バブルボブル
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『バブルボブル』(Bubble Bobble)は、1986年にタイトーから発売された固定画面アクションゲームである。原案は田尻智、監督はMTJこと三辻富貴朗で、「泡」を題材にした独特のアクションを用いる。二人同時プレイにより優れた連携アクションを楽しむ事ができる。
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[編集] 概要
2方向レバーでの左右移動と2ボタン(ジャンプと「泡はき(後述)」)で主人公の「泡はきドラゴン」のバブルン(プレイヤー2は色違いのボブルン)を操作する。
固定画面のステージに配置された床ブロック上を移動し、画面内に配置された敵を全て倒す とステージクリア。全100ステージをクリアすると終了する。
[編集] 泡
泡には2つの用法がある。
- 泡の上をジャンプすることができる
- 敵を倒すために使う
前者の「泡の上でのジャンプ」は後述の気流と併せて本作品の大きな特徴である。
[編集] 泡の上でのジャンプ
ジャンプして泡に飛び乗った際、ジャンプボタンを押したままにしておくと主人公は泡の上で飛び跳ねる。これによって通常のジャンプだけでは到達できない場所に飛び込む事が可能になる。
[編集] 気流
ステージ内にはプレイヤーの目に見えない気流が起きており、吐き出された泡は気流に乗って画面内を一定軌道で漂う。
気流は「無限軌道で循環する」場合と「一定箇所に漂着する」場合の2種類に大分することができる。
[編集] 泡による攻撃
主人公は口から泡を吐き出す事ができる。泡は一定距離まで勢い良く飛び、その後はステージ内に吹いている「気流」に沿って流れる。一定時間がたつと泡は割れて無くなる。
敵を倒すためには2つの段階を経る必要がある。
- 気流に乗る前の「勢いの良い」泡を敵にぶつけて閉じ込める。
- 敵が脱出する前に泡を割ると敵を倒せる。泡は、上から飛び降りて潰す他、頭か背中のトゲで刺すことでも割ることができる。
一定時間で敵は泡から脱出してしまうので、敵を閉じ込めた泡は素早く割る必要がある。ステージによっては極めて早く脱出されてしまうので様々な工夫をして敵を倒さなければならない。敵にぎりぎり近づいて泡を吐くことで、閉じ込めるとほぼ同時に泡を割る「かぶりつき」という技が有効である。
泡は割れると、その時に接している泡も連鎖的に割れる。複数の敵を一度に倒すと得られる得点は飛躍的に大きくなり(最大10万点のボーナス)、まとめて倒した数に応じてエクステンドバブルが出現するため、特に低次ラウンドでは泡を無駄撃ちしていちどきに割るのがセオリーである。
[編集] 特殊な泡
画面の上下端に穴(通気口)のあるステージでは、そこから泡が出現し気流に乗って移動する。その泡には通常のもの(主人公の吐き出す泡と同じ種類)以外に、特殊な泡がある。文字が描かれているエクステンドバブルと、中に何かが入っている攻撃用バブルである。攻撃用バブルはステージによって出現の有無、種類が決まっている。
[編集] 敵キャラクター
- ぜんちゃん
- ブロックの上を歩いて動き回り、バブルンたちを追いかける。ジャンプも多少できる。元々は「ちゃっくんぽっぷ」の没キャラクターだった。
- まいた
- 動きはぜんちゃんとほぼ同じ。進行方向に岩を投げる事がある。「ちゃっくんぽっぷ」にタイマー役で登場していた。
- もんすた
- 常に空中を浮遊し、斜め45度方向に移動、壁などにぶつかると跳ね返るように進行方向を変える。「ちゃっくんぽっぷ」に敵キャラとして登場している。
- ぷるぷる
- 頭頂部にプロペラの付いた敵キャラ。空中に常に浮いており、緩やかな円弧を描くように移動する。
- ばねぼう
- 下半身がバネのような形をしている。ブロックの上を飛び跳ねるように移動する。
- ひでごんす
- 動きはぜんちゃんとほぼ同じで、進行方向に火の玉を打ってくる。ルックスは、当時タイトーに居た実在の人物がモデル。
- どらんく
- 動きはぜんちゃんとほぼ同じ。進行方向に酒のビンを投げてくる。
- いんべーだー
- ブロックに沿うように移動しながら、下方向にビームを放つ。「スペースインベーダー」がそのモデル。
- すかるもんすた
- 永久パターン防止キャラで、一定時間クリアしないでいると出現。
- らすかる
- シークレットルームで、一定時間出ないでいると出現する。
- すーぱーどらんく
- ボスキャラクター。画面を飛び回りながら、酒瓶を扇状に投げてくる。
[編集] アイテム
ステージ内で特定の動作(泡を一定個数出す、泡を一定個数割る、一定距離歩く、等)によりステージによって決められた特定箇所にパワーアップアイテムが出現する。これらを獲得する事によって主人公の泡の性能や移動速度等が向上し、より有利にゲームを進めることが可能になる。ミスするまで有効であるが、また、一定時間だけ有効なパワーアップ(無敵など)もある。
パワーアップ以外のアイテムも出現する。ステージをクリアしたことになるものや、大量得点のチャンスとなるものなどがあり、その種類も多彩で派手である。
[編集] 隠し要素
バブルボブルには以下の隠しコマンドが存在する。隠しコマンドは、ゲーム開始前のタイトル画面が表示されている間に入力する。タイトル表示1回につき1つのコマンドしか入力できない。
- オリジナルゲーム
- ある条件を満たさないと出現しないアイテム「扉」が、無条件で出現するようになる
- パワーアップ
- 高速移動、泡の連射と速射の3種類のアイテムの効力が最初から有効
- スーパーバブルボブル
- 後述
この隠しコマンドによるパワーアップはゲーム内で暗号としてある場所に表示されているが、それを使うと使わないとでは難易度に大きな差が生じてしまう。結果として「隠しコマンドを知る段階までゲームを熟知した人が更に有利になる」という構図になり、ゲームバランスを崩壊させてしまっているという見方もできる。このコマンドを公開しているゲームセンターもあった。
スーパーバブルボブルモードは通常のステージの敵の配置をすべて入れ替えた(ぜんちゃんとひでごんす、まいたとどらんく、など対応は固定)もので、こちらも100ステージある。このモードを二人同時にクリアすると、真のエンディングを見ることができる。
[編集] 移植
ファミリーコンピュータ、セガ・マークIII、MSX2、X68000、FM TOWNS、Windows、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDSなどにも移植されている。
2005年7月28日、タイトーメモリーズ 上巻にバブルボブルが収録。通常版だとロックがかかっていてプレイできない。遊ぶには一定の条件を満たすか、隠しコマンドを入力すればプレイできる。(2006年7月6日に発売された廉価版は最初からプレイできる)
[編集] 関連項目
[編集] 続編
- レインボーアイランド - 本作品の続編。主人公がバビーとボビーであることと、使用方法が多様な能力を活用して進めていくという点以外は全く別物。
- パラソルスター - バブルボブルシリーズの3作目。レインボーアイランドと同じくバブルボブルとシステムが異なる。
- バブルシンフォニー - 本作品のシステムを受け継いだ続編。
- バブルメモリーズ - バブルシンフォニーの続編。
- パズルボブル - 本作品のキャラクターを登場させたパズルゲームシリーズ。現在ではこちらのほうが有名になっている(桃太郎伝説→桃太郎電鉄、魔導物語→ぷよぷよにも同様のケースが見られる)。
- ドンドコドン - 本作品の基本的なシステムを受け継いだ作品。
[編集] 関連作
- フェアリーランドストーリー - 本作品の原型ともいえる作品。バブルボブルはフェアリーランドストーリーの基本的なシステムを受け継いだ。
- 大爆笑!人生劇場 ドキドキ青春編
- 病院の看板として登場。
- 爆笑人生64 めざせ!リゾート王
- バブルンもどきの巨大怪獣が登場。ホテルを破壊する。
- スペースインベーダーDX
- ぽっぷんぽっぷ
- アーケード以外バブルンとボブルンが主人公の一人として登場する。
[編集] 外部リンク
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本編 | バブルボブル - レインボーアイランド - パラソルスター - バブルシンフォニー - バブルメモリーズ |
パズルボブルシリーズ | パズルボブル - パズルボブル2 - パズルボブル3 - パズルボブル4 - スーパーパズルボブル - スーパーパズルボブル2 - あずまんが大王パズルボブル |
関連作品 | ちゃっくんぽっぷ - フェアリーランドストーリー - ドンドコドン - パズルdeポン! |