、極彩色の仮面を常に付けている。
- 王となる為に考古学者に拾われ、母なる大河の名前をつけられた、と本人はいっているが詳細は不明。
- レイルの起こした爆発事件での警察の事情聴取を受けた人の中に、ナイルらしきしゃべり方の人物がいる。
- クリストファーの歯を全部叩き折ったというのも名前は出ていないが恐らく彼だろう。
- エルマー・C・アルバトロス
- ハッピーエンドの為ならばどのような手段も厭わない『笑顔中毒者(スマイルジャンキー)』。
- 元はとある宗教団体で生贄となる為に育てられ、かつ虐待を受けてきた。
- ヒューイ・ラフォレット
- エルマー以外の全ての人間、動物、植物、果ては実の娘までをも『実験対象』としか考えていない男。
- セラードから盗んだ知識で様々な研究を進めている。最終目的は「不死者の社会的な限界を見極める」こと。
- 『幽霊(レムレース)』『妖怪(ラルウァ)』『吸血鬼(ラミア)』等直属の組織を幾つも束ねる。
- 実験対象以外には極力被害が出ないよう振舞うが、逆に実験対象なら全く容赦がない。ただし、エルマーだけは唯一無二の親友。
- 現在は左目を抉られて失っている。
- ヴィクター・タルボット
- FBI所属。極秘に不死者関連の事件を追っている。無法者達を毛嫌いしている。
- 東郷田九郎
- 日本人。エルマー曰く「ニンジャ」。
- 歩いて日本へ帰ろうとしたが、南極で氷漬けとなり、ロシアの原子力潜水艦に発見されるまで身動きが取れず。
- 更に東西冷戦に巻き込まれ、ベルリンの壁崩壊まで帰国できず。ようやく帰った時にはとっくに家系は滅んでいた。
- シルヴィを独自に追っていたが、結局再会はならず。現在は世界を点々としている。
- フェルメート
- 船の仲間が別れた時、チェスの保護者を引き受けた男。
- チェスの事は「暇潰しに最適」程度にしか思っていず、仲間がセラードに食われた知らせを受けた後は「何時か食われるのでは」と恐怖を抱いていた。
- ある日チェスを食おうとするが、思わぬ反撃に会い逆に食われてしまう。歪んだ思いはチェスに全て受け継がれ、彼を苦しめることに。
- 仲間からの評判もあまり芳しくなく、ヒューイに至っては「嫌悪に値する劇薬」扱いしていたらしい。
- セラード・クェーツ
- マイザーが悪魔を呼び出した後、何人もの仲間を『食った』騒ぎの元凶。
- 半分だが『不死の酒』の調合方法を手中に収め、それを元に酒の『出来損ない』を調合。以後は完成品を求めて調合師に作成を進めさせていた。
- 最終目的は全ての知識を知る存在『人工生命(ホムンクルス)』に酒を飲ませ不死化させ、全ての知識を得る事。
- 不死者を十八人『喰った』。船の上では十三人『喰った』。
- ベグ
- 薬剤師で、人が幸せになれるのを求め、麻薬を作っていた。麻薬中毒者だが、体には既に麻薬に対する耐性がついてしまっている。主であるバルトロが亡くなってからは放心状態となり、精神病院に入れられている。
[編集] 不良集団(ジャグジー一味)
- ジャグジー・スプロット 声:阪口大助
- 顔半分に剣の刺青をしていて一見恐そうな印象を受けるが、実は臆病で優しい性格。フィーロと同じくこの物語の中心的人物(多少例外あり)。
- 禁酒法は間違っているという考えを抱き、こっそり酒を売り始めるが、何故か彼の周りにドンドン、同世代の少年少女達が集まってきて、結果的にそれなりの戦力を持つ、不良集団のリーダーとなってしまった。
- 貨物目的でフライング・プッシーフットに乗り込むが、黒服、白服や「線路の影をなぞるもの」から乗客を守る為に戦った。いざという時はたよりになる。
- ドニー 声:稲田徹
- メキシコ人の大男。怪力。
- ニース 声:佐藤朱
- ジャグジーの幼馴染兼恋人。爆弾狂。幼い頃、いじくっていた爆弾が暴発し、片目を失明、もう片方の目も視力を殆ど失ってしまった。ジャグジー以外には敬語を使う。
- ニック
- ジャックと幼馴染み。ナイフを武器とし、ニースのことを「姐さん」と呼びながらも、自分たちのボスであるジャグジーは呼び捨て。良い奴。
- ジャック
- ケニー
- ファン・リンシャン
- ジャグジーの仲間。職業は料理人。チャイニーズ。
- 「フライング・プッシープット」の件で、料理長推薦によりジェノアード家に雇われる。リア・リンシャンの弟。
- ヨウン・パーネル
- ジャクジーの仲間。職業はバーテンダー。アイリッシュ。
- ファン同様「フライング・プッシープット」の件で、料理長推薦によりジェノアード家に雇われる。
- シャーネ・ラフォレット 声:相沢舞
- ヒューイの娘。父親から知識を貰う代わりに(それを他人に漏らさないため)声を消してもらった。
- フライング・プッシーフットの事件でクレア・スタンフィールドと婚約を交わす。父への忠誠心は恐らく誰にも負けないであろう。
- 父が逮捕された後はグース達と共に行動していたが抜け、現在はジャグジー達と共に行動している。かなり強い。
[編集] 黒服集団(レムレース)
- シャーネ・ラフォレット 声:相沢舞
「フライング・プッシープット」の件で離反。ジャグジー一味の項を参照。
- グース・パーキンズ 声:千葉進歩
ヒューイが逮捕された後、『幽霊』リーダーの座に収まった。ヒューイの革命を実現させるため、フライング・プッシーフットに乗っていたベリアム妻子を人質にとり、アメリカ政府と交渉するつもりだったが、クレアやジャグジー達によって阻止され、最後は寂しく死んでいった。ヒューイに子供のころ、拾われ育てられたようである。実は革命には賛成だったが、真の目的はヒューイの不死の秘密を探る事にあった。
- ネイダー 声:山本圭一郎
グースを裏切り、とあるマフィアの側に回ろうとしたがグース達に知られ、殺されかけるが奇跡的に助かった。その後政府と裏取引をし、グース達の逮捕に協力した。
- スパイク
狙撃の名手。クレアと戦い、盲目となる。グース達が崩壊した後はフリーの狙撃手をやっている。少女の助手がいるらしい。
- ジョージ
[編集] 白服集団(マフィア崩れ)
- ラッド・ルッソ 声:置鮎龍太郎
- ルーアの恋人。「自分は安全だ」と信じてやまない緩んだ人間を狙って殺す事を快楽としている。
- 考えなしに殺人を犯していたようで、実際はルッソ・ファミリーが処理できる範囲で実行していた。組織に力が無くなったのを見て、離反。
- 叔父にプラチド・ルッソを持つ。クレアと戦い、最終的に片腕を失う。その後、ヒューイのいるアルカトラズへ収容された。
- ルーア・クライン 声:住友優子
- ラッドの婚約者。死にたいと思って彷徨う内にラッドと出会う。いつかラッドに殺して貰いたい、と願う。
- ラッドをルッソ・ファミリーに戻ってこさせる為の人質として軟禁されていたがキャロル達の手によって救い出される。
- ビッキー
- 「フライング・プッシーフット」事件で、くじに勝ち、最初に食堂車で黒服と鉢合わせ、死んだ。
- デューン
- 車掌室に変装して入るも、クレアと鉢合わせ、拷問ののち、死んだ。また、その死体はクレアのものとして処理された。
[編集] ジェノアード家
- イブ・ジェノアード
- ジェノアード家の当主。行方不明の兄を探す為にニューヨークへ上京。
- サマサ
- ジェノアード家の家政婦。主に料理を担当する。方言の“訛り”がかなり激しい。
- ベンヤミン
- ジェノアード家の執事。サマサと並んでイブの事を大事にしている。サマサとは口げんかばかり。いつも負ける。
- レイモンド・ジェノアード
- ダラス・ジェノアード
- 自分が生き残る為なら仲間とて簡単に見殺しにする外道。だが妹のイブだけは大事に思っている。セラードに出来損ないの不死の酒を注射された。
- 相手にされなかった腹いせにガンドール・ファミリーの何人かを殺したが、ガンドール三兄弟によってドラム缶に詰められ、川に沈められたが、ヒューイ・ラフォレットが創った組織『妖怪』によって助け出される。現在は『妖怪』を裏切り、イブの元にいる。
[編集] デイリー・デイズ新聞社
- 社長
- いつも大量の書類の陰に隠れて姿は見えず、(不可抗力)声も若いとも老いているとも分からない。
- ギュスターヴ・サンジェルマン(副社長) 声:若本規夫
- 片目鏡をかけた鋭い眼光の男性。年齢不詳。サンジェルマンという姓は偽名で世界最高の情報屋のサン・ジェルマン伯爵にあやかっているらしい。常に冷静沈着。
- ニコラス・ウェイン
- 英語版デスク。
- エレアン・ドゥーガー
- ネグロイド系。躁鬱が激しい。
- ヘンリー
- 調子に乗って与える情報を少し変え、それで他人の運命を操るようなことをして楽しんでいた。しかし、とある一件でクレアに『殺された奴の気持ち』を味合わされ、それが原因で髪の生え際が白くなった。
- レイチェル
- アメリカ各地を回り情報を収集する使い走りの少女。事故の責任を押し付けられた父を持つ過去から鉄道を憎み無賃乗車を続けていた。
- キャロル
- 見習いカメラマンでギュスターヴと共に旅をしている女の子。
[編集] 『妖怪(ラルウァ)』『吸血鬼(ラミア)』
- ティム
- ヒューイの直属組織『妖怪』のリーダー。慎重で理性的な判断をする。
- 本名はタック・ジェファーソン。チックの弟。幼少の頃ヒューイに誘われる。
- 過去を捨てる為ティムと名を変え、風貌も大きく変えたが、あっさりチックに看破される。
- クリストファー・シャルドレード
- ヒューイがセラードから盗んだ知識で作り上げたホムンクルス。不老。
- 『妖怪』の内包組織である『吸血鬼』に所属。赤い眼球と大きな八重歯を持ち、組織名通りの外見を持つ。
- 非常に気分屋であり、その行動は一貫性がない為、相棒のホン・チーメイを悩ませる。自分が不自然な存在なので、自然を愛している。
- 二丁銃剣の使い手。クレアに「今まで戦った奴等の中でもトップ3に入る」と言わしめる程の強さを持つ。
- 騒ぎの後、麻薬捜査官に刺され重傷を負うがリカルド・ルッソに助けられ、現在は彼女の護衛をしている。
- ナイルに歯を叩き折られたことがあるらしい。
- ちなみに彼の名前の由来は、俳優のクリストファー・ウォーケンからである。
- ホン・チーメイ
- ヒューイが作り上げたホムンクルス。不老。
- 『吸血鬼』所属。東洋人系。真面目な性格で相棒のクリストファーには悩まされる。
- 鉤爪を使った戦闘術を用いる。
- アデル
- ヒューイが作り上げたホムンクルス。不老。
- 『吸血鬼』所属。オドオドとした喋り方をし気弱そうに見えるが実際にはづけづけとモノを言う。
- 十字槍の使い手。流派は我流だが、その強さはマリアを敗北寸前まで追い詰めた程。
- ティム曰く「一番扱いやすい」らしいが、それでも過去の『実験』から、人格は破綻気味。
- リーザ
- 『吸血鬼』所属。シャーネを幼くした印象の少女だが、何故か人前に姿が現れず、声だけが響く存在。
- 武器はチャクラム。何処からともなく攻撃だけが襲い掛かり、どうやったら倒せるのかも不明。
- 普段は妖艶な言葉遣いをしているが、ヒューイの前では外見通りの子供っぽいしゃべり方をする。
- ヒューイは父親であり、シャーネの妹にあたる。ヒルトンと同一人物。
- アルカトラズでラッドを挑発してしまい、ラッドの狂気に敗北。その時リーザは気絶したが、起き上がったときに自分の気絶していた時間を正確に分単位で言う事ができた。
- シャム
- 「双子」の片割れ。シャフトと同一人物。ヒューイの下位機関である「リズム」の開発した薬の意思。薬を飲んだ者の意識を乗っ取り活動する。役割は「男性」密かにヒューイを裏切っている。
- ヒルトン
- 「双子」の片割れ。リーザと同一人物。役割は「女性」で成り立ちはシャムと同様。ヒューイが彼女にとっての世界。
- レイル
- ヒューイが作り上げたホムンクルス。不老。
- 『吸血鬼』所属。顔に大きな縫状跡の残る少年で、爆弾使い。最近生み出されたばかりなので年齢は見た目より少し上程度。
- 自らを生み出したヒューイに対し強い憎しみを抱いている。
- フランク
- ヒューイが作り上げたホムンクルス。不老。
- 『吸血鬼』所属。ビア樽のように大きな子供だが、巨体に似合わず鋭い身のこなしを見せる。
- 『詩人』
- ヒューイが作り上げたホムンクルス。不老。
- 『吸血鬼』所属。常に目深に帽子を被る、作中でもトップクラスに壊れた口調のキャラ。(しかし非常事態の際はまともな口調になる。)
- その両目で敵を見れば催眠状態に陥れることができる。原理は不明。
- シックル
- ヒューイが作り上げたホムンクルス。不老。
- 『吸血鬼』所属。カポエラ使いの無愛想な女。基本的に『詩人』に突っ込みを入れるのは彼女の役割。
[編集] ルッソ・ファミリー
- プラチド・ルッソ 声:平井啓二
- ルッソ・ファミリーのボス。
- 元々はシカゴでも中堅レベルとされる実力者だったのだが、1931~1933年に起きた不幸が原因で「最も終わりに近い男」と呼ばれるまでに衰退。
- その後ネブラから酒を貰い、出来損ないの不死者になるも、最終的にルネに喰われて消滅した。
- クリーク
- ルッソ・ファミリーの幹部。プラチド同様に出来損ないの不死者。
- 列車で逃走しようとした所を待ち伏せしていたルネに喰われ、消滅した。
- グラハム・スペクター
- 街の愚連隊総元締め。ルッソ・ファミリーにラッドと縁があった事から雇われる。
- 何かを破壊するという行為に快楽を覚える人間であり、武器も長大なモンキーレンチを用いる。
- 常に躁状態でテンションの方向だけが正負に切り替わるため、感情の落差が0か100かの極端な性格をしている。
- 実力的には『吸血鬼』の面々を軽くあしらえる程。ただし、戦闘スタイルはラッドの対極。
- シャフト
- グラハムの仲間。突っ込み担当。
- 実は「双子」の一人、シャムでもあり、ヒューイの次くらいにグラハムに忠誠を誓っている。
- リカルド・ルッソ
- プラチドの孫。重傷を負ったクリストファーを助けた。
- 自分が女顔であることを気にしている上、一人称は「オレ」だが、実はれっきとした女の子である。
- 「男性」であるシャムの意識と共存している。
[編集] ネブラ
- ルネ・パスメデス・ブランヴィリエ
- ネブラの科学者。プラチドとクリークを喰った事実から、不死者である可能性が極めて高い。
- いつもニコニコしているドジっ娘だが、その実非常に冷酷であることが裏表のない無邪気な言動から伝わってくる。
- シャーネとの間にも何らかの関係があるようだ。また、ヒューイ、エルマーの師匠でありヒューイからはパスメデス先生と呼ばれる。
- 元フェリックス4人組(実はシャム)にヒューイの眼球を手に入れてほしいと依頼したのも彼女、後にヒューイによって片目を奪われる。
[編集] その他の登場人物
- クレア・スタンフィールド 声:森田成一
- 別名『葡萄酒(ヴィーノ)』。またの名を『線路の影をなぞるもの(レイルトレーサー)』。また戸籍を手に入れるために『フェリックス・ウォーケン』の名前を買い取った。
- 元々はサーカス団の花形であり、まさに天才と言える才能で次から次に技術を会得していった。しかし本人は天才の自覚がなく、この程度のことは普通の人が出来ることだと思っており、天才だと言われたことに対してより一層努力を重ねたため、最早常人が真似できる域を超えた体術を誇るようになった。
- その後殺し屋に転向。大量に血が残る酷い殺し方をするため(本人はちゃんと死んだか分かるように、これでもかと言うくらい殺った方が安心できるからと言っている)、裏社会では恐怖とともに『葡萄酒』の名は広く知られている。
- ガンドールファミリーの兄弟とは幼なじみで、よく殺しを頼まれることもあった。自分なりの考えから「自分が世界の中心だ」と確信している。
- おそらく作中最強を誇り、強すぎて作者すらも扱いに困っている。作者曰く、「こいつを主人公にすると物語が30ページで終わってしまう」。それ程に、強い。
- バーンズ
- セラードの組織に所属していた。出来損ないの不死者。心底セラードに忠誠を誓っていた。
- スタージェン・ハイム
- セラードの組織に所属していた。出来損ないの不死者。1929年老衰で死亡。
- スコット
- ダラス達チンピラ一味の一人。セラードにあっという間に食われた。
- ジェームス
- ダラス達チンピラ一味の一人。ダラス同様ドラム缶に入れられ、川に沈められた。
- エドワード・ノア
- 警部補。
- ビル・サリバン
- エドワードの上司。
- ドナルド・ブラウン
- エドワードの上司。
- ヴェルド
- 警視。悪役。
- ポール・ノア
- 多分エドワードの子供。
- フェリックス・ウォーケン
- 『便利屋』。あの『葡萄酒』に比肩される程凄腕の殺し屋。
- ただしこの名前は売り渡したため、現在は名無しとしている。
- ベリアムに雇われており、侵入してきたチーメイをあっさり片付けた。
- 名前の由来はクリストファー・シャルドレード同様俳優のクリストファー・ウォーケン。
- マンフレッド・ベリアム
- 金と権力を信奉する米上院議員。かなりの実力者。スパイクと元フェリックスを雇っている。
- 『金の亡者』を自称しており、人間を捨てた不死者に強い嫌悪を抱いている。
- メリー・ベリアム
- マンフレッドの娘。
- ホーマー
- 『ネブラ』NY支社長。気が弱いらしい。
- ターナー
- 髭デブ。かつてレイチェルの父が勤めていた会社の上司。
- 欲張りで下劣な人格をしており、それが災いし出番の度に悲惨な目に合っている。
- ロイ・マードック
- 麻薬中毒者。イーディスの恋人。1932では主役っぽい。
[編集] 既刊一覧
- バッカーノ! The Rolling Bootlegs
- バッカーノ! 1931 鈍行編 The Grand Punk Railroad
- バッカーノ! 1931 特急編 The Grand Punk Railroad
- バッカーノ! 1932 Drug & The Dominos
- バッカーノ! 2001 The Children Of Bottle
- バッカーノ! 1933<上> THE SLASH ~クモリノチアメ~
- バッカーノ! 1933<下> THE SLASH ~チノアメハ、ハレ~
- バッカーノ! 1931? 回送編 The Grand Punk Railroad(ドラマCDに収録の短編)
- バッカーノ! 1934 獄中編 Alice In Jails
- バッカーノ! 1934 娑婆編 Alice In Jails
[編集] 外部リンク
電撃ゲーム小説大賞金賞
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第7回
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第10回
|
|||||||
天国に涙はいらない
陰陽ノ京 |