バラデューク
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『バラデューク』(Baraduke)は、1985年7月にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)より業務用ゲームとして発売されたアクションシューティングゲーム。
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[編集] ストーリー
平和種族である「パケット族」のSOSをキャッチした宇宙辺境警備隊。その原因は、地下要塞「バラデューク」を支配する邪悪な生命体「オクティ族」だった。プレイヤーは、宇宙辺境警備隊員の腕利き「ファイター」となり、迫害を受け続けているパケット族を救い出す。
[編集] ゲーム内容
[編集] 基本システム
- プレイヤーは、8方向レバーにより自機を動かし、ボタンで銃(波動ガン)を発射して敵と戦う。これは自機の向いている方向(左右)にしか撃つ事ができない。
- プレイ開始時、自機はシールドを2目盛持っている。敵や弾に触れると減っていき、全てなくなると残機を一つ失う。ダメージを受けてもシールド上限は変わらないが、フロアをクリアしても回復するのは1目盛だけである。
- シールドによるライフ制ではあるものの、ライフ制のゲームの多くが採用している「ダメージを受けた際の無敵時間」が発生しないため、敵に追い詰められて連続ダメージを受けると、あっという間に死に至ることが多い。
- 波動ガンには反動があり、発射すると自機はわずかに後退する。また、緩やかではあるが重力が存在し、足場のない空間で静止していると、プレイヤーはゆっくりと下方向に降下する。但し敵キャラやパケットは、一部の例外を除いて皆重力を無視して移動する。
[編集] 構成
- 1ステージは6フロアで構成されており、全8ステージの計48フロアが存在する。
- フロア1~4 - 複数のモンスターが行く手を阻む「オクティ」フロア。
- フロア5 - 少数の敵しか出てこないボーナスステージ「カプセル」フロア。
- フロア6 - ボスステージの「グレート・オクティ」。
- フロアにいるオクティを倒すと、カプセルが出現する。カプセルの中にはパケット(後述)、ジュエル(得点)、パワー波動ガン(銃が1段階パワーアップ)、バカン(敵、プレイヤーに襲いかかる)の4種類のうちどれかが入っている。但し、空の場合もある。
- パワーガンは、取ることによって銃を3段階までパワーアップできるが、ダメージを1つ受ける度に1段階ずつパワーダウンしてしまう。パケットを8体持っている状態でカプセルを開けると、中身は必ずパワーガンになる。
- フロア内のオクティを全て倒すと、次フロアへの入り口が開く。入り口が開いてしばらくすると、「ブルースパーク」という永久パターン防止キャラが現れる。2発打ち込めば消滅するが、非常にトリッキーな動きをするため、倒すのは困難である。フロア5にはオクティがいないため、最初からブルースパークが出現している。
[編集] パケット
- 次のフロアに進む直前、パケットを所持しているかシールドが3目盛以上の場合はボーナスルーレットが行われる。ルーレットには「パケット」「N」「オクティ」の3種類のマスがある。「パケット」に止まるとシールドが1つ増加、「N」に止まると何もなし、「オクティ」に止まるとシールドが1つ減少する(ただし2目盛まで)。取得しているパケットの数だけパケット升が増え、(持っているシールド数-2)×2の数だけオクティマスが増える。ルーレットでシールドを獲得した場合、所持パケット数はリセットされ0に戻る。なおフロアクリア時、パケットを1つも所持していない場合でもシールドが3目盛以上の場合は「N」「オクティ」の2種類のルーレットを行わなければならない。
- パケットを所持してボス戦に臨んだ場合、一定時間ごとにパケットが一匹ずつボスに特攻し、身を呈して一定時間ボスの動きを止めてくれる。そのため、ボス直前のルーレットでは敢えてシールドを獲得しない、という手もある。特攻は一匹ずつなので、持ちパケットが全て特攻する前にボスを倒せば、残ったパケットは次ステージに持ち越せる。
- 波動ガンでパケットを射殺することもできる。10匹殺すとKISSY、20匹殺すとTAKKYという隠しキャラが出現(どちらも開発スタッフがモデル)。出現した隠しキャラに数発打ち込むとそれぞれ1万点、2万点を得られるが、パケットを射殺した時点で所持パケット数が0になり、この隠しキャラを出現させるまでの間はルーレットを事実上使うことができず、初期の2枚のシールドでゲームを進行させなくてはならない。
[編集] その他
- 特定のステージで特定の敵を倒すと、一度だけランダムで隠しキャラクターが画面上から降ってくる。
- 画面上にいる敵モンスターを倒さずに放っておくと、以降の出現頻度がどんどん上がる。
- 常識で考えるとすべての敵は触れるとダメージを受けそうに思えるが、一部の敵はそれ自体に当たり判定がないものがある。エフィラ、ブルースナイパー、オクティなど、自ら動いて体当たりをしてこず、弾を撃ったり、他の敵を生成するなどの別の攻撃手段を持つ敵に多い。
- ゲーム中にBGMは無く、心音のような音が流れている。ダメージを受けライフが少なくなると心拍数が上がったようにテンポが加速、プレイヤーの焦燥感を煽った。
[編集] 移植作品
- X68000版
- 電波新聞社から「ビデオゲームアンソロジー」として発売。原作にきわめて忠実な移植。
- プレイステーション版
- 「ナムコミュージアムVol.5」に収録。家庭用向けでは唯一の移植。
- iモード版・ezweb版
- それぞれのナムコの携帯ゲームサイトでダウンロード可能。
[編集] 関連作品
- 『爆突機銃艇』が続編として 1988年に登場。
- 『ミスタードリラー』シリーズにおいて、主人公ホリ・ススムの母親であるトビ・マスヨが、かつて本作の主人公だったという設定が設けられている(愛称が、酔うとキス魔になるためKISSY)。
- 『NAMCO x CAPCOM』にもトビ・マスヨとして登場している。